ラズクルーズ錠80mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ラゼルチニブメシル酸塩水和物錠
- 英名(商品名)
- Lazcluze
- 規格
- 80mg1錠
- 薬価
- 4,403.30
- メーカー名
- ヤンセンファーマ
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- 14日(2026年05月末まで)
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔チロシンキナーゼ阻害薬〕
- 色
- 黄
- 識別コード
- (本体)80 (本体)LZ (被包)80mg (被包)80mg
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年5月改訂(第1版)
- 告示日
- 2025年5月20日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2025年6月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
外形画像
改訂情報
-
効能効果
EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. *十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、EGFR遺伝子変異が確認された患者に投与すること(検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること)。
*)承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、次のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html。
5.2. 本剤の術前・術後補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
用法用量
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはラゼルチニブとして240mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与による静脈血栓塞栓症の発症を抑制するため、当該併用投与開始後4カ月間は、アピキサバン1回2.5mgを1日2回経口投与すること〔1.4、8.2、9.1.2、11.1.2参照〕。
7.2. 本剤投与により副作用が発現した場合には、次を参考に本剤を減量、休薬又は中止すること。
[副作用発現時に本剤を減量する場合の投与量]
1段階減量160mg/日、2段階減量80mg/日、3段階減量は中止。
[副作用発現時の処置]
1). 間質性肺疾患:
①. 間質性肺疾患疑い:休薬する。
②. 間質性肺疾患確定:投与を中止する。
2). 静脈血栓塞栓症(アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用時):
①. 静脈血栓塞栓症(アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用時):臨床的に不安定な事象が発現した場合(例:呼吸不全、心機能障害)、発現した事象が臨床的に安定するまで休薬する。
②. 静脈血栓塞栓症(アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用時):抗凝固薬による治療中に静脈血栓塞栓症再発した場合、投与を中止する(ただし、医師の判断により、同じ用量で投与を継続することもできる)。
3). 皮膚障害又は爪障害:
①. Grade2の皮膚障害又はGrade2の爪障害:a.減量(本剤との因果関係が強く疑われない場合、アミバンタマブ(遺伝子組換え)を先に減量)を検討する、b.2週間後に観察を行う。
②. Grade3の皮膚障害又はGrade3の爪障害:a.休薬し、週1回の観察を行う、b.2週間以内にGrade2以下に回復した場合は減量(本剤との因果関係が強く疑われない場合、アミバンタマブ(遺伝子組換え)を先に減量)を検討した上で投与を再開し、2週間以内にGrade2以下に回復しない場合は投与を中止する。
③. Grade4の皮膚障害又はGrade4の爪障害:a.休薬し、週1回の観察を行う、b.2週間以内にGrade2以下に回復した場合は減量を検討した上で投与を再開し、2週間以内にGrade2以下に回復しない場合は投与を中止する。
④. 重度水疱性皮膚障害又は重度剥脱性皮膚障害:投与を中止する。
4). その他の副作用:
①. Grade2の副作用:a.休薬又は減量を検討する、b.28日以内に改善した場合は同一の用量又は減量して投与を再開することを検討し、28日より後に改善した場合は減量して投与を再開することを検討する。
②. Grade3の副作用:a.Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬する、b.4週間以内に回復した場合は減量して投与を再開(本剤との因果関係が強く疑われない場合、本剤を再開した後にアミバンタマブ(遺伝子組換え)を減量して投与を再開)することを検討し、4週間以内に回復しない場合は投与の中止を検討する。
③. Grade4の副作用:a.原則として投与を中止する、b.投与を中止しない場合、Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬する(4週間以内に回復した場合は減量して投与を再開(本剤との因果関係が強く疑われない場合、本剤を再開した後にアミバンタマブ(遺伝子組換え)を減量して投与を再開)し、4週間以内に回復しない場合は投与を中止する)。
GradeはNCI-CTCAE v5.0に準じる。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(警告)
1.1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2. 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行い、異常が認められた場合は本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、特に治療初期は入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行うこと〔8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
1.3. 本剤投与開始前に、胸部CT検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴の有無を確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること〔9.1.1参照〕。
1.4. アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与により、深部静脈血栓症及び肺塞栓症を含む静脈血栓塞栓症があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、静脈血栓塞栓症の既往歴の有無等を確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること(また、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、下肢疼痛・下肢浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛等の静脈血栓塞栓症が疑われる徴候や症状の発現に注意すること)〔7.1、8.2、9.1.2、11.1.2参照〕。
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行い、必要に応じて、動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血酸素飽和度(SpO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLCO)等の検査を行うこと。また、患者に対して、間質性肺疾患の初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること〔1.2、9.1.1、11.1.1参照〕。
8.2. アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用により静脈血栓塞栓症の発現頻度が増加する傾向が認められているので、初期症状(下肢疼痛・下肢浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛等)の確認及び定期的な凝固能検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、患者に対して、静脈血栓塞栓症の初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること〔1.4、7.1、9.1.2、11.1.2参照〕。
8.3. 重度の皮膚障害があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること〔11.1.6参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者:間質性肺疾患が悪化又は再発するおそれがある〔1.2、1.3、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. 静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者:静脈血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがある〔1.4、7.1、8.2、11.1.2参照〕。
9.1.3. 心不全症状のある患者又はその既往歴のある患者:症状が悪化するおそれがある〔11.1.7参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラットでは、着床後胚損失率増加、生存胎仔数減少及び胎仔体重減少が認められている)〔9.4生殖能を有する者、9.6授乳婦の項参照〕。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい(乳汁移行に関するデータはないが、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある)〔9.5妊婦の項参照〕。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与については、投与の可否を慎重に判断すること(本剤とアミバンタマブ(遺伝子組換え)を併用した臨床試験において、65歳未満の患者と比較して65歳以上の患者で死亡に至った有害事象、重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象の発現割合が高い傾向が認められている)。
(相互作用)
本剤は、チトクロームP450 3A4(CYP3A4)による代謝を受ける。また、本剤はCYP3A及びBreast Cancer Resistance Protein(BCRP)の阻害作用を示す〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 強いCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、リトナビル等)〔16.7.1参照〕[本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分に注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある)]。
2). グレープフルーツ含有食品[本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、摂取しないよう注意すること(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある)]。
3). 強いCYP3Aの誘導剤又は中程度のCYP3Aの誘導剤(リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール等)〔16.7.2、16.7.3参照〕[本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること(これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。
4). セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)[本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること(これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある)]。
5). CYP3Aの基質となる薬剤(タクロリムス、シンバスタチン、ミダゾラム等)〔16.7.4参照〕[これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること(本剤のCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある)]。
6). BCRPの基質となる薬剤(メトトレキサート、シンバスタチン、ロスバスタチン等)〔16.7.5参照〕[これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること(本剤のBCRP阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(保険給付上の注意)
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2026年5月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 間質性肺疾患:肺臓炎(1.4%)、間質性肺疾患(1.2%)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと〔1.2、8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 静脈血栓塞栓症
1). 〈アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与〉静脈血栓塞栓症:肺塞栓症(6.2%*)、深部静脈血栓症(4.5%*)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある〔1.4、7.1、8.2、9.1.2参照〕。
2). 〈単独投与〉静脈血栓塞栓症:肺塞栓症(1.4%*)、深部静脈血栓症(1.4%*)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある〔1.4、7.1、8.2、9.1.2参照〕。
11.1.3. 動脈血栓塞栓症:本剤とアミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与において、心筋梗塞(0.5%)等の動脈血栓塞栓症があらわれることがある。
11.1.4. 肝機能障害(31.8%):ALT上昇、AST上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.1.5. 重度下痢(1.9%※)。
11.1.6. 重度の皮膚障害:発疹(17.1%※)、ざ瘡様皮膚炎(8.3%※)等の重度皮膚障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.7. 心不全(1.0%)〔9.1.3参照〕。
*)発現頻度は、NSC3003試験におけるアミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与時、本剤単独投与時を記載した。なお、本剤の承認された用法・用量は、次記のとおりである。
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはラゼルチニブとして240mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
※)NCI-CTCAEのGrade3以上の副作用頻度。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(10%以上)爪囲炎(65.1%)。
2). 代謝及び栄養障害:(10%以上)食欲減退。
3). 神経系障害:(10%以上)錯感覚(27.3%)。
4). 眼障害:(10%未満1%以上)角膜炎。
5). 胃腸障害:(10%以上)口内炎(39.4%)、下痢(22.6%)、悪心、便秘、(10%未満1%以上)嘔吐。
6). 皮膚及び皮下組織障害:(10%以上)発疹(68.4%)、ざ瘡様皮膚炎(31.4%)、皮膚乾燥(22.8%)、皮膚そう痒症(20.4%)、(10%未満1%以上)爪毒性、手掌・足底発赤知覚不全症候群、湿疹、(1%未満)乾皮症、蕁麻疹。
7). 筋骨格系及び結合組織障害:(10%以上)筋痙縮。
8). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(10%以上)疲労、無力症、(10%未満1%以上)発熱。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回及び反復投与
日本人の化学療法歴のあるEGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者(5例)にラゼルチニブ240mgを1日1回反復経口投与したときの、初回投与後及び反復投与22日目の血漿中ラゼルチニブ濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。投与22日目におけるラゼルチニブのAUCに基づく累積率は3.05であった。
血漿中ラゼルチニブ濃度推移
平均値±標準偏差、n=5
<<図省略>>
表 ラゼルチニブの薬物動態パラメータ
<<表省略>>
また、EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者にラゼルチニブ20~320mg注)を1日1回反復経口投与したとき、ラゼルチニブのCmax及びAUCは概ね用量に比例して増加し、ラゼルチニブ投与後15日目までに定常状態に到達した。(外国人データ)
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人(24例)にラゼルチニブ240mgを単回経口投与注)したとき、空腹時投与に対する高脂肪食投与後におけるラゼルチニブのCmax及びAUClastの幾何平均値の比は、それぞれ0.934及び1.14であった。(外国人データ)
16.3 分布
EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者(4例)にラゼルチニブ240mgを単回経口投与注)したときのラゼルチニブのみかけの分布容積は4,264Lであった。(外国人データ)ヒトにおけるラゼルチニブの血漿蛋白結合率は99.2%であった(ex vivo)。
16.4 代謝
ラゼルチニブは主にグルタチオンS-トランスフェラーゼM1(GSTM1)を介したグルタチオン抱合により代謝され、CYP3A4を介しても代謝される(in vitro)。[10.参照]
健康成人(8例)に14C標識したラゼルチニブ240mgを単回経口投与注)したとき、投与24時間後までの血漿中には主に未変化体及び薬理活性を示さないグルタチオン抱合体の異化代謝物(M12)が検出された(血漿中総放射能に対する割合は、①GSTM1非欠損型及び②GSTM1欠損型の患者でそれぞれ①41.0及び23.6%並びに②49.3及び19.6%)。(外国人データ)
16.5 排泄
健康成人(8例)に14C標識したラゼルチニブ240mgを単回経口投与注)したとき、投与696時間後までの糞中及び尿中に、投与量のそれぞれ86.2%(未変化体として5%以下)及び3.54%(未変化体として0.2%未満)が排泄された。(外国人データ)
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害
ラゼルチニブ160mgを単回経口投与注)したとき、健康成人(8例)に対する中等度肝機能障害(Child-Pugh分類B)患者(8例)におけるCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.796及び1.03であった。(外国人データ)[9.3.1参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
健康成人(15例)にイトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)200mgを1日1回反復経口投与し、ラゼルチニブ160mgを単回経口投与注)したとき、ラゼルチニブ単独投与時に対するイトラコナゾール併用投与時のラゼルチニブのCmax及びAUClastの幾何平均値の比はそれぞれ1.19及び1.46であった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.2 リファンピシン
健康成人(16例)にリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)600mgを1日1回反復経口投与し、ラゼルチニブ240mgを単回経口投与注)したとき、ラゼルチニブ単独投与時に対するリファンピシン併用投与時のラゼルチニブのCmax及びAUClastの幾何平均値の比はそれぞれ0.282及び0.162であった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.3 エファビレンツ
生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、ラゼルチニブ(240mgを1日1回反復経口投与)単独投与時注)に対するエファビレンツ(中程度のCYP3A誘導剤)(600mgを1日1回反復経口投与)併用投与時のラゼルチニブのCmax及びAUCtauの幾何平均値の比は、①GSTM1非欠損型及び②GSTM1欠損型の患者でそれぞれ①0.68及び0.56並びに②0.56及び0.41と推定された。[10.2参照]
16.7.4 ミダゾラム
健康成人(19例)にラゼルチニブ160mgを1日1回反復経口投与注)し、ミダゾラム(CYP3A基質)2mgを単回経口投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対するラゼルチニブ併用投与時のミダゾラムのCmax及びAUClastの幾何平均値の比はそれぞれ1.39及び1.47であった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.5 ロスバスタチン
健康成人(19例)にラゼルチニブ160mgを1日1回反復経口投与注)し、ロスバスタチン(BCRP基質)10mgを単回経口投与したとき、ロスバスタチン単独投与時に対するラゼルチニブ併用投与時のロスバスタチンのCmax及びAUClastの幾何平均値の比はそれぞれ2.24及び2.02であった。(外国人データ)[10.2参照]
16.7.6 その他
(1)メトホルミン
健康成人(19例)にラゼルチニブ160mgを1日1回反復経口投与注)し、メトホルミン(OCT1基質)500mgを単回経口投与したとき、メトホルミン単独投与時に対するラゼルチニブ併用投与時のメトホルミンのCmax及びAUClastの幾何平均値の比はそれぞれ0.809及び0.943であった。(外国人データ)
(2)その他
ラゼルチニブはP-gpの基質である。また、ラゼルチニブはUGT1A1を阻害し、CYP1A2を誘導した(in vitro)。
注)本剤の承認された用法・用量は、「ラゼルチニブとして240mgを1日1回経口投与」である。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相試験(NSC3003試験)
化学療法歴のないEGFR遺伝子変異陽性注1)の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者1,074例(日本人78例含む)を対象に、本剤注2)とアミバンタマブ(遺伝子組換え)注3)との併用投与(Ami/Laz)と、オシメルチニブ(Osi)注4)投与を比較する無作為化比較試験を実施した。
主要評価項目である盲検下独立中央判定による無増悪生存期間[中央値(95%信頼区間)]は、Ami/Laz群で23.72カ月(19.12~27.66カ月)及びOsi群で16.59カ月(14.78~18.46カ月)であった[ハザード比:0.70、95%信頼区間:0.58~0.85、p=0.0002(層別ログランク検定)、2023年8月11日カットオフ]。
図 無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線[NSC3003試験]
<<図省略>>
注1)EGFR遺伝子活性型変異であるエクソン19の欠失(Ex19del)変異又はエクソン21の変異(L858R)が腫瘍組織検体で確認された患者が組み入れられた。
注2)240mgを1日1回経口投与した。
注3)4週間を1サイクルとし、体重別に次の用法及び用量で点滴静注した。
体重80kg未満の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に700mg、8日目、15日目、22日目、2サイクル目以降の1日目、15日目に1,050mg
体重80kg以上の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に1,050mg、8日目、15日目、22日目、2サイクル目以降の1日目、15日目に1,400mg
注4)80mgを1日1回経口投与した。
Ami/Laz群421例(日本人29例含む)中408例(96.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、発疹288例(68.4%)、爪囲炎274例(65.1%)、口内炎166例(39.4%)、ざ瘡様皮膚炎132例(31.4%)、ALT増加120例(28.5%)であった。
薬効薬理
18.1 作用機序
本剤は、活性型変異(Ex19del及びL858R)を有するEGFRチロシンキナーゼ並びに活性型変異及びT790M変異を有するEGFRチロシンキナーゼに対して阻害作用を示すことにより、EGFR遺伝子変異を有する腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。
18.2 抗腫瘍作用
18.2.1 in vitro試験
本剤は、EGFR活性型変異(Ex19del)を有する非小細胞肺癌(NSCLC)由来PC9細胞株、並びにEGFR活性型変異(L858R)及びT790M変異を有するNSCLC由来H1975細胞株の増殖を抑制した。
18.2.2 in vivo試験
本剤は、PC9細胞株又はH1975細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。本剤は、H1975細胞株を脳内に移植したヌードマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。H1975細胞株又は肝細胞増殖因子(HGF)を過剰発現させたH1975細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、本剤とアミバンタマブの併用投与はそれぞれの単独投与よりも高い腫瘍増殖抑制作用を示した。
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。
