テロメライシン注
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- スラタデノツレブ
- 英名(商品名)
- Telomelysin
- 規格
- 2mL1瓶
- 薬価
- 3,102,489.00
- メーカー名
- オンコリスバイオファーマ/富士フイルム富山化学
- 規制区分
- -
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔がん治療用ウイルス〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2026年6月改訂(第1版)
- 告示日
- 2026年8月12日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2026年9月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
根治切除及び化学放射線療法の適応とならない食道癌。
(効能、効果又は性能に関連する注意)
臨床試験に組み入れられた患者の病期及び組織型等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本品の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。本品は局所治療を目的として使用する製品であることを踏まえ、本品以外の治療の実施についても慎重に検討すること。
用法用量
放射線療法との併用において、通常、成人には1回あたり1mL(1×10の12乗vp)を概ね2週間間隔で計3回、上部消化管内視鏡下で腫瘍内投与する。腫瘍の大きさ・数によって1回あたり2mL(2×10の12乗vp)まで増量することができる。
(用法及び用量又は使用方法に関連する注意)
7.1. 1回あたりの投与量は、食道の病変全体に対する投与量を示す(1カ所あたり0.2mLを目安として5~10カ所に適宜分割して病変全体に行き渡るように注入すること)。
7.2. 他の抗悪性腫瘍剤と本品を併用した場合の有効性及び安全性は確立していない及び3回を超えて本品を投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(警告)
食道癌の治療及び上部消化管内視鏡診療に関する十分な知識及び経験を有する医師が、本品の臨床試験成績及び有害事象等の知識を十分に習得した上で、食道癌の治療に係る体制が整った医療機関において、本品が適切と判断される症例についてのみ投与すること。
(禁忌・禁止)
2.1. 再使用禁止。
2.2. 本品の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 本品の投与にあたっては、疾病の治療における本品の必要性とともに、本品の有効性及び安全性その他本品の適正な使用のために必要な事項について、患者又はその家族に文書をもって説明し、同意を得てから本品を投与すること。
8.2. 本品はヒト・動物由来の原材料を使用して製造されている。ヒト・動物由来の原材料については安全性確保のためウイルス試験等を実施しているが、ヒト・動物由来の原材料に起因する感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、本品の投与に際しては臨床上の必要性を十分に検討すること。
8.3. 本品投与による免疫反応等に伴う症状として本品投与後早期から高頻度に発熱があらわれるため、患者の状態を十分に観察すること。
8.4. 血球減少(リンパ球数減少、白血球数減少)があらわれることがあるため、定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.1参照〕。
8.5. 食道穿孔があらわれることがあることから、患者の状態を十分に観察し、発現した場合には適切な処置を行うこと〔11.1.2参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
免疫抑制剤(シクロスポリン、タクロリムス、アザチオプリン等)、副腎皮質ホルモン剤<経口剤及び注射剤>(10mg/日を超える量のプレドニゾロン<経口剤及び注射剤>等)[本品の効果が減弱するおそれがある(免疫抑制作用により、抗腫瘍免疫惹起による本品の治療効果が減弱する可能性がある)]。
(適用上の注意)
14.1. 調製時の注意
14.1.1. 本品は無菌的に調製すること。
14.1.2. 本品は投与前に室温にて用時融解すること。
14.1.3. 解凍後の本品は室温で4時間まで安定である。
14.1.4. 解凍後の本品は穏やかに混和し、振とうしないこと。
14.1.5. 解凍した本品は再凍結しないこと。
14.1.6. 解凍後に本品の状態を確認し、混濁、粒子状物質又は変色が認められた場合は本品を投与しないこと。
14.2. 投与時の注意
14.2.1. 本品は内視鏡用穿刺針のチューブに充填後、速やかに投与すること。
14.2.2. 使用後の本品の残液、バイアル及び投与用注射筒等は、感染性廃棄物として、各医療機関の手順に従って密封等を行い、適切に廃棄すること。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 本品の主成分であるhTERT遺伝子プロモーター制御下にE1A遺伝子及びE1B遺伝子を同時に発現するようにE1領域が改変された遺伝子組換えヒトアデノウイルス5型(以下、本ウイルスベクター)については、「遺伝子組換え生物の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)」に基づき承認された第一種使用規程が定められていることから、本品の使用にあたっては第一種使用規程を遵守する必要があることに留意すること。
15.1.2. 本品投与後、患者の排泄物等に一時的に本ウイルスベクターが含まれるため、患者、患者の家族又は介護者に、本品投与7日後までは、排泄物等に触れた場合には、手指衛生の実施を指導すること。
(貯蔵方法及び有効期間等)
19.1. 貯蔵方法
-80℃±10℃で保存。
副作用
次の副作用・不具合があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. リンパ球減少:リンパ球数減少(29.2%)及びリンパ球減少症(7.7%)があらわれることがある〔8.4参照〕。
11.1.2. 食道炎(食道穿孔、食道潰瘍)、縦隔炎(頻度不明):まれにあらわれることがある〔8.5参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 臨床検査:(10%未満)体重減少、白血球数減少、好中球数減少、血小板数減少。
2). 一般・全身障害および投与部位の状態:(10%以上)発熱(50.8%)、(10%未満)倦怠感、疼痛、注射部位紅斑、注射部位内出血、無力症、顔面浮腫、顔面痛、注射部位炎症、注射部位そう痒感、注射部位腫脹、注射部位潰瘍、注射部位熱感、腫脹、末梢性浮腫。
3). 胃腸障害:(10%未満)嘔吐、悪心、食道炎、食道潰瘍、下痢。
4). 傷害、中毒および処置合併症:(10%未満)放射線性食道炎、処置による疼痛。
5). 皮膚および皮下組織障害:(10%未満)紅斑、皮膚炎、皮膚乾燥、皮膚変色、皮膚剥脱、皮膚病変。
6). 代謝および栄養障害:(10%未満)食欲減退、低アルブミン血症。
7). 血液およびリンパ系障害:(10%未満)血小板減少症、白血球減少症、好中球減少症。
8). 神経障害:(10%未満)頭痛、顔面麻痺。
9). 感染症および寄生虫症:(10%未満)食道カンジダ症、上気道感染。
10). 精神障害:(10%未満)不眠症。
11). 心臓障害:(10%未満)頻脈。
12). 筋骨格系および結合組織障害:(10%未満)関節痛、筋肉痛、筋骨格痛、四肢痛、関節硬直、四肢不快感。
13). 良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープ含む):(10%未満)腫瘍壊死、腫瘍合併症、腫瘍出血。
14). 生殖系および乳房障害:(10%未満)乳房痛。
15). 呼吸器、胸郭および縦隔障害:(10%未満)副鼻腔うっ血。
薬物動態
16.1 血中濃度及び排出
国内第II相臨床試験(OBP101JP試験)
放射線療法及び化学療法の治療歴がなく、標準治療である根治切除及び化学放射線療法の適応とならない局所進行食道癌患者37例に、本品を上部消化管内視鏡下に1回あたり1~2×10の12乗vpの範囲で、病変全体に行き渡るように1カ所あたり0.2mLを目安として5~10カ所に分割し腫瘍内投与(初回と2回目は17(±2)日間隔、2回目と3回目は14(±2)日間隔で投与)した際、血漿、唾液、喀痰、尿及び糞便中に本品ゲノムDNAが検出された。
血漿においては投与後30分時点でピーク濃度に到達後減少し、3回目投与前(2回目投与開始後14日目)及び3回目投与開始後11日目ではすべての検体で定量下限値(1×10の4乗vp/mL)未満であった。1回目投与開始後48時間時点で陽性であった28検体のうち、26検体で感染性試験が実施されたが、いずれの検体においても感染性は認められなかった。
唾液及び喀痰においては投与後24時間時点でピーク濃度に到達後減少し、3回目投与開始後11日目ではすべての検体で定量下限値(1×10の5乗vp/mL及び6×10の4乗vp/g)未満であった。ピーク濃度を示した投与開始後24時間時点で陽性であった唾液34検体のうち、27検体で感染性試験が実施され、感染性が認められた検体は3検体(11.1%)であった。ピーク濃度を示した投与開始後24時間時点で陽性であった喀痰59検体のうち、46検体で感染性試験が実施され、感染性が認められた検体は1検体(0.2%)であった。
尿においては投与後24時間で検出限界値(3×10の4乗vp/mL)付近まで減衰した。
糞便においては投与後24時間時点でピーク濃度に到達後減少し、感染性試験の結果、感染性ウイルスは投与開始後7日目までに減衰した。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第I相試験(TL04001試験)(NCT03213054)
標準的治療の適応とならない進行食道癌患者を対象とし、放射線療法との併用による本品の有効性と安全性を検討することを目的とした非対照、非盲検、用量漸増試験を国内2施設で実施した。免疫チェックポイント阻害剤等のがん免疫療法、登録前4週間以内の化学療法、及び本試験の治療部位への放射線療法による治療歴を有する患者はいずれも本試験から除外された。適格基準を満たした食道癌患者6例が登録され、そのUICC-TNM第7版によるcStage別の内訳はIA 2例、IB・IIB・IIIA及びIIIBが各1例であった。全6例が扁平上皮癌であり、そのうちの1例は腺癌の成分を有していた。
本品は上部消化管内視鏡下に食道癌原発巣に腫瘍内投与された。本品1回当たりの投与量は、低用量コホート3例では1×10の11乗vpで、高用量コホート3例では1×10の12乗vpであり、いずれのコホートでも3回の投与を行った。投与間隔は、初回と2回目の間が17日間隔であり、2回目と3回目の間が14日間隔であった。
放射線療法は本品初回投与の3日後に開始し、1日あたり2.0Gyで週5日、約6週間にわたり継続した。
主要評価項目である用量制限毒性は認められず、放射線療法併用下での本品1×10の12乗vpの3回投与の安全性が確認された。主な有害事象(2例[33.3%]以上に発現)は、発熱(83.3%)、リンパ球数減少(83.3%)、食道炎(33.3%)及び体重減少(33.3%)であった。
本品投与開始後18週までの治療対象病変の縮小効果は、完全奏効が4/6例(66.7%)(低用量群3/3例、高用量群1/3例)であった。本品の投与開始後18週までのRECISTガイドライン1.1版に基づく最良総合効果は、CRが2/6例(33.3%、低用量群1/3例、高用量群1/3例)、PRが1/6例(16.7%、低用量群1/3例)であった。
安全性について、6例(100%)に有害事象が発現し、6例(100%)に副作用が発現した。副作用は、リンパ球数減少及び発熱5例(83.3%)、体重減少、倦怠感、食道炎、放射線性食道炎、食欲減退及び上気道感染各1例(16.7%)であった。
17.1.2 国内第II相臨床試験(OBP101JP試験)(jRCT1080225033)
根治切除及び化学放射線療法が適応とならない局所進行食道癌患者を対象とし、放射線療法との併用による本品の有効性と安全性を検討することを目的とした非対照、非盲検試験を国内17施設で実施した。
食道原発巣の内視鏡生検にて組織学的に食道癌(扁平上皮癌、腺癌等)と診断されており、局注可能な病変を有し、UICC-TNM第8版でcStage II・cStage IIIである患者を対象とした。免疫チェックポイント阻害剤又は食道癌に対する化学療法による治療歴を有する患者及び本試験の治療部位(頸部、胸部及び上腹部病変)に対する放射線療法の治療歴があり、照射野が本試験の照射野と重複する患者は本試験から除外した。
本品を上部消化管内視鏡下に1回あたり1~2×10の12乗vpの範囲で、病変全体に行き渡るように1カ所あたり0.2mLを目安として5~10カ所に分割し腫瘍内投与(初回と2回目は17(±2)日間隔、2回目と3回目は14(±2)日間隔で投与)した。
放射線療法は本品初回投与の3日後に開始し、1日あたり2.0Gyで週5日、約6週間にわたり継続した。
主要評価項目の主解析である中央判定による本品の投与開始後24週までの局所完全奏効率[90%信頼区間]は、41.7[27.7,56.7]%(15/36例)であった。本品の投与開始後18カ月までの試験期間全体における中央判定による局所完全奏効率[90%信頼区間]は、50.0[35.3,64.7]%(18/36例)であった。
安全性について、36例(97.3%)に有害事象が発現し、26例(70.3%)に副作用が発現した。発現割合が10%以上であった副作用は、発熱19例(51.4%)、リンパ球数減少14例(37.8%)、白血球数減少及びリンパ球減少症各4例(10.8%)、食欲減退、嘔吐及び頭痛各2例(5.4%)、食道炎、体重減少及び不眠症各1例(2.7%)であった。
薬効薬理
18.1 作用機序
腫瘍内に投与された本品がhTERTを高発現する腫瘍細胞に感染すると、E1A遺伝子及びE1B遺伝子がhTERT遺伝子プロモーター制御下で発現し、本品が腫瘍内で増殖することによって腫瘍細胞を溶解し、抗腫瘍効果を示すことが期待される。
類似した薬効の薬
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。
