アルンブリグ錠90mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ブリグチニブ錠
- 英名(商品名)
- Alunbrig
- 規格
- 90mg1錠
- 薬価
- 11,564.30
- メーカー名
- 武田薬品
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害薬〕
- 色
- 白〜オフホワイト
- 識別コード
- (本体)U7 (被包)U7 (被包)ALUNBRIG 90mg U7
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年4月改訂(第5版)
- 告示日
- 2021年4月20日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2021年5月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
外形画像
改訂情報
-
効能効果
ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、ALK融合遺伝子陽性が確認された患者に投与すること(検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること)。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、次のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html。
5.2. 本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
用法用量
通常、成人にはブリグチニブとして、1日1回90mgを7日間経口投与する。その後、1日1回180mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
副作用が発現した場合には、次の基準を考慮して、本剤を休薬、減量又は中止すること。
ただし、本剤1日1回90mgを超える投与量の投与時において、14日間以上休薬し再開する場合、本剤の投与量は、休薬の理由を問わず7日間は1日1回90mgとすること(7日間の投与後の投与量は、副作用や患者の状態に応じて1日1回120mg又は180mgとすることができる)。
[用量レベル]
1). レベル2:本剤の1日用量(1日1回投与)180mg。
2). レベル1:本剤の1日用量(1日1回投与)120mg。
3). レベル0:本剤の1日用量(1日1回投与)90mg。
4). レベル-1:本剤の1日用量(1日1回投与)60mg。
5). 中止:本剤の1日用量(1日1回投与)60mgで忍容性が得られない場合は、本剤の投与を中止すること。
[副作用に対する休薬、減量、中止基準]
1). 間質性肺疾患〔1.2、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕:
①. Grade1の間質性肺疾患;a.ベースラインに回復するまで休薬し、回復後、同一用量で投与再開できる、b.再発した場合、投与中止する。
②. Grade2の間質性肺疾患;a.ベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる、b.再発した場合、投与中止する。
③. Grade3の間質性肺疾患又はGrade4の間質性肺疾患;投与中止する。
2). 高血圧:
①. Grade3の高血圧;Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる。
②. Grade4の高血圧;a.Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる、b.再発した場合、投与中止する。
3). 徐脈:
①. Grade2の徐脈又はGrade3の徐脈;Grade1以下又は心拍数が60回/分以上に回復するまで休薬する[a.徐脈を起こすことが知られている併用薬があり、当該併用薬が投与中止又は減量された場合、回復後、同一用量で投与再開できる、b.徐脈を起こすことが知られている併用薬が投与中止・減量されない場合、又は当該併用薬がない場合、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる]。
②. Grade4の徐脈;a.Grade1以下又は心拍数が60回/分以上に回復するまで休薬する[a)徐脈を起こすことが知られている併用薬があり、当該併用薬が投与中止又は減量された場合、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる、b)徐脈を起こすことが知られている併用薬がない場合、投与中止する]、b.再発した場合、投与中止する。
4). 視覚障害:
①. Grade2の視覚障害又はGrade3の視覚障害;Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる。
②. Grade4の視覚障害;投与中止する。
5). クレアチンキナーゼ(CK)上昇:Grade2以上の筋肉痛を伴うGrade3のクレアチンキナーゼ上昇又はGrade2以上の脱力を伴うGrade3のクレアチンキナーゼ上昇(Grade2以上の筋肉痛を伴うGrade3のCK上昇又はGrade2以上の脱力を伴うGrade3のCK上昇)又はGrade2以上の筋肉痛を伴うGrade4のクレアチンキナーゼ上昇又はGrade2以上の脱力を伴うGrade4のクレアチンキナーゼ上昇(Grade2以上の筋肉痛を伴うGrade4のCK上昇又はGrade2以上の脱力を伴うGrade4のCK上昇);①Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、同一用量又は1用量レベル減量して投与再開できる、②再発した場合、Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる。
6). リパーゼ又はアミラーゼ上昇:
①. Grade3のリパーゼ上昇又はGrade3のアミラーゼ上昇;a.Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、同一用量で投与再開できる、b.再発した場合、Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる。
②. Grade4のリパーゼ上昇又はGrade4のアミラーゼ上昇;Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる。
7). 高血糖:適切な治療を行っても250mg/dLを超える高血糖が持続する場合;血糖がコントロールできるまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる。
8). 前記以外の副作用:
①. Grade3の副作用;a.ベースラインに回復するまで休薬し、回復後、同一用量又は1用量レベル減量して投与再開できる、b.再発した場合、Grade1以下に回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる。
②. Grade4の副作用;a.ベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開できる、b.再発した場合、投与中止する。
GradeはNCI-CTCAE ver4.03に準じる。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(警告)
1.1. 本剤は、緊急時に十分対応できる医療機関において、がん化学療法に十分な知識及び経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又は患者の家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
1.2. 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部CT検査等の実施など、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、治療初期は入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行うこと〔7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、9.1.1、11.1.1参照〕。
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 間質性肺疾患があらわれることがあるので、息切れ、呼吸困難、咳嗽、発熱等の初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導すること。また、胸部CT検査等の実施など、患者の状態を十分観察すること。必要に応じて動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血酸素飽和度(SpO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLCO)等の検査を行うこと〔1.2、7.用法及び用量に関連する注意の項、9.1.1、11.1.1参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 間質性肺疾患又はその既往歴のある患者:間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある〔1.2、7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、11.1.1参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度腎機能障害(eGFRが30mL/min/1.73㎡未満)のある患者:減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある)〔16.6.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害
(生殖能を有する者)
9.4.1. 妊娠可能な女性:妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は、適切な避妊を行うよう指導すること〔9.5妊婦の項参照〕。
9.4.2. パートナーが妊娠する可能性のある男性:パートナーが妊娠する可能性のある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること〔15.2.2参照〕。
9.4.3. 生殖可能な年齢の男性に投与する場合には、造精機能低下があらわれる可能性があることを考慮すること(反復投与毒性試験(ラット及びサル)で、最大臨床用量(180mg/日)におけるブリグチニブの曝露量(AUC)のそれぞれ約0.6倍及び0.12倍の曝露量で精巣毒性(ラットで精巣の大きさ低値及び精巣重量低値、精巣上体の大きさ低値及び精巣上体重量低値並びに精細管変性及び精巣上体精子減少、サルで精巣、精巣上体の大きさ及び重量の低値)が認められ、また、これらの精巣、精巣上体に対する作用は、ラットでは回復性がみられなかった)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ラットを用いた胚・胎仔発生毒性試験において、最大臨床用量(180mg/日)におけるブリグチニブの曝露量(AUC)の約0.5倍の曝露量で胎仔重量低値及び胎仔骨格変異が、約0.8倍の曝露量で吸収胚数増加及び着床後死亡率増加並びに奇形(外表奇形、内臓奇形及び骨格奇形)が認められている)〔9.4.1参照〕。
(授乳婦)
授乳しないことが望ましい(本剤は乳汁中に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある)〔15.2.2参照〕。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(相互作用)
本剤は、主に薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される〔16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). 強いCYP3A阻害剤又は中程度のCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシン、ジルチアゼム等)、グレープフルーツ<ジュース>〔16.7.1参照〕[本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤との併用は避け、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること(併用が避けられない場合は、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること)(これらの薬剤等との併用により本剤の代謝が阻害され、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある)]。
2). 強いCYP3A誘導剤又は中程度のCYP3A誘導剤(リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン等)、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品(St.John’s Wort)〔16.7.2参照〕[本剤の効果が減弱するおそれがあるため、これらの薬剤との併用は避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること(これらの薬剤等との併用により本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下するおそれがある)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. 反復投与毒性試験(ラット)で、最大臨床用量(180mg/日)におけるブリグチニブの曝露量(AUC)の約0.6倍の曝露量で非回復性の白内障及び非回復性の網膜変性が認められた。
15.2.2. 遺伝毒性試験成績から、本剤は異数性誘発作用に起因した小核誘発性を持つと考えられたが、変異原性又は染色体構造異常誘発性は無いと考えられた〔9.4.2、9.6授乳婦の項参照〕。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 間質性肺疾患(6.3%)〔1.2、7.用法及び用量に関連する注意の項、8.1、9.1.1参照〕。
11.1.2. 膵炎(頻度不明)。
11.1.3. 肝機能障害(32.2%):ALT上昇、AST上昇、AL-P上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 呼吸器:(5~20%未満)咳嗽、(5%未満)呼吸困難、肺炎、(頻度不明)上気道感染。
2). 血液:(5%未満)好中球減少症、血小板減少症、白血球減少症、貧血、リンパ球減少症、(頻度不明)活性化部分トロンボプラスチン時間延長。
3). 循環器:(20%以上)高血圧、(5%未満)徐脈、心電図QT延長、頻脈、(頻度不明)動悸。
4). 消化器:(20%以上)下痢(40.4%)、悪心、(5~20%未満)口内炎、嘔吐、便秘、食欲減退、腹痛、(5%未満)口内乾燥、消化不良、(頻度不明)鼓腸。
5). 精神神経系:(5%未満)頭痛、味覚異常、末梢性ニューロパチー、浮動性めまい、不眠症、(頻度不明)記憶障害。
6). 筋・骨格系:(20%以上)CK上昇(54.8%)、(5~20%未満)筋肉痛、(5%未満)関節痛、四肢痛、(頻度不明)筋骨格系胸痛、筋骨格硬直。
7). 肝臓:(5%未満)LDH上昇。
8). 皮膚:(20%以上)発疹、(5~20%未満)光線過敏性反応、皮膚そう痒症、(5%未満)皮膚乾燥。
9). その他:(20%以上)リパーゼ上昇、アミラーゼ上昇、(5~20%未満)疲労、(5%未満)血中クレアチニン上昇、血中コレステロール上昇、非心臓性胸痛、疼痛、発熱、浮腫、高血糖、視力障害、体重減少、高インスリン血症、高尿酸血症、低リン酸血症、低カリウム血症、低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、高カルシウム血症、(頻度不明)胸部不快感。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回及び反復投与
日本人ALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者に、本剤90mgを1日1回7日間経口投与した後180mgを1日1回経口投与したときの、投与1日目(単回投与)及び投与22日目(反復投与)の薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移を次に示す。
血漿中薬物動態パラメータ
<<表省略>>
血漿中濃度-時間プロファイル
<<図省略>>
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人21例にブリグチニブ180mg注2)を単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪食後投与におけるブリグチニブのCmax及び全身曝露量(AUC)の幾何平均値の比は、それぞれ0.87及び0.98であった(外国人データ)。
16.3 分布
非小細胞肺癌患者にブリグチニブ180mg注2)を1日1回経口投与したときの定常状態における分布容積(Vz/F)の幾何平均値(変動係数)は306.6L(58.2%)であった(外国人データ)。
健康成人にブリグチニブ90mgを単回経口投与したときのブリグチニブの血漿蛋白結合率は約91%であった(外国人データ)。
16.4 代謝
ブリグチニブは主に薬物代謝酵素CYP2C8及びCYP3A4により代謝される(in vitro)。[10.参照]
健康成人6例に14Cブリグチニブ180mg注2)を単回経口投与したとき、投与24時間後までの血漿中に、主に未変化体及びM36(N-脱メチル化体)が検出された(血漿中総放射能濃度に対する割合はそれぞれ91.5及び3.5%)(外国人データ)。
16.5 排泄
非小細胞肺癌患者にブリグチニブ180mg注2)を1日1回経口投与したとき、定常状態におけるブリグチニブの見かけの経口クリアランス(CL/Fss)の幾何平均値(変動係数)は8.88L/h(47.1%)、t1/2zは23.9時間(29.9%)であった(外国人データ)。
健康成人6例に14Cブリグチニブ180mg注2)を単回経口投与したとき、投与336時間後までの放射能の尿中及び糞中排泄率はそれぞれ25.0及び64.8%であった。また、投与240時間後までの尿中及び糞便中には、それぞれ未変化体及びM36、並びに未変化体、M36及びM28(システイン抱合体)が検出された(投与放射能に対する割合は、それぞれ21.4及び1.54%、並びに26.5、25.3及び9.09%)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
ブリグチニブ90mg注2)を単回経口投与したとき、腎機能が正常(eGFR≧90mL/min/1.73m2)な健康成人8例に対する重度(eGFR<30mL/min/1.73m2)の腎機能障害患者8例の非結合型ブリグチニブのCmax,u及びAUC∞,uの幾何平均値の比は、それぞれ1.14及び1.92であった(外国人データ)。[9.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害患者
ブリグチニブ90mg注2)を単回経口投与したとき、健康成人9例に対する重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害患者6例の非結合型ブリグチニブのCmax,u及びAUC∞,uの幾何平均値の比は、それぞれ1.65及び1.37であった(外国人データ)。[9.3.1参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール
健康成人20例にブリグチニブ1日1回90mg注2)とイトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)1回200mgを1日2回併用投与したとき、ブリグチニブ単独投与時に対するイトラコナゾール併用投与時のブリグチニブのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ1.21及び2.01であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 リファンピシン
健康成人20例にブリグチニブ1日1回180mg注2)とリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)1日1回600mgを併用投与したとき、ブリグチニブ単独投与時に対するリファンピシン併用投与時のブリグチニブのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.40及び0.20であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 ベラパミル、ジルチアゼム、エファビレンツ(生理学的薬物動態モデルによるシミュレーション)
ブリグチニブ90mg単独投与時に対するベラパミル又はジルチアゼム(中程度のCYP3A阻害剤)併用投与時のブリグチニブのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、ベラパミル併用下においてそれぞれ1.15及び1.38、ジルチアゼム併用下においてそれぞれ1.13及び1.43と推定された。
また、ブリグチニブ90mg単独投与時に対するエファビレンツ(中程度のCYP3A誘導剤)併用投与時のブリグチニブのCmax及びAUCの幾何平均値の比は、それぞれ0.83及び0.53と推定された。
16.7.4 その他
健康成人20例にブリグチニブ1日1回90mg注2)とゲムフィブロジル(強いCYP2C8阻害剤、国内未承認)1回600mgを1日2回併用投与したとき、ブリグチニブ単独投与時に対するゲムフィブロジル併用投与時のブリグチニブのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.59及び0.88であった(外国人データ)。
ブリグチニブはP糖蛋白質(P-gp)、BCRP及びOATP1A2の基質となり、CYP3A4の誘導作用並びにP-gp、BCRP、OCT1、MATE1及びMATE2-Kの阻害作用を示した(in vitro)。
ALK融合遺伝子陽性又はROS1融合遺伝子陽性の固形癌患者15例にブリグチニブ1日1回180mg反復投与とミダゾラム(CYP3A基質)1回3mgを単回併用投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対するブリグチニブ併用投与時のミダゾラムのCmax及びAUC∞の幾何平均値の比は、それぞれ0.84及び0.74であった(外国人データ)。
注2)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人にはブリグチニブとして、1日1回90mgを7日間経口投与する。その後、1日1回180mgを経口投与する。」である。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相試験(Brigatinib-2001試験、J-ALTA試験)
ALKチロシンキナーゼ阻害剤治療後に増悪したALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者に、本剤90mgを1日1回、7日間経口投与した後180mgを1日1回経口投与した。本試験のメインコホート(アレクチニブ、又はアレクチニブ及びクリゾチニブ治療後の患者)において、主要評価項目とされたRECIST第1.1版に基づく独立画像評価委員会判定による奏効(完全奏効又は部分奏効)率[95%信頼区間]は29.8%[16.5、44.2](14/47例)であった(2019年9月26日データカットオフ)。
本試験に登録された患者において、副作用発現頻度は98.6%(71/72例)であった。主な副作用は、血中CK増加75.0%(54例)、下痢40.3%(29例)、高血圧37.5%(27例)、悪心33.3%(24例)、リパーゼ増加31.9%(23例)、アミラーゼ増加30.6%(22例)、AST増加29.2%(21例)及び口内炎27.8%(20例)であった(2020年1月22日データカットオフ)。
17.1.2 海外第III相試験(AP26113-13-301試験、ALTA-1L試験)
ALKチロシンキナーゼ阻害剤による治療歴のないALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者275例を対象に、本剤(1日1回90mgを7日間経口投与後1日1回180mgを経口投与、137例)とクリゾチニブ(1回250mgを1日2回経口投与、138例)の有効性及び安全性を比較する非盲検無作為化比較試験を実施した。主要評価項目とされた盲検下独立画像評価委員会判定による無増悪生存期間の結果は次の表及び添付文書の図のとおりであり、クリゾチニブと比べて本剤で有意な延長が認められた(2018年2月19日データカットオフ)。
本剤群の副作用発現頻度は91.2%(124/136例)であった。主な副作用は、血中CK増加44.1%(60例)、下痢40.4%(55例)、悪心22.8%(31例)、リパーゼ増加22.1%(30例)、AST増加21.3%(29例)であった(2019年6月28日データカットオフ)。
独立画像評価委員会判定による無増悪生存期間(ITT集団)
<<表省略>>
Kaplan-Meier曲線(2018年2月19日データカットオフ)
<<図省略>>
薬効薬理
18.1 作用機序
ブリグチニブはALK融合タンパクのチロシンキナーゼ活性を阻害することにより、腫瘍の増殖を抑制すると考えられる。
18.2 抗腫瘍作用
ブリグチニブは、ALK融合タンパクを発現するヒト非小細胞肺癌由来NCI-H3122又はNCI-H2228細胞株を皮下移植した重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した。
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。
