ヤーボイ点滴静注液50mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- イピリムマブ(遺伝子組換え)注射液
- 英名(商品名)
- Yervoy
- 規格
- 50mg10mL1瓶
- 薬価
- 419,578.00
- メーカー名
- BMS/小野薬品
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔ヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年6月改訂(第15版)
- 告示日
- 2015年8月31日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2015年10月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
1). 根治切除不能な悪性黒色腫。
2). 根治切除不能又は転移性の腎細胞癌。
3). がん化学療法後増悪の治癒切除不能な進行・再発MSI-Highがある結腸癌、がん化学療法後増悪の治癒切除不能な進行・再発MSI-Highがある直腸癌(MSI-High:高頻度マイクロサテライト不安定性)。
4). 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌。
5). 切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫。
6). 根治切除不能な進行・再発の食道癌。
7). 切除不能な肝細胞癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈根治切除不能な悪性黒色腫〉本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.2. 〈根治切除不能な悪性黒色腫〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。特に、化学療法未治療の根治切除不能な悪性黒色腫患者への本剤単独投与に際しては、他の治療の実施についても慎重に検討すること〔17.1.1-17.1.4参照〕。
5.3. 〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.4. 〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉IMDC(International Metastatic RCC Database Consortium)リスク分類がintermediate又はpoorリスクの患者を対象とすること。
5.5. 〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.5参照〕。
5.6. 〈がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.7. 〈がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤・オキサリプラチン・イリノテカン治療歴なしの患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.8. 〈がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査でMSI-Highが確認された患者に投与すること(検査にはニボルマブ(遺伝子組換え)のMSI-Highがある結腸・直腸癌患者への適応判定の補助を目的に承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること)。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、次のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html。
5.9. 〈がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと〔17.1.6参照〕。
5.10. 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.11. 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉臨床試験に組み入れられた患者のEGFR遺伝子変異又はALK融合遺伝子の有無等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.7、17.1.8参照〕。
5.12. 〈切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫〉本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.13. 〈根治切除不能な進行・再発の食道癌〉本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
5.14. 〈根治切除不能な進行・再発の食道癌〉「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.10参照〕。
5.15. 〈切除不能な肝細胞癌〉局所療法の適応となる肝細胞癌(経皮的エタノール注入療法の適応となる肝細胞癌、ラジオ波焼灼療法の適応となる肝細胞癌、マイクロ波凝固療法の適応となる肝細胞癌、肝動脈塞栓療法の適応となる肝細胞癌/肝動脈化学塞栓療法の適応となる肝細胞癌、放射線療法の適応となる肝細胞癌等)患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
5.16. 〈切除不能な肝細胞癌〉臨床試験に組み入れられた患者の肝機能障害の程度等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと〔17.1.11参照〕。
用法用量
〈根治切除不能な悪性黒色腫〉
通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する。なお、他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、ニボルマブ(遺伝子組換え)と併用すること。
〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉
ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する。
〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を6週間間隔で点滴静注する。
〈切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫、根治切除不能な進行・再発の食道癌〉
ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を6週間間隔で点滴静注する。
〈切除不能な肝細胞癌〉
ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉副作用が発現した場合には、次記の基準を参考に本剤の投与を延期又は中止すること。
[投与延期及び中止の基準]
1). 〈効能共通〉Grade2の副作用(内分泌障害及び皮膚障害を除く)、Grade3の皮膚障害、症候性の内分泌障害:
①. 〈効能共通〉Grade2の副作用<内分泌障害及び皮膚障害を除く>、Grade3の皮膚障害:Grade1以下又はベースラインに回復するまで投与を延期し、Grade1以下又はベースラインまで回復しない場合は、投与を中止する。
②. 〈効能共通〉症候性の内分泌障害:内分泌障害については、症状が回復するまで投与を延期し、症状が回復しない場合は、投与を中止する。
2). 〈効能共通〉Grade3以上の副作用<内分泌障害及び皮膚障害を除く>、局所的な免疫抑制療法が有効でないGrade2以上の眼障害、Grade4の皮膚障害:投与を中止する。
3). 〈効能共通〉肝機能障害(切除不能な肝細胞癌の場合):
①. 〈効能共通〉ベースラインのAST、ALT又は総ビリルビンが基準値内の肝細胞癌患者:
a. 〈効能共通〉ベースラインのASTが基準値内の切除不能な肝細胞癌、ベースラインのALTが基準値内の切除不能な肝細胞癌又はベースラインの総ビリルビンが基準値内の切除不能な肝細胞癌患者で、ASTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下若しくはALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下又は総ビリルビンが基準値上限の1.5倍超かつ3倍以下に増加した場合:ベースラインに回復するまで投与を延期する。
b. 〈効能共通〉ベースラインのASTが基準値内の切除不能な肝細胞癌、ベースラインのALTが基準値内の切除不能な肝細胞癌又はベースラインの総ビリルビンが基準値内の切除不能な肝細胞癌患者で、ASTが基準値上限の5倍超若しくはALTが基準値上限の5倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合:投与を中止する。
②. 〈効能共通〉ベースラインのAST又はALTが基準値上限を超えている肝細胞癌患者:
a. 〈効能共通〉ベースラインのASTが基準値上限超かつ3倍以下の切除不能な肝細胞癌又はベースラインのALTが基準値上限超かつ3倍以下の切除不能な肝細胞癌患者で、投与期間中にASTが基準値上限の5倍超かつ10倍以下又はALTが基準値上限の5倍超かつ10倍以下に増加した場合:ベースラインに回復するまで投与を延期する。
b. 〈効能共通〉ベースラインのASTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下の切除不能な肝細胞癌又はベースラインのALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下の切除不能な肝細胞癌患者で、投与期間中にASTが基準値上限の8倍超かつ10倍以下又はALTが基準値上限の8倍超かつ10倍以下に増加した場合:ベースラインに回復するまで投与を延期する。
③. 〈効能共通〉(切除不能な肝細胞癌の場合)ベースライン値にかかわらず、投与期間中にASTが基準値上限の10倍超若しくはALTが基準値上限の10倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合:投与を中止する。
GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)ver.4.0に準じる。
7.2. 〈効能共通〉本剤は、30分かけて点滴静注すること。
7.3. 〈根治切除不能な悪性黒色腫〉ニボルマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、併用の必要性について慎重に判断すること。また、本剤のニボルマブ(遺伝子組換え)への上乗せによる延命効果は、PD-L1を発現した腫瘍細胞が占める割合(PD-L1発現率)により異なる傾向が示唆されているので、根治切除不能な悪性黒色腫の場合、ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用投与に際してPD-L1発現率の測定結果が得られ、PD-L1発現率が高い患者ではニボルマブ(遺伝子組換え)単独投与の実施についても十分検討し慎重に判断すること〔17.1.1-17.1.4参照〕。
7.4. 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉ニボルマブ(遺伝子組換え)を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用により投与すること(併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験において検討された患者のPD-L1発現率を考慮した上で選択すること)〔17.1.7、17.1.8参照〕。
7.5. 〈根治切除不能な進行・再発の食道癌〉ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用投与の有効性は、PD-L1発現率(TPS)により異なる傾向が示唆されているので、TPSについて、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用療法の必要性について慎重に判断すること〔17.1.10参照〕。
改訂情報
2025年7月8日 DSU No.337 【その他】
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
〈切除不能な肝細胞癌〉
局所療法(経皮的エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法/肝動脈化学塞栓療法、放射線療法等)の適応となる肝細胞癌患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
臨床試験に組み入れられた患者の肝機能障害の程度等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。
【6.用法及び用量】(追記)
〈切除不能な肝細胞癌〉
ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
〈効能共通〉
副作用が発現した場合には、下記の基準を参考に本剤の投与を延期または中止すること。
投与延期及び中止の基準
2025年4月22日 DSU No.335 【その他】
【11.1重大な副作用】(一部改訂)
脳炎、髄膜炎、脊髄炎:
脳炎、髄膜炎、脊髄炎があらわれることがある。また、視神経脊髄炎スペクトラム障害も報告されている。
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