ジルビスク皮下注16.6mgシリンジ
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):3999471G1020
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ジルコプランナトリウムキット
- 英名(商品名)
- Zilbrysq
- 規格
- 16.6mg0.416mL1筒
- 薬価
- 67,763.00
- メーカー名
- ユーシービージャパン
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 免疫抑制薬〔補体(C5)阻害薬〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2024年2月改訂(第2版)
- 告示日
- 2023年11月21日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2023年12月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
全身型重症筋無力症(ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に限る)。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 本剤は、抗アセチルコリン受容体抗体陽性の患者に投与すること。
5.2. 本剤は、補体C5の開裂及びC5bとC6の結合を阻害し、終末補体複合体C5b-9の生成を抑制すると考えられるため、髄膜炎菌をはじめとする莢膜形成細菌による感染症を発症しやすくなる可能性があることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与の是非を慎重に検討し、適切な対象患者に使用すること。また、本剤投与に際しては、原則本剤投与開始の少なくとも2週間前までに髄膜炎菌に対するワクチンを接種すること〔1.1、1.2、2.1、9.1.1、9.1.2、11.1.1、11.1.2参照〕。
用法用量
通常、成人にはジルコプランとして次に示す用量を1日1回皮下投与する。
1). 体重56kg未満:投与量16.6mg。
2). 体重56kg以上77kg未満:投与量23.0mg。
3). 体重77kg以上:投与量32.4mg。
(用法及び用量に関連する注意)
本剤投与開始12週後までに症状の改善が認められない患者では、他の治療法への切り替えを考慮すること。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(警告)
1.1. 本剤の投与により髄膜炎菌感染症を発症することがあり、死亡に至るおそれもあるため、次の点に十分注意すること〔2.1、5.2、9.1.1、11.1.1参照〕。
1.1.1. 本剤の投与に際しては、髄膜炎菌感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直等)に注意して観察を十分に行い、髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。
1.1.2. 原則本剤投与前に髄膜炎菌に対するワクチンを接種すること(必要に応じてワクチンの追加接種を考慮すること)。
1.1.3. 髄膜炎菌感染症は致命的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び医師のもとで、あるいは髄膜炎菌感染症の診断及び治療が可能な医療施設との連携下で投与すること。
1.1.4. 髄膜炎菌感染症のリスクについて患者に説明し、当該感染症の初期徴候を確実に理解させ、髄膜炎菌感染症に関連する症状が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。
1.2. 本剤は、全身型重症筋無力症に十分な知識を持つ医師のもとで、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤投与開始に先立ち、本剤は疾病を完治させる薬剤ではないことを含め、本剤の有効性及び危険性を患者又はその家族に十分説明し、同意を得てから投与すること〔5.2、11.1.1参照〕。
(禁忌)
2.1. 髄膜炎菌感染症に罹患している患者[症状を悪化させるおそれがある]〔1.1、5.2、9.1.1、11.1.1参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 膵炎、血清アミラーゼ上昇、血清リパーゼ上昇があらわれることがあるので、本剤投与中は、定期的に膵酵素(血清アミラーゼ、血清リパーゼ)を測定し、上昇が認められた場合には、適切な処置を行うこと〔9.1.3、11.1.3参照〕。
8.2. 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施した後、本剤投与による危険性と対処法について患者が理解し、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。使用済みの注射器(注射針一体型)を再使用しないよう患者に注意を促し、安全な廃棄方法に関する指導を行うこと。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 髄膜炎菌感染症の既往のある患者:本剤により髄膜炎菌感染症を発症しやすくなる可能性がある〔1.1、2.1、5.2、11.1.1参照〕。
9.1.2. 感染症<髄膜炎菌感染症を除く>の患者又は感染症が疑われる患者:特に莢膜形成細菌(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等)による感染症に罹患しやすくなる可能性がある〔5.2、11.1.2参照〕。
9.1.3. 膵炎の既往のある患者〔8.1、11.1.3参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与前の注意
14.1.1. 本剤投与前に冷蔵庫から取り出し、30分以上平らな場所に置き、室温に戻してから投与する(その他の方法(電子レンジ、温水、直射日光等)で本剤を温めない)。
14.1.2. 本剤を投与する準備ができるまでキャップをはずさないこと。
14.2. 薬剤投与時の注意
14.2.1. 投与部位は大腿部、腹部又は上腕部とし、投与毎に投与部位を変え、同じ投与部位に注射する場合、新たな注射箇所は、前回の注射箇所から少なくとも2.5cm離すこと。
14.2.2. 皮膚に異常のある部位<圧痛・発赤・あざ・硬結・瘢痕等の部位>には注射しないこと。
14.2.3. 臍部から5cm以内に本剤を投与しないこと。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
国際共同第3相二重盲検試験(MG0010)において、本剤が投与された86例のうち、本剤に対する抗体が2例(2.3%)、PEGに対する抗体が8例(9.3%)に認められた。
(取扱い上の注意)
20.1. 凍結を避けて、冷蔵庫で保存すること(室温(30℃以下)で保存する場合には、3ヵ月以内に使用すること)。
20.2. 本剤は外箱にいれた状態で遮光保存すること。
(保険給付上の注意)
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付)に基づき、2024年11月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
(保管上の注意)
2~8℃で保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 髄膜炎菌感染症(頻度不明):髄膜炎又は敗血症を発症し、急激に重症化するおそれがあるので、本剤の投与に際しては、当該感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直、羞明、精神状態変化、痙攣、悪心・嘔吐、紫斑、点状出血等)等の観察を十分に行うこと(髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと)。類薬において、髄膜炎菌に対するワクチンを接種しても発症した例が認められており、死亡に至るおそれもある〔1.1、1.2、2.1、5.2、9.1.1参照〕。
11.1.2. 重篤な感染症(1.4%):肺炎、敗血症等の重篤な感染症があらわれることがある。また、肺炎球菌感染、インフルエンザ菌感染、淋菌感染等の重篤な莢膜形成細菌感染症があらわれることがある〔5.2、9.1.2参照〕。
11.1.3. 膵炎(0.5%):膵炎(0.5%)、血清アミラーゼ上昇(1.9%)、血清リパーゼ上昇(4.2%)等があらわれることがある〔8.1、9.1.3参照〕。
11.1.4. 重篤な過敏症(0.5%):アナフィラキシー(血管性浮腫、蕁麻疹等)等の重篤な過敏症があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 一般・全身障害及び投与部位の状態:(5%以上)注射部位反応(注射部位内出血、注射部位疼痛等)(22.2%)。
2). 感染症及び寄生虫症:(5%以上)感染症(上気道感染、上咽頭炎、副鼻腔炎、尿路感染等)。
3). 胃腸障害:(1%未満)下痢、アフタ性潰瘍。
4). 皮膚及び皮下組織障害:(1%未満)限局性強皮症。
5). 臨床検査:(1~5%未満)アミラーゼ増加、リパーゼ増加、肝逸脱酵素上昇(アラニンアミノトランスフェラーゼ増加等)、(1%未満)血中好酸球増加。
6). その他:(1~5%未満)過敏症(注射部位発疹、発疹、蕁麻疹、血管性浮腫、湿疹)。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人に本剤0.1及び0.3mg/kg(各群4例)を単回皮下投与したときの血漿中ジルコプラン濃度時間推移及び薬物動態パラメータを添付文書の図1及び表1に示す。
図1 日本人健康成人に単回皮下投与時の血漿中ジルコプラン濃度推移(幾何平均値±95%信頼区間)
<<図省略>>
表1 日本人健康成人に単回皮下投与時の血漿中ジルコプランの薬物動態パラメータ
<<表省略>>
16.1.2 反復投与
(1)日本人健康成人6例に本剤0.3mg/kgを1日1回14日間反復投与したとき、投与1日目(初回投与時)と14日目(最終回投与時)の血漿中ジルコプラン濃度を表2に示す。
表2 日本人健康成人に反復皮下投与時の血漿中ジルコプランの薬物動態パラメータ
<<表省略>>
(2)国際共同第III相二重盲検試験(MG0010)において全身型重症筋無力症患者を対象に本剤0.3mg/kg(体重区分ごとの投与量注))を1日1回反復皮下投与したときの血漿中ジルコプラン濃度のトラフ値を表3に示す。血漿中ジルコプラン濃度は4週までに定常状態に達し、12週間を通して維持された。
表3 各測定時点における血漿中ジルコプランのトラフ濃度
<<表省略>>
注)体重43kg以上56kg未満:16.6mg、56kg以上77kg未満:23.0mg、77kg以上150kg以下:32.4mg
16.2 吸収
健康成人に本剤0.3mg/kgを異なる投与部位(腹部及び大腿部:8例、腹部及び上腕部:7例)に単回皮下投与したとき、腹部への投与に対する大腿部及び上腕部のAUC0-last及びCmax比の推定値及び90%信頼区間は、0.9700[0.9347;1.007]及び0.9776[0.9260;1.032]並びに0.8642[0.8017;0.9316]及び0.9579[0.8803;1.042]であった(外国人データ)。
16.3 分布
In vitro試験の結果、ジルコプラン及び主要代謝物(RA103488及びRA102758)の血漿蛋白結合率は99%超であった。
16.4 代謝
In vitro及びin vivo試験の結果、2つの主要な代謝物として、加水分解によるRA102758の生成及びパルミトイル末端のω-水酸化によるRA103488が認められた。ジルコプランはペプチドとして異化経路を介して低分子ペプチドやアミノ酸に分解されると考えられる。RA103488の生成にはCYP4F2が主に寄与した。RA102758は薬理学的に不活性であり、RA103488はジルコプランと同程度の薬理活性を有するが、日本人健康成人に本剤0.3mg/kgを投与したときの定常状態におけるジルコプランに対する血漿中濃度の割合は約7%であった。
16.5 排泄
ジルコプラン及び主要代謝物(RA103488及びRA102758)の尿中及び糞中排泄率は1%未満と推定された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
重度の腎機能障害を有する成人被験者に、本剤0.3mg/kg(各群8例)を単回皮下投与したとき、ジルコプラン及びRA102758のAUC0-last、AUC0-inf及びCmaxは腎機能正常者と比較して同程度であった。RA103488のAUC0-last、AUC0-inf及びCmaxは腎機能正常者と比較し、約1.4~1.5倍高かった(外国人データ)。
表4 腎機能正常者及び腎機能障害患者の血漿中ジルコプラン濃度の薬物動態パラメータ
<<表省略>>
16.6.2 肝機能障害患者
中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)を有する成人被験者に、本剤0.3mg/kg(各群8例)を単回皮下投与したとき、肝機能正常者と比較して、ジルコプランのAUC0-last及びAUC0-infは0.76倍低く、RA102758及びRA103488のAUC0-last及びCmaxは1.09~1.22倍高かった。ジルコプランのCmax及び半減期は両群で同程度であった(外国人データ)。
表5 肝機能正常者及び肝機能障害患者の血漿中ジルコプラン濃度の薬物動態パラメータ
<<表省略>>
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
全身型重症筋無力症患者を対象とした臨床試験は、全被験者が本剤投与前に髄膜炎菌に対するワクチンを接種することとされた。
17.1.1 国際共同第III相二重盲検試験(MG0010)
抗アセチルコリン受容体抗体陽性の18歳以上の全身型重症筋無力症患者(MG-ADL総スコアが6以上、かつQMG総スコアが12以上)174例(日本人患者16例を含む)を対象に、多施設無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施した。12週間の投与期間を通じて用量を一定とする標準治療(ステロイド、免疫抑制剤)が併用可能とされた。本剤又はプラセボを1日1回皮下投与したとき、主要評価項目である投与12週時のMG-ADL総スコアのベースラインからの変化量は表のとおりであり、プラセボ群に対して統計学的に有意な改善が認められた。また、副次評価項目である投与12週時のQMG総スコアのベースラインからの変化量は表のとおりであった。
表 12週時におけるMG-ADL及びQMG総スコアのベースラインからの変化量注)(MG0010)
<<表省略>>
副作用発現頻度は、本剤群で32.6%(28/86例)であった。
主な副作用は、注射部位内出血11.6%(10/86例)、注射部位疼痛9.3%(8/86例)、注射部位反応、挫傷、リパーゼ増加及び頭痛各3.5%(3/86例)であった。
薬効薬理
18.1 作用機序
ジルコプランは、補体C5に結合しC5a及びC5bへの開裂並びにC5b及びC6の結合を阻害することにより、膜侵襲複合体の形成及び細胞溶解活性を抑制する。
18.2 溶血阻害作用
18.2.1 In vitro試験
ジルコプランは、補体古典経路及び第2経路によるヒツジ赤血球の溶血を阻害した。また、野生型ヒトC5及び変異型ヒトC5(R885C及びR885H)を介した補体古典経路によるヒツジ赤血球の溶血を阻害した。
18.2.2 Ex vivo試験
ジルコプランを皮下投与したカニクイザルの血漿試料を用いたヒツジ赤血球溶血アッセイにおいて溶血阻害作用が認められた。
ジルコプラン0.3mg/kgを皮下投与した全身型重症筋無力症患者の血漿試料を用いたヒツジ赤血球溶血アッセイにおいて溶血阻害作用が認められた。
医師の処方により使用する医薬品。
