ヴァンフリタ錠17.7mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- キザルチニブ塩酸塩錠
- 英名(商品名)
- Vanflyta
- 規格
- 17.7mg1錠
- 薬価
- 20,059.60
- メーカー名
- 第一三共
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔FMS様チロシンキナーゼ3(FLT3)阻害薬〕
- 色
- 白
- 識別コード
- (本体)DSC 511 (被包)DSC 511 17.7mg
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2023年5月改訂(第4版)
- 告示日
- 2019年9月3日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2019年10月版
- DIRに反映
- 2019年10月版
- DIR削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
FLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈効能共通〉十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、FLT3-ITD変異陽性が確認された患者に投与すること(検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること)。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、次のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html。
5.2. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉強力な寛解導入療法の適応とならない未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
FLT3-ITD変異:FMS様チロシンキナーゼ3-内部縦列重複変異。
用法用量
〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉
通常、成人には寛解導入療法としてシタラビン及びアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤との併用において、地固め療法としてシタラビンとの併用において、キザルチニブとして1日1回35.4mgを2週間経口投与し、寛解導入療法及び地固め療法の投与サイクル数に応じて投与を繰り返す。その後、維持療法として、キザルチニブとして1日1回26.5mgを2週間経口投与し、それ以降は1日1回53mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉
通常、成人にはキザルチニブとして1日1回26.5mgを2週間経口投与し、それ以降は1日1回53mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈効能共通〉投与開始前に心電図検査を実施し、QTcF値が450msecを超えている場合には、本剤の投与を開始しないこと〔8.1参照〕。
7.2. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉本剤及び併用するシタラビン及びアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の投与時期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で投与すること(また、シタラビン及びアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤投与完了後に本剤を投与すること)〔17.1.1参照〕。
7.3. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉維持療法として、本剤を3年を超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。
7.4. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉維持療法期に本剤の投与開始から2週間後において、QTcF値が450msecを超えた場合には、本剤の増量は行わないこと〔8.1参照〕。
7.5. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉強いCYP3A阻害剤と併用する場合には、次の減量基準を参考に、本剤を減量すること(強いCYP3A阻害剤との併用終了後には、本剤を減量前の投与量に戻すこと)〔7.6、10.2参照〕。
[強いCYP3A阻害剤との併用時の本剤の減量基準]
1). 併用しない時の用量53mg:併用時の用量26.5mgに減量。
2). 併用しない時の用量35.4mg:併用時の用量17.7mgに減量。
3). 併用しない時の用量26.5mg:併用時の用量17.7mgに減量。
7.6. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉本剤投与中に副作用がみられた場合は、次の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること(また、輸血なしで血小板数50000/mm3超100000/mm3未満又は好中球数500/mm3超1000/mm3未満で維持療法期に移行した患者では、維持療法を8週間実施した段階で本剤を1用量レベル下げることを検討すること)〔7.5、8.1、8.2、9.1.1-9.1.3参照〕。
[本剤の減量段階]
1). 用量レベル1:強いCYP3A阻害剤を併用しない時53mg、強いCYP3A阻害剤併用時26.5mg。
2). 用量レベル2:強いCYP3A阻害剤を併用しない時35.4mg、強いCYP3A阻害剤併用時17.7mg。
3). 用量レベル3:強いCYP3A阻害剤を併用しない時26.5mg、強いCYP3A阻害剤併用時休薬。
4). 用量レベル4:休薬。
[本剤の休薬、減量又は中止基準の目安]
1). 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉QT間隔延長:
①. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉480msecを超え500msec以下のQT間隔延長:1用量レベル下げ、QTcF値が450msec未満に回復後は次のサイクルで副作用発現時の用量で再開できる。
②. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉500msecを超えるQT間隔延長:a.休薬し、QTcF値が450msec未満に回復後は、1用量レベル下げて投与を再開できる、b.寛解導入療法期又は地固め療法期にQTcF値が500msecを超えた場合は、維持療法期に増量しないこと。
③. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉QTcF値が再び500msecを超えた場合:投与を中止する。
④. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉心室性不整脈等の生命を脅かす不整脈の症状を伴うQT間隔延長/生命を脅かす不整脈の兆候を伴うQT間隔延長:投与を中止する。
2). 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉グレード3以上の非血液系副作用<QT間隔延長を除く>:①休薬する、②4週間以内にグレード1以下に回復した場合は、副作用発現時の用量で投与を再開できる、③4週間以内にグレード2に回復した場合は、1用量レベル下げて投与を再開できる、④グレード3以上の副作用が4週間を超えて継続する場合は、投与を中止する。
3). 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉骨髄抑制(維持療法期):
①. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉維持療法期移行時に血小板数100000/mm3以上の未治療の患者が、血小板数100000/mm3未満となった場合:1用量レベル下げる。
②. 〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉維持療法期移行時に好中球数1000/mm3以上の未治療の患者が、好中球数1000/mm3未満となった場合:1用量レベル下げる。
グレードはNCI-CTCAE v4.03に準じる。
7.7. 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
7.8. 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉本剤の投与開始から2週間後までにおいて、QTcF値が450msecを超えた場合には、本剤の増量は行わないこと〔8.1参照〕。
7.9. 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉強いCYP3A阻害剤と併用する場合には、減量基準を参考に、本剤を1用量レベル下げること(強いCYP3A阻害剤との併用終了後には、本剤を減量前の投与量に戻すこと)〔7.10、10.2参照〕。
7.10. 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉本剤投与中に副作用がみられた場合は、次の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること〔7.9、8.1、8.2、9.1.1-9.1.3参照〕。
[本剤の減量段階]
1). 用量レベル1:53mg。
2). 用量レベル2:26.5mg。
3). 用量レベル3:17.7mg。
4). 用量レベル4:休薬。
[本剤の休薬、減量又は中止基準の目安]
1). 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉QT間隔延長:
①. 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉480msecを超え500msec以下のQT間隔延長:a.53mg又は26.5mgを投与していた場合は、1用量レベル下げ、QTcF値が450msec以下に回復後は、副作用発現時の用量で再開できる、b.17.7mgを投与していた場合は、休薬し、2週間の休薬後もQTcF値が450msec以下に回復しない場合は、投与を中止する。
②. 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉500msecを超えるQT間隔延長:a.休薬し、QTcF値が450msec以下に回復後は、1用量レベル下げて投与を再開できる(なお、17.7mgを投与していた場合は、回復後に同用量で再開できる)、b.2週間の休薬後もQTcF値が450msec以下に回復しない場合は、投与を中止する。
③. 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉心室性不整脈等の生命を脅かす不整脈の症状を伴うQT間隔延長/生命を脅かす不整脈の兆候を伴うQT間隔延長:投与を中止する。
2). 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉グレード3以上の非血液系副作用<QT間隔延長を除く>:①休薬し、グレード1以下に回復後は、1用量レベル下げて投与を再開できる、②グレード2以上の副作用が2週間を超えて継続する場合は、投与を中止する。
3). 〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉骨髄抑制(血小板数:100000/mm3未満かつ好中球数:1000/mm3未満):①1用量レベル下げる又は休薬し、回復後は、副作用発現時の用量で再開できる、②2週間を超えて継続する場合は、投与を中止する。
グレードはNCI-CTCAE v4.03に準じる。
外形画像
改訂情報
2023年6月27日 DSU No.318 【その他】
【5.効能又は効果に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
〈効能共通〉
十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、FLT3-ITD変異陽性が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉
強力な寛解導入療法の適応とならない未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
【6.用法及び用量】(追記)
【新様式】
〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉
通常、成人には寛解導入療法としてシタラビン及びアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤との併用において、地固め療法としてシタラビンとの併用において、キザルチニブとして1日1回35.4mgを2週間経口投与し、寛解導入療法及び地固め療法の投与サイクル数に応じて投与を繰り返す。その後、維持療法として、キザルチニブとして1日1回26.5mgを2週間経口投与し、それ以降は1日1回53mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉
本剤及び併用するシタラビン及びアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤の投与時期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で投与すること。また、シタラビン及びアントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤投与完了後に本剤を投与すること。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
維持療法として、本剤を3年を超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
維持療法期に本剤の投与開始から2週間後において、QTcF値が450msecを超えた場合には、本剤の増量は行わないこと。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
強いCYP3A阻害剤と併用する場合には、次の減量基準を参考に、本剤を減量すること。強いCYP3A阻害剤との併用終了後には、本剤を減量前の投与量に戻すこと。
強いCYP3A阻害剤との併用時の本剤の減量基準
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
本剤投与中に副作用がみられた場合は、次の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること。また、輸血なしで血小板数50,000/mm3超100,000/mm3未満又は好中球数500/mm3超1,000/mm3未満で維持療法期に移行した患者では、維持療法を8週間実施した段階で本剤を1用量レベル下げることを検討すること。
本剤の減量段階
本剤の休薬、減量又は中止基準の目安
グレードはNCI-CTCAE v4.03に準じる。
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
〈再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病〉
強いCYP3A阻害剤と併用する場合には、減量基準を参考に、本剤を1用量レベル下げること。強いCYP3A阻害剤との併用終了後には、本剤を減量前の投与量に戻すこと。
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
本剤投与中に副作用がみられた場合は、次の基準を参考に、本剤を休薬、減量又は中止すること。
本剤の減量段階
本剤の休薬、減量又は中止基準の目安
グレードはNCI-CTCAE v4.03に準じる。
【8.重要な基本的注意】(一部改訂)
【新様式】
QT間隔延長があらわれることがあるので、次の基準を参考に心電図検査を行うこと。また、本剤投与開始前及び投与中は定期的に電解質検査(カリウム、マグネシウム等)を行い、必要に応じて電解質補正(カリウム、マグネシウム等)を行うこと。
心電図検査の実施時期基準
【9.1合併症・既往歴等のある患者】(一部改訂)
【新様式】
QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者:
先天性QT延長症候群等のQT間隔延長のおそれのある患者又はQT間隔延長の既往歴のある患者でQT間隔延長があらわれるおそれがある。
【9.3肝機能障害患者】(一部改訂)
【新様式】
重度の肝機能障害のある患者:
本剤は重度の肝機能障害を合併する患者(Child-Pugh分類C又は総ビリルビン値が正常値上限の3倍超)を対象とした臨床試験は実施していない。本剤の主たる消失経路は肝臓である。
【9.4生殖能を有する者】(一部改訂)
【新様式】
妊娠する可能性のある女性:
本剤投与中及び最終投与後7ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
【9.4生殖能を有する者】(一部改訂)
【新様式】
パートナーが妊娠する可能性のある男性:
本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。
【10.2併用注意】(一部改訂)
【新様式】
【11.1重大な副作用】(一部改訂)
【新様式】
QT間隔延長、心停止、心室性不整脈(心室細動、Torsade de pointes)
【11.1重大な副作用】(一部改訂)
【新様式】
感染症:
敗血症及び敗血症ショック、肺炎、上気道感染、菌血症、尿路感染、蜂巣炎等があらわれることがある。
【11.2その他の副作用】(一部改訂)
【新様式】
【15.1臨床使用に基づく情報】(削除)
【新様式】
未治療のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病患者を対象とした化学療法注) との併用による国際共同試験において、外国人患者で、心室細動、心停止及び突然死が発現したとの報告がある。
注) 寛解導入療法としてシタラビン+ダウノルビシン又はシタラビン+イダルビシン、地固め療法として高用量シタラビン
【15.2非臨床試験に基づく情報】(一部改訂)
【新様式】
細菌を用いた復帰突然変異試験において変異原性を示したが、トランスジェニックラットを用いた遺伝子突然変異試験では、臨床曝露量の4.4倍(Cmax)及び3.9倍(AUC)に相当する用量まで陰性であった。
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。