ソホノスカプセル1.5mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):3999069M2020
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- パロバロテンカプセル
- 英名(商品名)
- Sohonos
- 規格
- 1.5mg1カプセル
- 薬価
- 57,114.90
- メーカー名
- IPSEN
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- 14日(2027年05月末まで)
- 標榜薬効
- 進行性骨化性線維異形成症(FOP)治療薬
- 色
- 白
- 識別コード
- (本体)PVO 1.5
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2026年2月改訂(第1版)
- 告示日
- 2026年5月19日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2026年6月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
進行性骨化性線維異形成症。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は、骨端線早期閉鎖及び成長鈍化のリスクがあることから、骨端線が閉鎖していない患者に対して本剤の投与を検討する場合は、投与開始前に、X線検査による骨格成熟度や、標準成長曲線を踏まえた成長段階、思春期の成長段階の評価を行い、成長に対する影響や骨端線部分閉鎖に伴う関節変形の可能性を考慮した上で、本剤の投与による有益性が危険性を上回ると判断される場合のみに投与すること〔1.2、9.7.1、9.7.2、11.1.2、17.1.1参照〕。
用法用量
通常、成人並びに8歳以上の女児及び10歳以上の男児には、パロバロテンとして次の用量(連続投与)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。フレアアップ発現時には、次の用量(フレアアップ時投与1~4週目)を1日1回4週間、その後、次の用量(フレアアップ時投与5週目以降)を1日1回8週間(8週間経過時点でフレアアップが持続している場合は、フレアアップが消失するまで4週間単位で延長)食事中又は食直後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
1). 成人及び骨格が成熟した小児:連続投与5mg、フレアアップ時投与1~4週目20mg、フレアアップ時投与5週目以降10mg。
2). 骨格が未成熟の小児:
①. 体重10kg以上20kg未満:連続投与2.5mg、フレアアップ時投与1~4週目10mg、フレアアップ時投与5週目以降5mg。
②. 体重20kg以上40kg未満:連続投与3mg、フレアアップ時投与1~4週目12.5mg、フレアアップ時投与5週目以降6mg。
③. 体重40kg以上60kg未満:連続投与4mg、フレアアップ時投与1~4週目15mg、フレアアップ時投与5週目以降7.5mg。
④. 体重60kg以上:連続投与5mg、フレアアップ時投与1~4週目20mg、フレアアップ時投与5週目以降10mg。
フレアアップ:異所性骨化の原因となる皮下軟部組織に生じる腫脹や腫瘤。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 手、手関節等のX線検査に基づく骨年齢が12歳未満(女性)又は14歳未満(男性)の場合に、骨格が未成熟とみなし、投与量を決定すること。
7.2. フレアアップ(異所性骨化の原因となる皮下軟部組織に生じる腫脹や腫瘤)の発現時の投与は、フレアアップを示す徴候又はフレアアップを引き起こすリスクの高い外傷等が生じた時点で開始すること。
7.3. フレアアップの発現時の投与中に、新たなフレアアップが発現した場合は、フレアアップの発現時の1週目の投与から再度投与すること。
7.4. 10mgカプセルとその他の含量のカプセルとの間で生物学的同等性は示されていないため、20mgを投与する際は10mgカプセル剤2カプセルを使用すること(また、10mg、12.5mg及び15mgを投与する際は10mgカプセル剤1カプセルとその他の含量のカプセルを組み合わせて投与すること)〔16.1.4参照〕。
7.5. 忍容性が認められない場合は、本剤の減量、休薬又は投与中止を検討すること(減量を行う場合は、次を参考にすること)、減量を行っても忍容性が認められない場合は、再度減量することができるが、3段階を超える減量を要する場合には、投与継続の適否を慎重に検討すること〔17.1.1参照〕。
1). 投与中の用量20mg:減量後の用量15mg。
2). 投与中の用量15mg:減量後の用量12.5mg。
3). 投与中の用量12.5mg:減量後の用量10mg。
4). 投与中の用量10mg:減量後の用量7.5mg。
5). 投与中の用量7.5mg:減量後の用量5mg。
6). 投与中の用量6mg:減量後の用量4mg。
7). 投与中の用量5mg:減量後の用量2.5mg。
8). 投与中の用量4mg:減量後の用量2mg。
9). 投与中の用量3mg:減量後の用量1.5mg。
10). 投与中の用量2.5mg:減量後の用量1mg。
7.6. 減量を行った場合でも連続投与に対する忍容性が認められない場合には、フレアアップの発現時の用法・用量に従い、フレアアップ時にのみ投与することができる〔17.1.2参照〕。
7.7. 中程度のCYP3A阻害剤と本剤との併用は避け、代替薬への変更を考慮すること。併用が避けられない場合は、次を参考に本剤の投与量を減量すること〔10.2、16.7.3参照〕。
1). 成人及び骨格が成熟した小児:連続投与2.5mg、フレアアップ時投与1~4週目10mg、フレアアップ時投与5週目以降5mg。
2). 骨格が未成熟の小児:
①. 体重10kg以上20kg未満:連続投与1mg、フレアアップ時投与1~4週目5mg、フレアアップ時投与5週目以降2.5mg。
②. 体重20kg以上40kg未満:連続投与1.5mg、フレアアップ時投与1~4週目6mg、フレアアップ時投与5週目以降3mg。
③. 体重40kg以上60kg未満:連続投与2mg、フレアアップ時投与1~4週目7.5mg、フレアアップ時投与5週目以降4mg。
④. 体重60kg以上:連続投与2.5mg、フレアアップ時投与1~4週目10mg、フレアアップ時投与5週目以降5mg。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(警告)
1.1. 本剤には催奇形性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある女性に投与する場合には使用上の注意を厳守すること〔2.1、9.4生殖能を有する者、9.5妊婦の項参照〕。
1.2. 本剤は骨端線早期閉鎖及び成長鈍化を引き起こす可能性があることから、骨端線が閉鎖していない患者への投与にあたっては、投与の適否を慎重に検討した上で、投与する場合は定期的に骨端線の状態を評価するなど十分に患者の状態を観察すること〔5.効能又は効果に関連する注意の項、9.7.1、9.7.2、11.1.2、17.1.1参照〕。
(禁忌)
2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔1.1、9.4生殖能を有する者、9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.3. ビタミンA製剤投与中の患者〔10.1参照〕。
2.4. 強いCYP3A阻害剤投与中(イトラコナゾール、リトナビル含有製剤、クラリスロマイシン含有製剤、ポサコナゾール、ボリコナゾール、エンシトレルビル フマル酸、コビシスタット含有製剤、セリチニブ、ダルナビル エタノール付加物含有製剤、ロナファルニブ)の患者〔10.1、16.7.1参照〕。
2.5. 重度肝機能障害
2.6. ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症が増悪するおそれがある]。
(重要な基本的注意)
8.1. 皮膚乾燥や皮膚剥離等の皮膚障害又は粘膜障害があらわれることがあるので、本剤投与中は、保湿剤等により皮膚を保護することを検討するとともに、患者の状態を十分に観察すること〔11.1.1参照〕。
8.2. 骨量減少、骨粗鬆症及び臨床症状を伴わない脊椎骨折があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は骨密度等の骨状態を定期的に観察し、投与継続の適否を検討すること(特に脊椎については定期的にX線検査で評価することが望ましい)〔11.1.3参照〕。
8.3. 光線過敏症があらわれることがあるので、本剤投与中は、外出時には帽子や衣類等による遮光や日焼け止め効果の高いサンスクリーンの使用により、日光やUV光線の照射を避けるよう患者を指導すること。
8.4. うつ病、うつ病増悪、自殺念慮及び自殺行動があらわれることがあるので、本剤投与中は、患者にうつ病の徴候がないか、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.1参照〕。
8.5. 肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
8.6. 脂質異常及びそれに伴う膵炎があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に脂質及び膵酵素に関する血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること〔9.1.2参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. うつ病、自殺企図等の精神障害のある患者:症状を増悪させるおそれがある〔8.4参照〕。
9.1.2. 糖尿病、肥満患者等の脂質異常症素因がある患者〔8.6参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害
9.3.2. 中等度肝機能障害
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性並びに適切な避妊法について説明し、次の注意事項について説明すること〔1.1、2.1、9.5妊婦の項参照〕。
(1). 妊娠する可能性のある女性には、本剤の投与は次の正常な生理周期の2日又は3日目まで開始しないこと。
(2). 妊娠する可能性のある女性には、本剤の投与開始前1週間以内の妊娠検査が陰性であるとの結果を確認すること。
(3). 妊娠する可能性のある女性には、本剤の投与期間中は1ヵ月ごとに妊娠検査を実施することが望ましい。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット)でレチノイドに典型的な胎仔奇形(口蓋裂、頭蓋骨形態異常、長骨短縮等)が認められている)〔1.1、2.1、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
投与中及び投与終了後一定期間は授乳を避けさせること(類似化合物(タミバロテン、エトレチナート)の動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている)。
(小児等)
9.7.1. 骨端線早期閉鎖及び成長鈍化のリスクがあることから、8歳未満の女児及び10歳未満の男児に対する投与は推奨されない〔1.2、5.効能又は効果に関連する注意の項、9.7.2、11.1.2参照〕。
9.7.2. 骨端線が閉鎖していない患者に投与する場合は、本剤の投与を開始する前に、患者及びその保護者に骨端線早期閉鎖及び成長鈍化のリスクを説明すること。また、骨端線が閉鎖していない小児等患者に投与する場合は、本剤を投与中は、患者の骨格が成熟するまで、定期的に骨端線の状態、身長及び関節変形の有無を評価すること(成長鈍化、骨端線早期閉鎖又はその徴候、関節変形が認められた場合は、本剤投与継続の可否を慎重に判断すること)。4歳以上の患者を対象として実施した臨床試験で、8歳未満の女児及び10歳未満の男児25例中14例(56.0%)、8歳以上14歳未満の女児及び10歳以上14歳未満の男児42例中13例(31.0%)に骨端線早期閉鎖が認められ、また、骨端線閉鎖を伴わない場合でも、成長鈍化傾向が認められている〔1.2、5.効能又は効果に関連する注意の項、9.7.1、11.1.2参照〕。
(相互作用)
本剤は、主にCYP3Aにより代謝される。
10.1. 併用禁忌:
1). ビタミンA製剤<チョコラA等>〔2.3参照〕[ビタミンA過剰症の危険性がある(本剤はビタミンAと同じレチノイドであるため、ビタミンAと併用すると相加作用をもたらすリスクがある)]。
2). 強いCYP3A阻害剤(イトラコナゾール<イトリゾール>、リトナビル含有製剤<ノービア、カレトラ、パキロビッド>、クラリスロマイシン含有製剤<クラリシッド、クラリス、ボノサップ、ラベキュア>、ポサコナゾール<ノクサフィル>、ボリコナゾール<ブイフェンド>、エンシトレルビル フマル酸<ゾコーバ>、コビシスタット含有製剤<ゲンボイヤ、シムツーザ、プレジコビックス>、セリチニブ<ジカディア>、ダルナビル エタノール付加物含有製剤<プリジスタ、シムツーザ、プレジコビックス>、ロナファルニブ<ゾキンヴィ>)〔2.4、16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が強くあらわれるおそれがある(本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する)]。
10.2. 併用注意:
1). グレープフルーツ含有食品[本剤の血中濃度が上昇し副作用が強くあらわれるおそれがあるので、本剤投与中は摂取を避けること(本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある)]。
2). 中程度のCYP3A阻害剤(フルコナゾール、エリスロマイシン、アプレピタント、ジルチアゼム塩酸塩等)〔7.7、16.7.3参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が強くあらわれるおそれがあるため、併用を避け、代替薬への変更を考慮し、併用が避けられない場合は、本剤の用量を減量すること(本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する)]。
3). 弱いCYP3A阻害剤(アトルバスタチン、シメチジン等)[本剤の血中濃度が上昇し副作用が強くあらわれるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること(本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある)]。
4). 強いCYP3A誘導剤又は中程度のCYP3A誘導剤(カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、リファブチン、ボセンタン等)、セイヨウオトギリソウ含有食品〔16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱する可能性があるため、併用は避け、代替薬への変更を考慮すること(本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が亢進し血中濃度が低下する)]。
5). 弱いCYP3A誘導剤(モダフィニル等)[本剤の血中濃度が低下し本剤の有効性が減弱するおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること(本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が亢進し血中濃度が低下する可能性がある)]。
6). テトラサイクリン系抗生物質[良性頭蓋内圧亢進が生じるおそれがある(レチノイドの全身投与との併用で、良性頭蓋内圧亢進(偽性脳腫瘍)との関連性が認められている)]。
(過量投与)
13.1. 症状
本剤はビタミンAの誘導体であるため、過量投与をした場合、激しい頭痛、悪心・嘔吐、傾眠、易刺激性、そう痒症等のビタミンA過剰症の徴候があらわれる可能性がある。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 類似化合物(ベキサロテン)の投与後に皮膚癌(有棘細胞癌及び基底細胞癌)の発現がみられたとの報告がある。
15.1.2. 類似化合物(エトレチナート)の長期投与を受けた患者で過骨症を起こすとの報告がある。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
他のレチノイドを用いた非臨床試験においてプロモーター作用が認められたとの報告がある。本剤のがん原性試験は実施されていない。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 重度皮膚障害(頻度不明)〔8.1参照〕。
11.1.2. 骨端線早期閉鎖(7.2%)〔1.2、5.効能又は効果に関連する注意の項、9.7.1、9.7.2参照〕。
11.1.3. 脊椎骨折(22.1%):臨床試験において、CTにより診断された臨床症状を伴わない脊椎骨折が認められている〔8.2参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症および寄生虫症:(10%以上)爪囲炎、(1%以上10%未満)蜂巣炎、結膜炎、皮膚感染。
2). 良性、悪性および詳細不明の新生物(嚢胞およびポリープを含む):(1%以上10%未満)化膿性肉芽腫。
3). 血液およびリンパ系障害:(1%以上10%未満)貧血。
4). 代謝および栄養障害:(1%以上10%未満)食欲減退、高トリグリセリド血症。
5). 精神障害:(1%以上10%未満)易刺激性、抑うつ気分、自殺念慮。
6). 神経系障害:(10%以上)頭痛、(1%以上10%未満)痙攣発作。
7). 眼障害:(10%以上)ドライアイ(26.6%)、(1%以上10%未満)眼充血、(1%未満)夜盲。
8). 血管障害:(1%以上10%未満)潮紅。
9). 呼吸器、胸郭および縦隔障害:(10%以上)鼻出血。
10). 胃腸障害:(10%以上)口唇乾燥(59.0%)、悪心、口唇ひび割れ、口内乾燥、口唇炎、(1%以上10%未満)嘔吐、下痢、腹痛、胃食道逆流性疾患、(頻度不明)膵炎。
11). 皮膚および皮下組織障害:(10%以上)皮膚乾燥(79.9%)、皮膚そう痒症(56.1%)、脱毛症(41.7%)、発疹(41.0%)、紅斑(34.5%)、皮膚剥脱(31.7%)、薬疹(20.1%)、湿疹、皮膚刺激、(1%以上10%未満)皮膚反応、爪破損、皮膚亀裂、皮膚炎、嵌入爪、皮膚水疱、褥瘡性潰瘍、睫毛眉毛脱落症、蕁麻疹、皮膚脆弱性、顔面腫脹。
12). 筋骨格系および結合組織障害:(10%以上)四肢痛、関節痛、(1%以上10%未満)背部痛、関節腫脹。
13). 腎および尿路障害:(1%以上10%未満)蛋白尿。
14). 一般・全身障害および投与部位の状態:(1%以上10%未満)疲労、末梢腫脹。
15). 臨床検査:(10%以上)骨密度減少、(1%以上10%未満)リパーゼ増加、ALT増加。
16). 傷害、中毒および処置合併症:(10%以上)皮膚擦過傷(21.6%)、(1%以上10%未満)サンバーン、足関節部骨折。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人に本剤5mg及び10mgを食後に単回経口投与したときのパロバロテンの薬物動態パラメータは次のとおりであった。
表1 健康成人に本剤を単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
<<表省略>>
16.1.2 反復投与
健康成人15例に本剤5mg又は10mgを食後に1日1回28日間反復経口投与したとき、初回投与及び最終投与後の血漿中パロバロテン濃度に差はみられず、蓄積は認められなかった(外国人データ)。
16.1.3 母集団薬物動態解析
母集団薬物動態モデルを用いて、国際共同第III相臨床試験(17.1.1)の成績に基づき、成人又は小児進行性骨化性線維異形成症(FOP)患者に本剤5mg相当量又は20mg相当量を体重区分別の用量で食後に反復経口投与したときの定常状態におけるパロバロテンの薬物動態パラメータを推定した結果は、次のとおりであった。
表2 FOP患者に本剤を反復経口投与したときの定常状態における薬物動態パラメータ(推定値)
<<表省略>>
16.1.4 生物学的同等性試験
健康成人に本剤2.5mg4カプセル又は10mg1カプセルを絶食時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりであった。[7.4参照]
表3 健康成人にパロバロテン10mg(2.5mg×4カプセル又は10mg×1カプセル)を単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
<<表省略>>
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人23例に本剤20mgを高脂肪食の摂取後に単回経口投与したとき、絶食下投与に対するパロバロテンのCmax及びAUCinfの最小二乗幾何平均比は、それぞれ1.17及び1.40であった。また、高脂肪食の摂取後に本剤20mgのカプセル内容物をアップルソースに混合して単回経口投与したとき、本剤の高脂肪食摂取後投与に対するパロバロテンのCmax及びAUCinfの最小二乗幾何平均比はそれぞれ0.94及び0.98であった(外国人データ)。
16.3 分布
パロバロテンのヒト血漿タンパク結合率は、97.9%~99.6%であり、ヒトでの血液/血漿中濃度比は0.62であった(in vitro)。健康成人23例に本剤20mgを食後に単回投与したとき、みかけの分布容積は、237Lであった(外国人データ)。
16.4 代謝
パロバロテンは主にCYP3Aで代謝され、CYP2C8とCYP2C19でもわずかに代謝される(in vitro)。
健康成人6例に[14C]放射性標識したパロバロテン1mgを食後に単回経口投与したとき、血漿中には主に未変化体、M2(6位水酸化体)、M3(7位水酸化体)、M4a(6位オキソ体)及びM4b(7位オキソ体)が認められ、血漿中総放射能のそれぞれ14%、5%、10%、4%及び7%占めた(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人6例に[14C]放射性標識したパロバロテン1mgを食後に単回経口投与したとき、投与13日後までに投与放射能の97.1%が糞中に、投与10日後までに投与放射能の3.2%が尿中に排泄された(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
健康成人17例にケトコナゾール(強いCYP3A阻害剤)400mgと本剤1mgを1日1回反復経口併用投与したとき、本剤単独投与時に対する併用投与時のパロバロテンのCmax及びAUC0-24hの調整済み最小二乗平均比は、それぞれ2.20及び3.11であった(外国人データ)。[2.4、10.1参照]
16.7.2 リファンピシン
健康成人18例にリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)600mgと本剤1mgを1日1回反復経口併用投与したとき、本剤単独投与時に対する併用投与時のパロバロテンのCmax及びAUC0-24hの調整済み最小二乗平均比は、それぞれ0.19及び0.11であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 フルコナゾール、エリスロマイシン
生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーションにおいて、健康成人10例にフルコナゾール(中程度のCYP3A阻害剤かつCYP2C19阻害剤)200mgを1日1回又はエリスロマイシン(中程度のCYP3A阻害剤)500mgを1日4回反復経口投与後に本剤20mgを単回経口併用投与したとき、本剤単独投与時に対する併用投与時のパロバロテンのCmax及びAUCinfの幾何平均比は、フルコナゾール併用時でそれぞれ1.47及び1.89、エリスロマイシン併用時でそれぞれ1.64及び2.54と推定された。[7.7、10.2参照]
16.7.4 ミダゾラム
健康成人23例に本剤20mgを1日1回反復経口投与し、ミダゾラム(CYP3A基質)2mgを単回経口併用投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対する併用投与時のミダゾラムのCmax及びAUC0-24hの最小二乗幾何平均比は、それぞれ0.90及び0.87であった(外国人データ)。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国際共同第III相臨床試験(301試験)
4歳以上注1)のFOP患者を対象注2)とした単群試験を実施した。用法・用量注3)は、次表の用量(連続投与)を1日1回投与し、フレアアップ発現時注4)には次表の用量(フレアアップ時投与1~4週目)を1日1回4週間、その後次表の用量(フレアアップ時投与5週目以降)を1日1回8週間(8週間経過時点でフレアアップが持続している場合は、フレアアップが消失するまで4週間単位で延長)投与した。
<<表省略>>
外部対照として自然経過試験を用いた。
試験実施中に14歳未満の患者において骨端線早期閉鎖が認められたことから、14歳未満の患者に対する投与は中止された。
また、有効性の主要評価項目とされた年換算新規異所性骨化(HO)容積注5)に関して、中間解析において、無益性の基準を満たし、14歳以上の患者に対する本剤投与は一時中断されたものの、その後再開された。
最終解析における、治験実施計画書で主たる解析と規定された解析(新規HO容積の負の値を0に置換し、新規HO容積の平方根変換を行うベイズ複合ポアソンモデル)の結果、年換算新規HO容積は、次表のとおりであった。
<<表省略>>
また、事後的に実施した追加解析(新規HO容積の負の値を0に置換せず、平方根変換しない重み付き線形混合効果モデル)の結果は、次表のとおりであった。
<<表省略>>
本剤を投与した8歳以上の女性及び10歳以上の男性患者86例中85例(98.8%)が副作用を発現した。主な副作用は、皮膚乾燥60例(69.8%)、口唇乾燥42例(48.8%)、脱毛症30例(34.9%)、薬疹27例(31.4%)、そう痒症26例(30.2%)、発疹19例(22.1%)、全身性そう痒症19例(22.1%)、皮膚剥脱19例(22.1%)、紅斑18例(20.9%)、ドライアイ18例(20.9%)、爪囲炎14例(16.3%)、口唇のひび割れ13例(15.1%)、皮膚擦過傷12例(14.0%)、関節痛11例(12.8%)、骨密度減少11例(12.8%)、骨端早期閉鎖10例(11.6%)、皮膚刺激10例(11.6%)、四肢痛10例(11.6%)、皮膚炎9例(10.5%)、口唇炎9例(10.5%)であった。[1.2、5.、7.5参照]
注1)本剤の用法・用量は、成人並びに8歳以上の女性及び10歳以上の男性に対してのみ承認されている。
注2)主要な有効性解析対象集団はACVR1遺伝子のR206H変異を有する患者(日本人症例4例を含む97例)とされた。
注3)忍容性が認められない場合、順次減量することが可能とされた。38例が有害事象により減量され、参加者ごとの減量回数は最大で3段階であった。
注4)フレアアップの可能性がある症状(疼痛、腫脹、発赤、関節可動域の減少、こわばり、熱感等の1つ以上の症状)が認められ、治験担当医師が当該症状についてフレアアップと関連すると判断した場合、又はフレアアップに至る可能性が高い重大な外傷が確認された場合。
注5)WBCTにより全身(頭部を除く)を9つの身体領域に分けて撮像し、直前の測定時点と比較して新規HOがあると判断された領域(新たなHO病変の出現又は既存のHO病変の増大が認められた領域)ごとに算出された測定時点間のHO容積(新規の病変及び既存の病変の合計)の変化量を「新規HO容積」と定義し、各領域の「新規HO容積」の総和を年換算した値が「年換算新規HO容積」と定義された。なお、ベースライン時点ではいずれの患者においても9つの身体領域すべてでHO容積が測定された。また、新規HOがあると判断されなかった領域のHO容積は、前測定時点と同一とみなすこととされた。
17.1.2 海外第II相臨床試験(202試験パートB)
FOP患者を対象とした海外第II相試験において骨格が未成熟注1)な患者に対して、フレアアップ発現時にのみ次表の用量(フレアアップ時投与1~4週目)を1日1回4週間、その後次表の用量(フレアアップ時投与5週目以降)を1日1回8週間(8週間経過時点でフレアアップが持続している場合は、フレアアップが消失するまで4週間単位で延長)投与した注2)。
<<表省略>>
有効性の評価項目であるフレアアップ発現後12週時点の新規HO容積の平均値を事後的に自然経過試験の結果と比較とした結果、本剤フレアアップ時投与群(12例)で3.04cm3、未投与群(自然経過試験、32例)で9.08cm3であった。
8歳以上の女性及び10歳以上の男性で、本剤フレアアップ時投与を受けた患者32例中31例(96.9%)が副作用を発現した。主な副作用は、皮膚乾燥23例(71.9%)、そう痒症17例(53.1%)、皮膚剥脱16例(50.0%)、紅斑15例(46.9%)、発疹14例(43.8%)、口唇乾燥14例(43.8%)、全身性そう痒症13例(40.6%)、脱毛症12例(37.5%)、擦過傷12例(37.5%)、眼乾燥7例(21.9%)、四肢痛6例(18.8%)、潮紅6例(18.8%)、湿疹5例(15.6%)、鼻出血5例(15.6%)、状態悪化5例(15.6%)、水疱4例(12.5%)、口唇のひび割れ4例(12.5%)であった。[7.6参照]
注1)手/手関節のX線検査に基づく骨年齢が12歳未満(女性)又は14歳未満(男性)の場合に、骨格が未成熟とみなすこととされた。
注2)本剤の承認された用法・用量では、骨格が未成熟な小児に対してフレアアップ発現時以外は、次表の用量で連続投与を1日1回経口投与する。
<<表省略>>
薬効薬理
18.1 作用機序
FOPは骨形成タンパク質(BMP)I型受容体であるACVR1の遺伝子変異に起因する疾患であり、FOPにおけるHO等の症状の発現にはBMPシグナル伝達経路が関与していると考えられている。BMPシグナルはACVR1の下流のシグナル伝達分子であるSmad1/5/8のリン酸化を介して伝達されるが、パロバロテンは、レチノイン酸受容体γ(RARγ)作動薬であり、RARγを介してSmad1/5/8のリン酸化を阻害することで、軟骨細胞の分化を阻害する。
18.2 HO形成阻害作用
損傷誘発性HO及びFOPモデル動物を用いたin vivo試験で、パロバロテンは軟骨形成及びHOを阻害した。
医師の処方により使用する医薬品。
