ジェブタナ点滴静注60mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- カバジタキセル アセトン付加物注射液
- 英名(商品名)
- Jevtana
- 規格
- 60mg1.5mL1瓶(溶解液付)
- 薬価
- 455,876.00
- メーカー名
- サノフィ
- 規制区分
- 毒薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗悪性腫瘍薬〔タキサン系抗悪性腫瘍薬〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2023年10月改訂(第2版)
- 告示日
- 2014年9月2日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2014年10月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
前立腺癌。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は外科的又は内科的去勢術を行い、進行又は再発が確認された患者を対象とすること。
5.2. 本剤の化学療法未治療の前立腺癌における有効性及び安全性は確立していない。
5.3. 「17.臨床成績」の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で適応患者の選択を行うこと。
用法用量
プレドニゾロンとの併用において、通常、成人に1日1回、カバジタキセルとして25mg/㎡(体表面積)を1時間かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量すること。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. プレドニゾロンの投与に際しては、「17.臨床成績」の内容を熟知し、投与すること。
7.2. 本剤投与時にあらわれることがある過敏反応を軽減させるために、本剤投与の30分前までに、抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤、H2受容体拮抗剤等の前投与を行うこと〔8.2参照〕。
7.3. 他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。
7.4. 本剤投与により副作用が発現した場合には、次の基準を参考に、本剤を減量又は休薬すること。減量後もこれらの副作用があらわれる場合は投与中止を考慮すること。
[本剤の減量・休薬・中止基準]
1). 適切な治療にも関わらず持続するGrade3以上の好中球減少症<1週間以上>〔8.1、11.1.1参照〕:好中球数が1500/mm3を超えるまで休薬し、その後、用量を20mg/㎡に減量して投与を再開し、減量後もこれらの副作用があらわれる場合は投与中止を考慮すること。
2). 発熱性好中球減少症又は好中球減少性感染〔8.1、11.1.1、11.1.5参照〕:症状が回復又は改善し、好中球数が1500/mm3を超えるまで休薬し、その後、用量を20mg/㎡に減量して投与を再開し、減量後もこれらの副作用があらわれる場合は投与中止を考慮すること。
3). Grade3以上の下痢、又は水分・電解質補給等の適切な治療にも関わらず持続する下痢〔11.1.4参照〕:症状が回復又は改善するまで休薬し、その後、用量を20mg/㎡に減量して投与を再開し、減量後もこれらの副作用があらわれる場合は投与中止を考慮すること。
4). Grade3以上の末梢性ニューロパチー〔11.1.9参照〕:投与を中止する。
5). Grade2の末梢性ニューロパチー〔11.1.9参照〕:用量を20mg/㎡に減量し、減量後もこれらの副作用があらわれる場合は投与中止を考慮すること。
GradeはNCI-CTCAEによる。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(警告)
好中球減少症、発熱性好中球減少症、貧血等の重篤な骨髄抑制があらわれ、その結果重症感染症等により死亡に至る例が報告されている。本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、次記の患者には投与しない等、適応患者の選択を慎重に行うこと。
・ 重篤な骨髄抑制のある患者。
・ 感染症を合併している患者。
・ 発熱を有し感染症の疑われる患者。
・ 肝機能障害を有する患者。
治療の開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること〔2.1-2.4、8.1、9.1.1、9.3肝機能障害患者の項参照〕。
(禁忌)
2.1. 重篤な骨髄抑制のある患者[重症感染症等を併発し、致命的となることがある]〔1.警告の項参照〕。
2.2. 感染症を合併している患者[感染症が増悪し、致命的となることがある]〔1.警告の項参照〕。
2.3. 発熱を有し感染症の疑われる患者[感染症が増悪し、致命的となることがある]〔1.警告の項参照〕。
2.4. 肝機能障害を有する患者〔1.警告、9.3肝機能障害患者の項、17.1.2参照〕。
2.5. 本剤又はポリソルベート80含有製剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者[本剤はポリソルベート80を含有する]。
(重要な基本的注意)
8.1. 重篤な骨髄抑制が高頻度にあらわれるので、次記の点に留意すること〔1.警告、7.4、9.1.1、9.8高齢者の項、11.1.1参照〕。
・ 本剤の投与にあたってはG-CSF製剤の適切な使用を、最新のガイドライン等を参考に考慮すること。
・ 投与後は頻回に臨床検査(血液検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
・ 特に感染症の発現に十分注意し、好中球減少、CRP上昇、発熱等の有無を確認すること。
8.2. 本剤投与により、全身発疹や紅斑、血圧低下、気管支痙攣等を含む重篤な過敏反応があらわれることがあるので、特に本剤の初回及び2回目の投与中は患者の状態を注意深く観察すること。過敏反応は本剤投与開始から数分以内に起こることがあるので、本剤投与開始後1時間は頻回にバイタルサイン(血圧、脈拍、心電図等)のモニタリングを行うなど、患者の状態を十分に観察すること。重篤な過敏反応があらわれた場合は、直ちに本剤投与を中止し適切な処置を行うこと(本剤投与により重篤な過敏反応を起こした患者には再投与しないこと)〔7.2参照〕。
8.3. 重篤な腎障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に腎機能検査を行うこと〔11.1.2参照〕。
8.4. 不整脈があらわれることがあるので、本剤投与中は十二誘導心電図検査の実施等、観察を十分に行うこと〔11.1.6参照〕。
8.5. 肝不全、肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は肝機能検査の実施等、観察を十分に行うこと〔11.1.10参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 骨髄抑制のある患者:骨髄抑制が増悪し、重症感染症等を併発するおそれがある〔1.警告の項、8.1、11.1.1参照〕。
9.1.2. 次の発熱性好中球減少症のリスク因子を有する患者[1)65歳以上、2)Performance Status不良、3)発熱性好中球減少症の既往歴、4)広範囲放射線照射の前治療歴等の強い前治療歴、5)腫瘍骨髄浸潤等]:特にG-CSF製剤の予防投与(一次予防)を考慮すること(重篤な骨髄抑制が高頻度にあらわれるおそれがある)。
9.1.3. 間質性肺疾患又はその既往歴のある患者:症状を増悪させるおそれがある〔11.1.16参照〕。
9.1.4. 浮腫のある患者:浮腫を増悪させるおそれがある〔11.1.14参照〕。
9.1.5. アルコールに過敏な患者:本剤をアルコールに過敏な患者に投与する場合には問診により適切かどうか判断すること(本剤の添付溶解液はエタノールを含有するため、アルコールの中枢神経系への影響が強くあらわれるおそれがある)。
(肝機能障害患者)
投与しないこと(本剤の血中濃度が上昇するおそれがあり、肝機能障害を有する患者に本剤を投与した場合、好中球減少症、敗血症等による死亡例を含む重篤な副作用の発現や副作用の増悪が認められている)〔1.警告の項、2.4、17.1.2参照〕。
(生殖能を有する者)
生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には性腺に対する影響を考慮すること(動物実験(マウス、ラット、イヌ)において精巣毒性が認められている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
副作用の発現に注意すること(海外第3相臨床試験において、65歳以上の患者では、それ以外の患者に比べ疲労、好中球減少症、無力症、発熱、浮動性めまい、尿路感染、脱水等の副作用が、またGrade3以上では好中球減少症
(相互作用)
本剤は主にCYP3Aで代謝される〔16.7.1参照〕。
10.2. 併用注意:
1). CYP3Aを強く阻害する薬剤(ケトコナゾール(注射剤、経口剤は国内未承認)、イトラコナゾール、クラリスロマイシン、インジナビル、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル、ボリコナゾール等)〔16.7.1参照〕[本剤の血中濃度が上昇し副作用が強くあらわれるおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましいが、併用が必要な場合は副作用の発現に十分注意し、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察すること(これら薬剤の強いCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害されると考えられる)]。
2). CYP3Aを強く誘導する薬剤(リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン等)〔16.7.2参照〕[本剤の血中濃度が低下し本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用は避け、代替の治療薬への変更を考慮することが望ましい(これら薬剤の強いCYP3A誘導作用により、本剤の代謝が促進されると考えられる)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 調製時には手袋を着用することが望ましい。本剤が皮膚に付着した場合には、直ちに石鹸及び多量の流水で洗い流し、また、粘膜に付着した場合には、直ちに多量の流水で洗い流すこと。
14.1.2. ポリ塩化ビニル製の輸液バッグ及びポリウレタン製の輸液セットの使用は避けること。
14.2. 調製方法
14.2.1. 本剤は投与前に2段階の希釈を無菌的に行う必要がある。必ず次に示す「調製方法」に従い調製を行うこと。ジェブタナ点滴静注60mg及び添付溶解液バイアルは調製時の損失を考慮に入れ過量充填されている。本剤全量に対し添付溶解液全量を使用して溶解することで、カバジタキセル濃度10mg/mLのプレミックス液(希釈の1段階目)を調製することができる〔3.1参照〕。
14.2.2. 本剤の投与時には、添付溶解液全量に溶解して10mg/mLの濃度とした後、最終濃度が0.10~0.26mg/mLとなるよう必要量を注射筒で抜き取り、直ちに生理食塩液又は5%ブドウ糖液と混和し、1時間かけて点滴静注すること。
14.2.3. 輸液と混和した後は速やかに使用すること(やむをえず保存する場合は、室温で8時間、冷蔵保存で48時間(いずれも点滴に要する1時間を含む)以内に使用すること)。
14.2.4. 他剤<生理食塩液又は5%ブドウ糖液を除く>との混注を行わないこと。
14.3. 薬剤投与時の注意
14.3.1. 0.2又は0.22μmのインラインフィルターを通して投与すること。
14.3.2. 輸液に混和後の投与液は、過飽和の状態であり、結晶が析出している場合は使用しないこと。
14.3.3. 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすおそれがあるので薬液が血管外に漏れないように投与すること。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. ラットにおける10サイクル反復投与毒性試験において、カバジタキセル10~20mg/kg投与群(AUCに基づく臨床曝露量の約6倍)で、軽微から軽度の水晶体嚢下の水晶体線維膨化及び水晶体線維変性が認められ、この変化は8週間の休薬後においても完全には回復しなかった。なお、5mg/kgの用量(AUCに基づく臨床曝露量の約2.5~3倍)では水晶体の病理組織学的所見はみられなかった。
15.2.2. カバジタキセルのヒトリンパ球を用いたin vitro染色体異常試験で、倍数体細胞数増加がみられたが染色体の構造異常はみられなかった。また、in vivoラット骨髄小核試験で0.5mg/kg以上の用量で有小核細胞増加がみられた。
15.2.3. マウスにカバジタキセルを単回静脈内投与した試験において、脳ニューロン壊死あるいは脳ニューロン空胞化、並びに頸髄軸索腫脹及び頸髄軸索変性が認められた。マウスに1分間又は1時間かけて単回静脈内投与したときの中枢神経毒性に関する最小の無影響量は10mg/kg(動物の曝露量はAUCの比較で臨床曝露量の約7倍)であった。
(ジェブタナ点滴静注60mg調製方法)
[調製時の注意事項]
本剤は投与前に必ず2段階の希釈を行う必要がある。次に示す調製の全過程を予め確認したうえで、調製操作を始めること。
注意:ジェブタナ点滴静注60mg/1.5mLバイアル(充填量:1.83mL中にカバジタキセル73.2mgを含む)及び添付溶解液バイアル(充填量:5.67mL)は、いずれも調製時の損失を補うため、過量充填されている。
本剤全量に対し添付溶解液全量を使用して溶解したときカバジタキセル濃度10mg/mLのプレミックス液が調製される。
次の2段階の調製は、無菌的に行うこと。
1). ステップ1:プレミックス液(ジェブタナ点滴静注60mgと添付溶解液の混合液)の調製:
1-1. バイアルの内容確認:ジェブタナ点滴静注60mgバイアル及び添付溶解液が澄明であることを目視にて確認する。
1-2. 添付溶解液の抜き取り:注射針を装着したシリンジを用いて、斜めにした添付溶解液バイアルから、無菌的に全量を抜き取る。
1-3. 添付溶解液の注入:抜き取った全量をジェブタナ点滴静注60mgバイアルに注入する。この際、泡立ちの発生を最小限にするため、注射針をバイアル内壁に付け、ゆっくりと注入する。
溶解後の液はカバジタキセル濃度10mg/mLとなる。
1-4. 混和:シリンジと注射針を取り去り、澄明で均一になるまで、穏やかに転倒混和する(約45秒間)。
1-5. プレミックス液の完成:バイアルを約5分間放置し、溶液が澄明で均一になったことを確認する(通常、5分間の放置後も泡は残っている)。
調製後のプレミックス液はカバジタキセル濃度10mg/mL(表示量である6mL採取可能な量)となる。
「ステップ2」の手順に従い、速やかに(1時間以内に)次の希釈を行うこと。
2). ステップ2:点滴用溶液の調製:
2-1. 必要量の抜き取り:注射針を装着した目盛付きシリンジで、プレミックス液(カバジタキセル濃度10mg/mL)の必要量を無菌的に抜き取る。
例として、カバジタキセル45mgの投与には、プレミックス液4.5mLが必要となる。
投与量により複数バイアル分のプレミックス液が必要となる場合もある。
ステップ1で調製したプレミックス液はバイアル壁に泡が残っていることがあるので、抜き取る際は注射針で中央から抜くのが望ましい。
2-2. 点滴用容器への注入:抜き取ったプレミックス液を、ポリ塩化ビニルを含まない容器に入った輸液(生理食塩液又は5%ブドウ糖液)に混和する。点滴用溶液の最終濃度は0.10~0.26mg/mLとなるよう調製すること。
<参考>調製例
①. カバジタキセル投与量<25mg:輸液バッグの容量100mL。
②. カバジタキセル投与量25~65mg:輸液バッグの容量250mL。
③. カバジタキセル投与量>65mg:輸液バッグの容量500mL。
2-3. 混和:シリンジを外し、輸液バッグ又はボトルを転倒混和する。
2-4. 点滴用溶液の確認:他の注射剤と同様、使用前に点滴用溶液を目視で確認し、沈殿物が認められた場合は使用しないこと。
3). その他の注意事項:ポリ塩化ビニル製の輸液バッグ及びポリウレタン製の輸液セットの使用は避けること[ポリ塩化ビニル製の輸液バッグでは、カバジタキセル含量の低下及び可塑剤DEHPの溶出が認められ、また、ポリウレタン製の輸液セットではカバジタキセルの吸着が認められた]。
(保管上の注意)
冷蔵庫内に保存せず、15~30℃で保存すること。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 骨髄抑制:好中球減少症(30.1%)、発熱性好中球減少症(12.5%)、貧血(10.6%)、白血球減少症(7.0%)、リンパ球減少症(0.2%)、血小板減少症(5.5%)等の骨髄抑制があらわれ、その結果、好中球減少性敗血症(0.7%)、敗血症性ショック(0.7%)等を併発する例も報告されている。発熱性好中球減少症が発現した場合は、適切な抗生剤の使用について、最新のガイドライン等を参考にすること。特に、体表面積の小さい患者及び高齢者では、好中球減少症、発熱性好中球減少症等の骨髄抑制の発現頻度が高かったとの報告がある〔7.4、8.1、9.1.1、9.8高齢者の項参照〕。
11.1.2. 腎不全(1.0%):腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがある〔8.3参照〕。
11.1.3. 消化管出血(1.0%)、消化管穿孔(頻度不明)、イレウス(0.2%)、重篤な腸炎(0.5%*):消化管出血、消化管穿孔、イレウス、重篤な腸炎等があらわれることがある。
11.1.4. 重篤な下痢(5.1%*):電解質異常、脱水等の異常が認められた場合には、減量、休薬又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと〔7.4参照〕。
11.1.5. 感染症(16.1%):敗血症、肺炎等の感染症があらわれることがあるので、感染症が発症又は感染症増悪した場合には、直ちに抗生剤の投与等の適切な処置を行うこと〔7.4参照〕。
11.1.6. 不整脈(1.0%)〔8.4参照〕。
11.1.7. 心不全(頻度不明)。
11.1.8. アナフィラキシーショック(頻度不明)。
11.1.9. 末梢神経障害(13.3%)〔7.4参照〕。
11.1.10. 肝不全(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)〔8.5参照〕。
11.1.11. 播種性血管内凝固症候群(DIC)(頻度不明):血小板数、血清FDP値、血漿フィブリノゲン濃度等の血液検査に異常が認められた場合には投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
11.1.12. 急性膵炎(頻度不明)。
11.1.13. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)。
11.1.14. 心タンポナーデ(頻度不明)、浮腫(3.9%)、体液貯留(頻度不明)〔9.1.4参照〕。
11.1.15. 心筋梗塞(頻度不明)、静脈血栓塞栓症(1.2%)。
11.1.16. 間質性肺疾患:肺臓炎(頻度不明)、急性呼吸窮迫症候群(頻度不明)等があらわれることがある〔9.1.3参照〕。
11.1.17. 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)。
11.1.18. 重篤な口内炎等の粘膜炎(頻度不明)。
11.1.19. 血管炎(頻度不明)。
*:Grade3以上の副作用から頻度を算出した。
11.2. その他の副作用
1). 免疫系:(1~5%未満)過敏症。
2). 代謝・栄養系:(5~20%未満)食欲減退、(1~5%未満)脱水。
3). 精神系:(1~5%未満)不眠症。
4). 神経系:(5~20%未満)味覚異常、(1~5%未満)浮動性めまい、錯感覚、頭痛、嗜眠、感覚鈍麻。
5). 眼:(1~5%未満)流涙増加。
6). 血管:(1~5%未満)低血圧、潮紅、起立性低血圧、(1%未満)高血圧、ほてり。
7). 呼吸器:(1~5%未満)呼吸困難、咳嗽、(1%未満)口腔咽頭痛。
8). 消化器:(20%以上)悪心、(5~20%未満)嘔吐、便秘、(1~5%未満)腹痛、消化不良、上腹部痛、口内炎、胃食道逆流性疾患、口内乾燥、腹部膨満、歯周病、(1%未満)痔核、口腔内痛。
9). 皮膚:(5~20%未満)脱毛症、(1~5%未満)皮膚乾燥、爪障害、発疹、紅斑。
10). 筋骨格系:(1~5%未満)筋痙縮、四肢痛、筋力低下、関節痛、筋肉痛、(1%未満)筋骨格痛、背部痛。
11). 腎臓・泌尿器:(1~5%未満)血尿、排尿困難、(1%未満)尿失禁、出血性膀胱炎、水腎症、尿閉。
12). 全身:(20%以上)疲労、(5~20%未満)無力症、(1~5%未満)粘膜炎症、発熱、倦怠感、インフルエンザ様疾患、(1%未満)疼痛。
13). 臨床検査:(1~5%未満)体重減少、AST上昇、ALT上昇、(1%未満)ヘモグロビン減少、トランスアミナーゼ上昇、体重増加、γ-GTP上昇、血中ビリルビン増加。
14). その他:(頻度不明)Radiation Recall現象。
薬物動態
16.1 血中濃度
日本人前立腺癌患者にカバジタキセル20mg/m2あるいは25mg/m2を1時間で点滴静脈内投与注2)したとき、カバジタキセルの血漿中濃度プロファイルは三相性を示し、3-コンパートメントモデルにより薬物動態解析を行った。
カバジタキセルを1時間で点滴静脈内投与注2)したときの薬物動態パラメータ、平均値(CV%)
<<表省略>>
日本人にカバジタキセルを1時間点滴静脈内投与注2)したときの血漿中カバジタキセル濃度(平均±SD)
注2)本剤の承認された1回用量は25mg/m2である。
<<図省略>>
外国人進行性固形癌(前立腺癌を含む)患者にカバジタキセル10~30mg/m2を投与注2)したとき、曝露量はほぼ用量に比例して増加した。
16.3 分布
16.3.1 分布容積
日本人前立腺癌患者にカバジタキセル20及び25mg/m2を1時間で点滴静脈内投与注2)したときの定常状態におけるVssは2220及び3410L/m2であった。
16.3.2 蛋白結合率
In vitroにおけるヒト血漿中の蛋白結合率は89~92%であり、50000ng/mLまで飽和しなかった。カバジタキセルは主にヒト血清アルブミン(82.0%)及びリポ蛋白(HDL:87.9%、LDL:69.8%、VLDL:55.8%)と結合した。In vitroのヒト血液の血液/血漿濃度比は0.90~0.99であった。
16.4 代謝
16.4.1 代謝酵素
カバジタキセルは肝臓で広範に代謝され、主にCYP3Aの寄与率は80~90%であった(in vitro)。
16.4.2 代謝物
外国人固形腫瘍患者4例に14C-カバジタキセル25mg/m2を1時間で点滴静脈内投与した。ヒト血漿中には大部分がカバジタキセルとして存在した。ヒト血漿中ではカバジタキセル以外に7種の代謝物(3種の活性代謝物含む)が検出されたが、最も多い代謝物でも未変化体の5%程度であった。ヒトの尿中及び糞中には約20種の代謝物が排泄された。
16.5 排泄
外国人固形腫瘍患者4例に14C-カバジタキセル25mg/m2を1時間で点滴静脈内投与したとき、投与量の約80%が2週間以内に排泄された。カバジタキセルは主に代謝物として糞中に排泄された(投与量の76%)。一方、尿中排泄は3.7%以下であり、2.3%が未変化体であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
カバジタキセルの腎臓からの排泄は少ない(投与量の2.3%)。外国人進行性固形癌(前立腺癌を含む)患者における母集団薬物動態解析(170例)で、軽度の腎障害患者(CLcr:50~80mL/min、59例)から中等度の腎障害患者(CLcr:30~50mL/min、14例)では腎機能正常患者と比べ薬物動態に大きな影響はみられなかった。
また、程度の異なる腎障害を有する外国人進行性固形腫瘍患者(腎機能正常患者(CLcr:>80mL/min/1.73m2、8例)、中等度の腎障害患者(CLcr:30~50mL/min/1.73m2、8例)ならびに重度の腎障害患者(CLcr:<30mL/min/1.73m2、8例))を対象に、本剤を25mg/m2まで複数サイクル投与した薬物動態試験における本剤のクリアランスはそれぞれ33.5L/h/m2、28.9L/h/m2及び29.6L/h/m2であった。なお、末期腎障害患者(CLcr:<15mL/min/1.73m2)における十分なデータは得られていない。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ケトコナゾール
カバジタキセルは主にCYP3Aで代謝される。外国人進行性固形癌患者に、強力なCYP3A阻害剤であるケトコナゾール注3)(400mg1日1回)を反復併用投与したとき、カバジタキセルのクリアランスが20%低下した。この低下はAUCの25%の増加に相当する。[10.、10.2参照]
16.7.2 リファンピシン
外国人進行固形癌患者に強力なCYP3A誘導剤であるリファンピシン(600mg1日1回)を反復併用投与したとき、カバジタキセルのクリアランスが21%増加した。この増加はAUCの17%の減少に相当する。[10.2参照]
16.7.3 その他
(1)アプレピタント
外国人進行性固形癌患者に中等度のCYP3A阻害剤であるアプレピタントと併用したとき、カバジタキセルのクリアランス及び曝露量に影響は認められなかった。
(2)ミダゾラム
CYP3Aの基質であるミダゾラムと本剤(25mg/m2を1時間で単回点滴静脈内投与)を外国人固形癌患者に併用した臨床試験において、本剤はミダゾラムの薬物動態に影響を及ぼさなかった。
(3)OATP1B1
カバジタキセルはin vitroにおいてP-糖蛋白の基質であり、また、OATP1B1の阻害作用を示した。
注2)本剤の承認された1回用量は25mg/m2である。
注3)注射剤、経口剤は国内未承認
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第1相臨床試験
ドセタキセルによる化学療法歴を有する去勢抵抗性前立腺癌患者を対象に、非盲検法による第1相臨床試験で、プレドニゾロン10mg/日(5mgを2回又は10mgを1回)経口投与との併用で、本剤25mg/m2が投与された。腫瘍縮小効果奏効率は16.7%(2/12例)、PSA奏効率(PSA値がベースラインから50%以上低下した患者の割合)は29.3%(12/41例)であった。
本剤25mg/m2を投与された44例中、44例(100%)に副作用が認められた。主な副作用(全Grade)は好中球減少症44例(100%)、発熱性好中球減少症24例(54.5%)、疲労24例(54.5%)、悪心21例(47.7%)、下痢20例(45.5%)、食欲減退16例(36.4%)、貧血13例(29.5%)、味覚異常12例(27.3%)等であった。このうちGrade3以上の主な副作用は、好中球減少症44例(100%)、発熱性好中球減少症24例(54.5%)、貧血11例(25.0%)等であった。
主な血液学的検査値異常注1)
<<表省略>>
17.1.2 海外第3相臨床試験
ドセタキセルによる化学療法歴を有する去勢抵抗性前立腺癌患者を対象注3)にプレドニゾン注4)又はプレドニゾロン10mg/日(投与回数の規定なし)併用下に、本剤25mg/m2又は対照薬のミトキサントロン注5)12mg/m2を投与して、非盲検法による第3相臨床試験で本剤の有効性及び安全性を比較検討した(本剤群378例、対照薬群377例)。本試験の投与期間は最大10サイクルとされた。主要評価項目である全生存期間の最終解析の結果、中央値は、本剤群で15.1ヵ月、対照群で12.7ヵ月であり、本剤群のOSは対照群と比較して有意に延長した(ハザード比0.70、95%信頼区間:0.59-0.83、p値<0.0001、層別ログランク検定)。また、総ビリルビンが各施設基準値上限以上の患者、及びALT/ASTが各施設基準値上限の1.5倍以上の患者は除外された。
本剤投与群の安全性評価対象371例中、313例(84.4%)に副作用が認められた。主な副作用(全Grade)は、下痢135例(36.4%)、疲労110例(29.6%)、悪心106例(28.6%)、好中球減少症81例(21.8%)、嘔吐57例(15.4%)、無力症57例(15.4%)、食欲減退46例(12.4%)、味覚異常38例(10.2%)等であった。このうちGrade3以上の主な副作用は好中球減少症79例(21.3%)、発熱性好中球減少症28例(7.5%)、下痢19例(5.1%)、白血球減少症14例(3.8%)、疲労14例(3.8%)等であった。[2.4、9.3参照]
主な血液学的検査値異常注2)
<<表省略>>
注3)外科的又は内科的去勢を受け、ドセタキセルを含む化学療法を行った後の病勢進行(次記の測定可能又は測定不能病変)があった患者
・測定可能病変を有する患者
RECISTに基づき、臓器内又は軟部組織の転移病変(新しい病変を含む)が1個以上認められたことによって病勢の増悪が確認されている患者
・測定不能病変を有する患者
PSA値の上昇が確認されている患者又は新病変が出現している患者(PSA値の上昇は、参照値(測定1)から少なくとも2回連続して上昇が認められた場合と規定する。なお、PSAの測定間隔は1週間以上であること。)
注4)国内未承認
注5)前立腺癌の適応は国内未承認
薬効薬理
18.1 作用機序
カバジタキセルはチューブリンの重合を促進し、微小管を安定化することにより細胞分裂を阻害する。
18.2 抗腫瘍効果
カバジタキセルはヒト前立腺癌由来癌DU145細胞株を移植したマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用又は腫瘍の退縮が認められた。また、カバジタキセルは、ドセタキセルに耐性を示すヒト腫瘍由来細胞株を移植したマウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用が認められた。
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。
