ボルズィ錠10mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):1190034F3025
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ボルノレキサント水和物錠
- 英名(商品名)
- Vorzzz
- 規格
- 10mg1錠
- 薬価
- 106.40
- メーカー名
- 大正製薬/MeijiSeikaファルマ
- 規制区分
- -
- 長期投与制限
- 14日(2026年10月末まで)
- 標榜薬効
- 睡眠薬〔オレキシン受容体拮抗薬〕
- 色
- 微黄
- 識別コード
- (本体)T3 (被包)T3 10mg (被包)10 mg
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年11月改訂(第2版)
- 告示日
- 2025年10月21日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2025年11月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
-
注意情報あり(使用の適否を判断するものではありません)注意
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
外形画像
改訂情報
-
効能効果
不眠症。
用法用量
通常、成人にはボルノレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 通常用量を超えて増量する場合には、傾眠等の副作用が増加することがあるので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与することとし、症状の改善に伴って減量に努めること。
7.2. 本剤は就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中で一時的に起床して仕事等で活動する可能性があるときは服用させないこと。
7.3. 入眠効果の発現が遅れるおそれがあるため、本剤は食事と同時又は食直後の服用は避けること〔16.2.1参照〕。
7.4. 中程度のCYP3A阻害作用を有する薬剤と併用する場合は、ボルノレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠等の副作用が増強するおそれがあるため、1日1回2.5mgとすること〔10.2、16.7.2参照〕。
7.5. 中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類B)では、ボルノレキサントの血漿中濃度が上昇し、傾眠等の副作用が増強するおそれがあるため、1日1回2.5mgとすること〔9.3.2、16.6.1参照〕。
7.6. 他の不眠症治療薬と併用したときの有効性及び安全性は確立されていない。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 重度肝機能障害
2.3. イトラコナゾール投与中、ポサコナゾール投与中、ボリコナゾール投与中、クラリスロマイシン投与中、リトナビル含有製剤投与中、エンシトレルビル フマル酸投与中、コビシスタット含有製剤投与中、セリチニブ投与中の患者〔10.1、16.7.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 不眠症あるいは本剤の影響により、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、17.臨床成績の項を熟知し患者状態を十分把握した上で自動車運転等の危険を伴う機械操作の適否を慎重に判断し、危険を伴う作業等を行う場合には十分な注意が必要であることを適切に患者に指導する(また、眠気等があらわれた場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事しないよう、患者に指導する)〔17.1.1、17.1.2、17.3.1、17.3.2参照〕。
8.2. 症状が改善した場合は、本剤の投与継続の要否について検討し、本剤を漫然と投与しないよう注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. ナルコレプシー又はカタプレキシーのある患者:症状を悪化させるおそれがある。
9.1.2. 脳器質的障害のある患者:本剤の作用が強くあらわれるおそれがある。
9.1.3. 呼吸機能障害<軽度閉塞性睡眠時無呼吸を除く>のある患者:これらの患者を対象とした臨床試験は実施していない〔17.3.3参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害
9.3.2. 軽度及び中等度肝機能障害
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(相互作用)
ボルノレキサントは主にCYP3A4によって代謝される〔16.4参照〕。
10.1. 併用禁忌:
イトラコナゾール<イトリゾール>、ポサコナゾール<ノクサフィル>、ボリコナゾール<ブイフェンド>、クラリスロマイシン<クラリス、クラリシッド>、リトナビル含有製剤<ノービア、カレトラ、パキロビッド>、エンシトレルビル フマル酸<ゾコーバ>、コビシスタット含有製剤<ゲンボイヤ、シムツーザ、プレジコビックス>、セリチニブ<ジカディア>〔2.3、16.7.1参照〕[本剤の作用を著しく増強させるおそれがある(これらの薬剤の強いCYP3A阻害作用により、ボルノレキサントの代謝が阻害され、ボルノレキサントの血漿中濃度が顕著に上昇するおそれがある)]。
10.2. 併用注意:
1). 中程度のCYP3A阻害作用を有する薬剤(フルコナゾール、エリスロマイシン、ベラパミル塩酸塩等)〔7.4、16.7.2参照〕[本剤の作用を増強させるおそれがある(これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、ボルノレキサントの代謝が阻害され、ボルノレキサントの血漿中濃度が上昇するおそれがある)]。
2). グレープフルーツジュース[本剤の作用を増強させるおそれがある(グレープフルーツジュースの成分により、ボルノレキサントの代謝が阻害され、ボルノレキサントの血漿中濃度が上昇するおそれがある)]。
3). CYP3A誘導作用を有する薬剤(リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン等)〔16.7.2参照〕[本剤の作用を減弱させるおそれがある(これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、ボルノレキサントの代謝が促進され、ボルノレキサントの血漿中濃度が低下するおそれがある)]。
4). 中枢神経抑制剤(フェノチアジン誘導体、バルビツール酸誘導体等)[中枢神経系に対する抑制作用を増強させるおそれがある(本剤及びこれらの薬剤は中枢神経系に対する抑制作用を有するため、相互に作用を増強させるおそれがある)]。
5). アルコール(飲酒)[精神運動機能の相加的な低下を生じる可能性があるため、本剤を服用時に飲酒は避けさせること(本剤及びアルコールは中枢神経系に対する抑制作用を有するため、相互に作用を増強させるおそれがある)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. ラット2年間がん原性試験において臨床曝露量の33倍に相当する用量を投与した雄で膵島細胞腫増加が認められた。
(保険給付上の注意)
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2026年10月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2. その他の副作用
1). 一般・全身障害および投与部位の状態:(1%未満)倦怠感。
2). 臨床検査:(1%未満)血中乳酸脱水素酵素増加。
3). 神経系障害:(3%以上)傾眠、(1%未満)浮動性めまい、睡眠時麻痺。
4). 精神障害:(1~3%未満)悪夢。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男性に本剤10mgを空腹時単回経口投与したときの血漿中ボルノレキサント濃度推移及び薬物動態パラメータは次記のとおりであった。
単回投与時の血漿中ボルノレキサント濃度推移
<<図省略>>
単回投与時の血漿中ボルノレキサントの薬物動態パラメータ
<<表省略>>
16.1.2 反復投与
健康成人男性に本剤10mgを1日1回7日間反復経口投与したときの血漿中ボルノレキサント濃度の薬物動態パラメータは次記のとおりであった。
反復投与時の血漿中ボルノレキサントの薬物動態パラメータ
<<表省略>>
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人男性(12例)に本剤10mgを空腹時及び食後に単回経口投与したとき、ボルノレキサントのCmax及びAUC0-∞の幾何平均の比(食後/空腹時)とその90%信頼区間は、0.96[0.76,1.21]及び1.17[1.05,1.31]であった。tmax(中央値)は食事により1時間遅延した。[7.3参照]
16.3 分布
ヒト血漿におけるボルノレキサントの蛋白結合率は94.5~96.3%であった(in vitro、平衡透析法、評価濃度0.05~2μg/mL)。
16.4 代謝
ボルノレキサントは主として代謝により消失し、その代謝には主にCYP3A4が関与していた。経口投与後の血漿中には未変化体が主に認められた。また、代謝物としてオキサアジナン環の脱水素化代謝物(M3)が認められたが、曝露量は薬物関連総曝露量の10%未満であった。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人男性(6例)に14C標識ボルノレキサント7.5mgを単回経口投与したとき、投与した放射能の総回収率は104.2%であり、尿中に82.4%、糞中に21.8%が排泄された。尿及び糞中からは代謝物のみ検出された。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者
軽度及び中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類A及びB)各8例に本剤5mgを単回経口投与したとき、ボルノレキサントの血漿蛋白結合率は健康成人と比較して中等度でやや低下がみられた。非結合型ボルノレキサントのCmax及びAUC0-∞の幾何平均の比とその90%信頼区間は、軽度/健康成人で1.07[0.88,1.30]及び1.37[1.06,1.77]、中等度/健康成人で1.42[1.05,1.93]及び3.06[1.89,4.96]であった。ボルノレキサントの消失半減期(平均値)は、健康成人で1.90~2.33時間に対し、軽度及び中等度では3.07時間及び4.92時間であった。重度肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)での薬物動態は検討していない。[2.2、7.5、9.3参照]
16.6.2 高齢者
高齢者を含む健康成人(非高齢者12例、高齢者8例)に本剤20mg注)を1日1回7日間反復投与したとき、7日目の血漿中ボルノレキサントのCmax及びAUC0-24h(平均値±標準偏差)は非高齢者でそれぞれ396±147ng/mL及び1980±873ng・h/mL、高齢者で332±124ng/mL及び1860±866ng・h/mLであり、非高齢者と比べて高齢者で高い傾向はなかった。
注)本剤の承認された用法・用量は「通常、成人にはボルノレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。」である。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
健康成人(10例)に本剤を1日目に5mgを空腹時に単回経口投与し、6日目に本剤1mg注)を単回経口投与、イトラコナゾールを3日目に1回200mgを1日2回、4~7日目に1回200mgを1日1回経口投与した。用量補正した血漿中ボルノレキサントのCmax及びAUC0-∞の幾何平均の比(イトラコナゾール併用/単独)とその90%信頼区間は、2.24[2.05,2.45]及び12.2[11.2,13.4]であった。単独投与時と比較して併用時では、Cmaxは約2倍に上昇し、AUC0-∞は約12倍に増加した。[2.3、10.1参照]
注)本剤の承認された用法・用量は「通常、成人にはボルノレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。」である。
16.7.2 生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーション
本剤5mg単独投与時に対する中程度CYP3A阻害薬を併用投与したときのボルノレキサントの薬物動態パラメータの幾何平均の比(併用/単独)は、フルコナゾール(200mg、1日1回投与)では、Cmax及びAUC0-∞でそれぞれ1.75及び3.04、エリスロマイシン(300mg、1日4回投与)では、1.76及び3.53、ベラパミル(80mg、1日3回投与)では、1.85及び4.00と推定された。ボルノレキサント5mg単独投与時に対するCYP3A誘導薬であるリファンピシン(600mg、1日1回投与)を併用投与したときのCmax及びAUC0-∞の幾何平均の比(併用/単独)は、0.314及び0.181と推定された。[7.4、10.2参照]
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)
不眠症患者590例を対象に、本剤5、10mg又はプラセボを1日1回就寝前に14日間投与した結果、睡眠日誌による主観的睡眠潜時は次のとおりであった。
睡眠日誌による主観的睡眠潜時(単位:分)
<<表省略>>
副作用発現割合は、5mg群5.1%(10/196例)、10mg群6.6%(13/197例)であった。主な副作用は傾眠で、5mg群3.1%(6/196例)、10mg群3.6%(7/197例)であった。また、日中の主観的眠気を評価した「日本語版カロリンスカ眠気尺度(日本語版KSS)」及び認知機能を評価した「数字符号置換検査(DSST)の正答数及び正答率」において、いずれも本剤投与による影響は認められなかった。[8.1参照]
17.1.2 国内長期投与試験(非盲検試験)
不眠症患者367例を対象に、本剤5又は10mgを1日1回就寝前に最大52週間投与した。
副作用発現割合は、5mg群10.3%(19/184例)、10mg群18.0%(33/183例)であった。主な副作用は傾眠で、5mg群3.8%(7/184例)、10mg群11.5%(21/183例)であった。[8.1参照]
17.3 その他
17.3.1 自動車運転能力に対する影響
高齢者を含む健康成人男女(計61例)を対象に、本剤の自動車運転技能への影響を検討するため、無作為化二重盲検4群4期クロスオーバー試験を実施した。プラセボ、本剤10、20mg注1)又は陽性対照を1日1回8日間就寝前に投与し、1日目及び8日目の投与9時間後(それぞれ2日目及び9日目の朝)に、自動車運転技能に対する影響を検討した。陽性対照投与期では2~7日目はプラセボを投与した。
自動車運転技能の主要指標は60分間累積SDLP注2)のプラセボ投与期との差の両側90%信頼区間の上限が9.23cm未満(血中アルコール濃度0.05%での運転能力低下に相当する閾値であり、評価系を確立することを目的に実施した臨床試験における、血中アルコール濃度が0.05%の場合に認められる運転能力低下の結果に基づいて設定した)であることとした。
本剤10mg、本剤20mg及び陽性対照投与後の60分間累積SDLPのプラセボ投与期との差は次記の表及び添付文書の図のとおりであった。
60分間累積SDLP(単位:cm)
<<表省略>>
60分間累積SDLPのプラセボ投与期との差(個別値及び点推定値[90%信頼区間])
<<図省略>>
60分間累積SDLPの陽性対照投与期とプラセボ投与期との差の90%信頼区間の上限は閾値(9.23cm)未満であったものの、いずれの評価時期においても90%信頼区間の下限が0を超え、本試験は分析感度を有していることが示された。
本剤投与については、単回投与及び8日間投与の翌朝(投与から9時間後)における60分間累積SDLPのプラセボとの差は、本剤10mg投与期及び本剤20mg投与期の単回及び反復投与で、いずれも90%信頼区間の上限が事前に設定した閾値(9.23cm)未満であったが、本剤20mgの単回投与で90%信頼区間の下限は0を上回っていた。60分間累積SDLPの本剤投与期とプラセボ投与期との差が9.23cm以上であった被験者は、本剤10mg投与期の2及び9日目(以下同順)でそれぞれ7.3%(4/55例)及び3.6%(2/56例)、本剤20mg投与期で20.4%(11/54例)及び8.9%(5/56例)、陽性対照投与期では32.1%(17/53例)及び20.8%(11/53例)であった。[8.1参照]
注1)本剤の承認された用法・用量は「通常、成人にはボルノレキサントとして1日1回5mgを就寝直前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回10mgを超えないこととする。」である。
注2)自動車運転シミュレータを用いて道路のセンターラインから車体右端までの距離を測定し、その標準偏差(SDLP)を算出した。
17.3.2 平衡機能、認知機能及び記憶に対する影響
健康高齢者(16例)を対象に、本剤5、10mgを就寝前に投与したとき、プラセボと比較して翌朝の平衡機能(投与8時間後)、認知機能及び記憶力(投与9時間後)の低下は認められなかった。[8.1参照]
17.3.3 呼吸機能への影響
軽度閉塞性睡眠時無呼吸低呼吸患者(46例)を対象に、本剤10mgを就寝前に投与したとき、臨床的に意義のある呼吸機能に対する影響は認められず、また、無呼吸低呼吸指数はプラセボと同程度であった。[9.1.3参照]
薬効薬理
18.1 作用機序
ボルノレキサントはオレキシン1(OX1)及びオレキシン2(OX2)受容体に対する拮抗薬で、ヒトのOX1及びOX2受容体に対する結合親和性(Ki値)はそれぞれ0.460及び0.374nmol/Lであった。
ボルノレキサントは、覚醒を促進する神経ペプチドであるオレキシンA及びBのOX1及びOX2受容体への結合を阻害することにより、覚醒から睡眠へ移行させると考えられる。
18.2 睡眠に対する作用
ボルノレキサントの投与により、ラットにおいて入眠潜時の短縮並びにレム睡眠及びノンレム睡眠の増加が認められた。
医師の処方により使用する医薬品。
