アロフィセル注
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):4900408X1028
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ダルバドストロセル
- 英名(商品名)
- Alofisel
- 規格
- 4瓶1組
- 薬価
- 5,620,004.00
- メーカー名
- 武田薬品
- 規制区分
- -
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- ヒト(同種)脂肪組織由来間葉系幹細胞
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2026年6月改訂(第1版)
- 告示日
- 2021年11月24日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2021年12月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
非活動期クローン病又は軽症の活動期クローン病患者における複雑痔瘻の治療(ただし、少なくとも1つの既存治療薬による治療を行っても効果が不十分な場合に限る)。
(効能、効果又は性能に関連する注意)
5.1. 適用にあたっては、既存治療薬での治療の際に、ガイドライン等に従いシートン法等の適切な排膿処置が実施されたことを確認すること。
5.2. 臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療歴、痔瘻の状態等)について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.1、17.1.2参照〕。
用法用量
通常、成人にはヒト間葉系幹細胞として、1回量120×10の6乗個(4バイアル(24mL)全量)を、最大で原発口2つまで、二次口3つまでの瘻孔に対して、掻爬等の処置を行った後に投与する。
(用法及び用量又は使用方法に関連する注意)
7.1. 本品の投与の2~3週間前までに麻酔下検査、MRI検査等により、次を確認するとともに、本品の投与の2~3週間前までに原発口領域を特に注意しながら、すべての瘻孔を掻爬し、また、抗菌薬を投与すること。
・ 本品の投与の2~3週間前までに膿瘍腔の有無を確認すること。膿瘍腔がある場合は、本品の投与前までにシートン留置等の適切な排膿処置を行うこと。
・ 本品の投与の2~3週間前までに原発口周辺の粘膜状態が非活動期又は軽症であることを確認すること。
・ 本品の投与の2~3週間前までに痔瘻の解剖学的情報(瘻孔、原発口及び二次口の数)を確認すること。
・ 本品の投与の2~3週間前までに括約筋及び他の骨盤筋に対する瘻孔の位置的情報を確認すること。
・ 本品の投与の2~3週間前までに本品投与及び関連する処置への制限となりうる直腸狭窄、肛門狭窄、直腸炎、人工肛門、痔瘻癌等がないことを確認すること。
7.2. 本品の投与直前に次に従い瘻孔の処置を実施すること。
7.2.1. 本品の投与直前にシートンを留置している場合は、シートンを抜去すること。
7.2.2. 本品の投与直前に原発口の位置を特定するために、二次口から注入した生理食塩液が原発口に到達したことを確認する(細胞の生存等に影響を与える可能性があるため、生理食塩液以外は注入しない)。
7.2.3. 本品の投与直前に原発口領域を特に注意しながら、すべての瘻孔を掻爬すること。
7.2.4. 本品の投与直前に原発口を縫合して閉じること。
7.3. 瘻孔の処置を実施後に、次の手順に従い本品を投与すること。全身麻酔又は区域麻酔下で病変内に投与する(原発口周辺への投与に2バイアルを使用し、残り2バイアルを二次口側から各瘻孔の瘻管壁内への投与に使用する)。血管内投与を避けるために、針先を投与部位に挿入した後に、わずかに吸引を行うこと。
7.3.1. 原発口周辺への投与:次のとおり原発口周辺への投与は肛門から注射針を挿入し、原発口周辺の組織に複数の隆起を形成するように投与すること。
・ 原発口が1つの場合、2バイアルを順番に投与すること。
・ 原発口が2つの場合、2バイアルのうちの最初の1バイアルを1つ目の原発口周辺の組織に、残りの1バイアルを2つ目の原発口周辺の組織に投与すること。
7.3.2. 瘻管壁内への投与:次のとおり瘻管壁内への投与は事前に確認した瘻孔の解剖学的及び位置的情報を基に、二次口から瘻管腔内に注射針を挿入し、瘻管壁表面に複数の隆起を形成するように投与すること。本品の漏れを防ぐために、瘻孔内腔には投与しないこと。
・ 二次口が1つの場合、残りの2バイアルを順番に瘻管に沿って投与すること。
・ 二次口が2つ又は3つの場合、残りの2バイアルを各瘻管で量が均等になるよう投与すること。
7.3.3. 二次口周辺を軽く20~30秒間マッサージし、二次口に絆創膏を貼付すること。
7.4. 本品を再投与した臨床成績は得られていないので、痔瘻の状態を十分に確認した上で、再投与の要否を慎重に判断すること。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(注意)
本品は、健康成人の皮下脂肪組織由来の細胞を原料とし、原料となった皮下脂肪組織を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程においてウイルス検査を実施し、感染症の伝播を防止するための安全対策を講じているが、原料に由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することはできない。また、スペインで採取された皮下脂肪組織を原料としていることから、本品の使用による伝達性海綿状脳症(TSE)伝播のリスクは理論的に極めて低いと考えられるものの、完全には否定できない。原料に由来する感染症、伝達性海綿状脳症(TSE)伝播のリスクを考慮し、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめること。
(警告)
1.1. 関連学会の定める適正使用指針を遵守しクローン病に伴う複雑痔瘻の十分な知識・経験を持つ医師が使用法に関する技能や手技に伴う合併症等の知識を十分に習得した上でクローン病に伴う複雑痔瘻の治療に関する体制が整った医療機関で適切と判断される症例についてのみ投与すること。
1.2. 無菌試験及びマイコプラズマ否定試験の結果が不適合であったとの連絡を受けた場合は、本品の投与を中止すること(投与後の場合は、投与部位及び患者の健康状態を確認した上で適切な処置を行うこと)(無菌試験及びマイコプラズマ否定試験の結果は出荷後に得られる)。
(禁忌・禁止)
2.1. 再使用禁止(1回量として全量を投与する)。
2.2. 本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 本品の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策を実施しているものの、健康成人から採取された脂肪組織を原料としている事及び製造工程において生物由来原材料を用いている事に起因する感染症伝播のリスクを完全には排除する事ができない事を、患者に対して説明し、同意を得て本品を使用するよう努め、並びにスペインで採取された脂肪組織を原料としていることに起因する伝達性海綿状脳症(TSE)伝播リスクは理論的に極めて低いと考えられるものの完全には否定できないことを、患者に対して説明し、同意を得て本品を使用するよう努めること。本品の投与後には感染症の臨床症状の確認等、観察を十分に行うこと。
・ 本品の原料である脂肪組織の採取にあたっては、次の適格性を確認している。
①. 健康状態、既往歴等に係る問診。
②. サイトメガロウイルス、エプスタインバーウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス1及び2、ヒトT細胞白血病ウイルス1型及び2型、パルボウイルスB19、SARS-CoV-2、ウエストナイルウイルス、ジカウイルス、マラリア原虫、トキソプラズマ、梅毒トレポネーマ、トリパノソーマが陰性であること。
・ 製造工程において、ウイルス検査、無菌試験、マイコプラズマ否定試験、エンドトキシン試験及び微生物汚染確認を行っている。
8.2. 間葉系幹細胞は様々な組織への分化能を有することから、異所性組織形成があらわれる可能性が理論的に否定できないため、投与が適切と判断される患者にのみに投与すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 薬物過敏症の既往歴のある患者又はアレルギー素因のある患者:原料として健康成人の皮下脂肪組織を、製造工程においてウシ及びブタ由来の原材料、ペニシリン及びストレプトマイシン、又はゲンタマイシンを使用し、また、副成分としてヒト血清アルブミンを含有している。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
授乳中の女性に投与する場合には、治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 調製時の注意
14.1.1. 使用する針の太さは細胞の破砕を避けるため22ゲージ又はこれよりも太いものとすること。本品の投与にあたっては、フィルターは使用しないこと。
14.1.2. 細胞懸濁液は他の薬剤と混ぜて使用しないこと。
14.1.3. 外箱の使用期限を確認してから、使用直前に輸送用容器からバイアルをすべて取り出すこと。
14.1.4. バイアルの底を静かにはじき、バイアル内の細胞濃度が均一になるよう懸濁すること(この時気泡が発生しないようにすること)。懸濁後速やかに、バイアルを静かに逆さにし、針付きシリンジで細胞懸濁液をゆっくりと吸引すること。
14.1.5. 投与箇所に届くように、必要に応じ適切な長さの針(90mm等)に付け替えること。
14.1.6. 1バイアルの投与完了後に、残りの各バイアルに対して、14.1.4及び14.1.5の手順を実施すること。
14.2. 投与時の注意
使用後のバイアル、針付シリンジ及び残液等は各医療機関の手順に従って適切に廃棄すること。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
本品とは異なる間葉系幹細胞を大腸がん細胞とともにマウスに皮下投与した場合に、間葉系幹細胞が分泌する炎症メディエーターが発がんに関与する可能性があるとの報告がある。
(貯蔵方法及び有効期間等)
19.1. 貯蔵方法
15~22℃で保存するため、本品専用の輸送用容器内に保管すること(また、輸送用容器は高温、直射日光のあたる場所を避けて保管し、冷蔵及び冷凍をしないこと)。
(取扱い上の注意)
20.1. 記録の保存
本品は指定再生医療等製品に該当することから、本品を使用した場合は、再生医療等製品名(販売名)、その製造番号又は製造記号(ロット番号)、使用年月日、使用した患者の氏名及び住所等を記録し、少なくとも20年間保存すること。
副作用
次の副作用・不具合があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 感染症:(1~10%未満)肛門膿瘍。
2). 消化器:(1~10%未満)肛門周囲痛、痔瘻。
薬物動態
本品は体内動態を評価する臨床試験を実施していない。投与部位と他の組織及び臓器への分布を評価するために、非臨床試験において、ヒトeASCを無胸腺ヌードラットの肛門周囲及び直腸内に投与したところ、eASCは注射部位の近傍である直腸及び空腸に14日間存在していたが、3ヵ月後には検出されなかった。投与3~6ヵ月後にはいずれの組織にもeASCは残存していなかった。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相臨床試験
非活動期又は軽症の活動期クローン病に伴う複雑痔瘻を有する国内の18歳以上の患者を対象に本品の有効性及び安全性の検討を目的とした非盲検非対照試験を実施した。非活動期又は軽症の活動期クローン病に伴う複雑痔瘻を有する患者のうち、既存治療薬(抗菌薬、免疫調節薬、抗TNF製剤、抗インテグリン製剤又は抗IL-12/23製剤)のうち少なくとも1剤で効果不十分、効果減弱又は不耐である患者を対象とした。本品投与5週間前のスクリーニング時において、複雑痔瘻の原発口が2つ以下及び二次口が3つ以下であり、スクリーニングの6週間以上前から排膿が認められており、2cmを超える膿瘍腔がないこと、外科的手術の制約となる直腸又は肛門の狭窄、活動性直腸炎がないこと、及び人工肛門、悪性腫瘍、直腸膣瘻又は直腸膀胱瘻を有していないことが確認された。本品を投与する2~3週間前に麻酔下で瘻孔掻爬、シートン留置等を実施し、本品を投与する直前にシートン抜去、瘻孔の掻爬、原発口の縫合を行った後に本品(eASC:120×10の6乗個)を投与した。なお、クローン病に対する基礎治療として免疫調節薬、生物学的製剤等の一定用量での併用投与を許容した。主要評価項目である投与24週後の複合寛解率及び副次評価項目である投与52週後の複合寛解率は次表のとおりである。
本品投与24週後、52週後の複合寛解率
<<表省略>>
投与52週後の副作用の発現頻度は、9.1%(2/22例)であった。
報告された副作用はクローン病、下痢及び血中ビリルビン増加が各4.5%(1/22例)であった。[5.2参照]
17.1.2 海外第III相臨床試験
非活動期又は軽症の活動期クローン病に伴う複雑痔瘻を有する海外の18歳以上の患者を対象に本品の有効性及び安全性の検討を目的とした二重盲検比較試験を実施した。非活動期又は軽症の活動期クローン病に伴う複雑痔瘻を有する患者のうち、既存治療薬(抗菌薬、免疫調節薬又は抗TNF製剤)のうち少なくとも1剤に抵抗性の患者を対象とした。本品投与5週間前のスクリーニング時において、複雑痔瘻の原発口が2つ以下及び二次口が3つ以下であり、組入れの6週間以上前から排膿が認められており、2cmを超える膿瘍腔がないこと(本品を投与する2~3週間前に実施する瘻孔掻爬等により排膿された場合を除く)、外科的手術の制約となる直腸又は肛門の狭窄、活動性直腸炎がないこと、及び人工肛門、悪性腫瘍、直腸膣瘻を有していないことが確認された。本品を投与する2~3週間前に麻酔下で瘻孔掻爬、シートン留置等を実施し、本品を投与する直前にシートン抜去、瘻孔の掻爬、原発口の縫合を行った後に本品(eASC:120×10の6乗個)又はプラセボを投与した。なお、クローン病に対する基礎治療として免疫調節薬、生物学的製剤等の一定用量での併用投与を許容した。主要評価項目である投与24週後の複合寛解率は次表のとおりであり、本品群はプラセボ群と比較して統計学的に有意に高い複合寛解率を示した。また、副次評価項目である投与52週後の複合寛解率は次表のとおりである。
本品又はプラセボ投与24週後、52週後の複合寛解率
<<表省略>>
投与52週後の副作用の発現頻度は、20.4%(21/103例)であった。主な副作用は、肛門膿瘍7.8%(8/103例)、肛門周囲痛が4.9%(5/103例)であった。[5.2参照]
薬効薬理
本品に含まれるeASCは炎症部位において、免疫調節作用及び抗炎症作用を示す。痔瘻は、細菌感染や自身の排泄物等の付着により局所の炎症反応が慢性的に亢進している。炎症部位では、活性化リンパ球が浸潤し、炎症性サイトカインが放出されている。炎症部位においてeASCは、炎症性サイトカインであるIFN-γにより活性化される。活性化したeASCはインドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ発現を介してリンパ球の増殖を阻害する。また、eASCは免疫反応を抑制する制御性T細胞の増殖を誘導する。本品はこのような免疫調節作用により局所での炎症反応を抑制し、瘻孔周囲の組織を治癒させると考えられる。
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医師の処方により使用する医薬品。
