ジョエンジャ錠70mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):3999073F3023
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- レニオリシブリン酸塩錠
- 英名(商品名)
- Joenja
- 規格
- 70mg1錠
- 薬価
- 133,176.50
- メーカー名
- オーファンパシフィック
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- 14日(2027年08月末まで)
- 標榜薬効
- 免疫調節薬
- 色
- 黄
- 識別コード
- (本体)LNB (本体)70
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2026年8月改訂(第2版)
- 告示日
- 2026年8月12日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2026年9月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
外形画像
改訂情報
-
効能効果
活性化PI3Kδ症候群。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験で対象とされた患者背景(臨床症状、遺伝子変異等)、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤の投与が適切と判断される患者に使用すること。
用法用量
通常、成人及び4歳以上の小児には、体重に応じレニオリシブとして、次の1回投与量を1日2回12時間毎を目安に経口投与する。
1). 体重13kg以上19kg未満:1回投与量20mg。
2). 体重19kg以上27kg未満:1回投与量30mg。
3). 体重27kg以上38kg未満:1回投与量40mg。
4). 体重38kg以上45kg未満:1回投与量50mg。
5). 体重45kg以上:1回投与量70mg。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.4生殖能を有する者、9.5妊婦の項参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 発熱性好中球減少症、好中球減少症等があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 中等度又は重度の肝機能障害
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔2.2参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験では、妊娠ラットに経口投与した場合、本剤の臨床曝露量*の約6倍の曝露量※で胎仔無眼球症、胎仔小眼球症及び胎仔眼窩縮小が認められた。また、妊娠ウサギに経口投与した場合、本剤の臨床曝露量*の約2倍の曝露量※※で胎仔に小眼球症及び眼窩縮小が認められた)〔2.2参照〕。
*)本剤70mgを1日2回経口投与したときの定常状態におけるAUCtauを2倍した値。
※)妊娠ラットに本剤を120mg/kg/日で経口投与したときの定常状態におけるAUC24h。
※※)妊娠ウサギに本剤を100mg/kg/日で経口投与したときの定常状態におけるAUC24h。
(授乳婦)
本剤投与中及び最終投与後1週間は授乳しないことが望ましい(ヒト乳汁中への本剤の移行、授乳児への影響及び乳汁産生への影響に関するデータはないが、ラットで本剤が乳汁中へ移行することが認められている)。
(小児等)
4歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に高齢者では、生理機能が低下している)。
(相互作用)
レニオリシブは主にCYP3Aによって代謝される。また、乳癌耐性蛋白(BCRP)の基質である。本剤はCYP2B6に対して誘導作用を示す。
10.2. 併用注意:
1). 強いCYP3A阻害剤又は中程度のCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、ベラパミル、ボリコナゾール、エリスロマイシン等)〔16.7.1、16.7.10参照〕[本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること、やむを得ず併用する場合には、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
2). 強いCYP3A誘導剤又は中程度のCYP3A誘導剤(フェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン等)〔16.7.11参照〕[本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること(これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が減少する可能性がある)]。
3). BCRPの基質となる薬剤、OATP1B1の基質となる薬剤及びOATP1B3の基質となる薬剤(ロスバスタチン、ピタバスタチン、レテルモビル等)〔16.7.3参照〕[これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること、やむを得ず併用する場合には、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること(本剤のBCRP、OATP1B1及びOATP1B3阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
4). 生ワクチン及び弱毒性生ワクチン[本剤による治療中の接種を避けることが望ましいが、接種が必要な場合は本剤投与開始の少なくとも6週間前までに接種することが望ましく、本剤による治療中の場合、最終投与から1週間以降にワクチンを投与することが望ましい、接種した生ワクチンの原病に基づく症状が発現した場合には適切な処置を行うこと(ワクチン接種に対する応答が不明であり、生ワクチンによる二次感染が否定できない)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
冷蔵を避け室温で保存するよう指導すること。
(その他の注意)
15.2. 非臨床試験に基づく情報
15.2.1. ラットを用いた反復投与毒性試験において、本剤の臨床曝露量の1.7倍の曝露量で精巣精上皮減少が認められた。幼若ラットを用いた反復投与毒性試験において、本剤の臨床曝露量の1倍の曝露量で精母細胞減少及び円形精子細胞減少並びに精子数低値が認められた。
(保険給付上の注意)
本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号一部改正)に基づき、2027年8月末日までは、投薬は1回14日分を限度とされている。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 好中球減少症:発熱性好中球減少症、好中球減少症(いずれも頻度不明)、好中球数減少(6.5%)等があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 感染症:(1~5%未満)上気道感染。
2). 血液:(1~5%未満)貧血。
3). 免疫系:(頻度不明)過敏症。
4). 代謝及び栄養障害:(1~5%未満)高血糖。
5). 神経系:(1~5%未満)頭痛、味覚障害。
6). 心臓障害:(1~5%未満)動悸。
7). 胃腸障害:(1~5%未満)十二指腸潰瘍、小腸炎、胃炎、腹痛、アフタ性潰瘍、口腔内潰瘍形成、口内炎、下痢、悪心、嘔吐。
8). 皮膚:(5%以上)脱毛症、(1~5%未満)皮膚そう痒症。
9). 筋骨格系:(1~5%未満)関節痛。
10). 一般・全身障害:(1~5%未満)疲労。
11). 臨床検査:(5%以上)体重増加、(1~5%未満)白血球数減少、リンパ球数減少、血中免疫グロブリンG減少、AST増加、ALT増加、リパーゼ増加、尿中アルブミン/クレアチニン比増加、尿中蛋白/クレアチニン比増加。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
外国人及び日本人健康成人(64例)に本剤10mg(8例)、20mg(8例)、40mg(6例)、80mg(6例)、110mg(6例)、140mg(6例)、200mg(12例)、300mg(6例)、400mg(6例)を空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは次のとおりである。
<<表省略>>
16.1.2 反復投与
外国人健康成人(42例)に本剤20mg(6例)、40mg(6例)、70mg(22例)、140mg(8例)を1日2回15日間反復経口投与したときのレニオリシブの血漿中濃度は、いずれの用量においても投与開始後約2日で定常状態に達した。薬物動態パラメータは次のとおりである。
<<表省略>>
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人(12例)に高脂肪食摂取後に本剤70mgを単回経口投与したとき、空腹時投与と比較してCmax及びAUCinfはそれぞれ0.59倍及び1.0倍であった(外国人データ)。
16.3 分布
健康成人に本剤70mgを空腹時に単回経口投与したときの見かけの分布容積(VZ/F)の平均値は40.1Lであった(外国人データ)。ヒト血漿蛋白結合率は94.5%であった(in vitro)。有色ラットで本剤関連成分のメラニン含有組織(眼球・ブドウ膜等)への親和性が認められた。
16.4 代謝
レニオリシブの肝代謝に対する各酵素の寄与割合は、CYP3A4:95.4%、CYP3A5:3.5%、CYP1A2:0.7%及びCYP2D6:0.4%である(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人(5例)に本剤400mgを単回経口投与したとき、投与120時間後までの尿中及び糞中における未変化体の投与量に対する割合は、それぞれ6.32%及び2.94%であった。また、健康成人(6例)に14C標識した本剤70mgを単回経口投与したとき、投与168時間までに投与放射能の25.5%が尿中、67.0%が糞中に排泄された(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 小児患者
12歳以上17歳以下の小児APDS患者(7例)及び18歳以上の成人APDS患者(10例)に本剤70mgを1日2回12週間反復経口投与したときの定常状態(85日目)における本剤の血漿中トラフ濃度の平均値はそれぞれ1,050ng/mL及び844ng/mLであった(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
16.7.1 イトラコナゾール(CYP3Aを強く阻害する薬剤)
健康成人(20例)に、イトラコナゾール200mgを9日間1日1回反復経口投与し、5日目に本剤10mgと併用して単回経口投与したとき、本剤のCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ1.25倍及び2.12倍であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 キニジン(P-gpを強く阻害する薬剤)
健康成人(18例)に、キニジン300mgを4時間間隔で2回経口投与し、1回目のキニジン投与1時間後に本剤10mgを単回経口投与したとき、本剤のCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ0.92倍及び1.02倍であった(外国人データ)。
16.7.3 ロスバスタチン(BCRP、OATP1B1及びOATP1B3の基質となる薬剤)
健康成人(20例)に、本剤70mgを15日間1日2回反復経口投与し、9日目にロスバスタチン5mgと併用して単回経口投与したとき、ロスバスタチンのCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ1.82倍及び2.01倍であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 ミダゾラム(CYP3Aの基質となる薬剤)
健康成人(19例)に、本剤70mgを15日間1日2回反復経口投与し、15日目にミダゾラム2mgを併用して単回経口投与したとき、ミダゾラムのCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ0.94倍及び0.99倍であった(外国人データ)。
16.7.5 カフェイン(CYP1A2の基質となる薬剤)
健康成人(19例)に、本剤70mgを15日間1日2回反復経口投与し、15日目にカフェイン100mgと併用して単回経口投与したとき、カフェインのCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ1.01倍及び1.24倍であった(外国人データ)。
16.7.6 フロセミド(OAT1及びOAT3の基質となる薬剤)
健康成人(20例)に、本剤70mgを15日間1日2回反復経口投与し、7日目にフロセミド5mgと併用して単回経口投与したとき、フロセミドのCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ1.68倍及び1.45倍であった(外国人データ)。
16.7.7 メトホルミン(MATE、OCT1及びOCT2の基質となる薬剤)
健康成人(20例)に、本剤70mgを15日間1日2回反復経口投与し、7日目にメトホルミン500mgと併用して単回経口投与したとき、メトホルミンのCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ0.96倍及び1.13倍であった(外国人データ)。
16.7.8 経口避妊薬(エチニルエストラジオール30μg及びレボノルゲストレル150μg含有)
健康成人女性(27例)に、本剤70mgを17日間1日2回反復経口投与し、15日目に経口避妊薬と併用して単回経口投与したとき、エチニルエストラジオールのCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ1.25倍及び1.32倍であった。レボノルゲストレルのCmax及びAUCinfは単独投与時と比較してそれぞれ0.90倍及び1.01倍であった(外国人データ)。
16.7.9 胃内pHを上昇させる薬剤
本剤の溶解性はpHに依存し、pHの上昇に伴って溶解性が低下する。本剤と胃内pHを上昇させる薬剤の併用に係る臨床的薬物相互作用試験は実施していない。
16.7.10 エリスロマイシン(CYP3Aを中程度に阻害する薬剤)
生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーションより、エリスロマイシンと本剤の臨床用量(70mgを1日2回)を併用投与したとき、本剤のCmax及びAUC0-12hは単独投与時と比較してそれぞれ1.28倍及び1.6倍に増加すると推定された。[10.2参照]
16.7.11 リファンピシン(CYP3Aを強く誘導する薬剤)
生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーションより、リファンピシンと本剤の臨床用量(70mgを1日2回)を併用投与したとき、本剤のCmax及びAUC0-12hは単独投与時と比較してそれぞれ0.51倍及び0.23倍に低下すると推定された。[10.2参照]
16.7.12 エファビレンツ(CYP3Aを中程度に誘導する薬剤)
生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーションより、エファビレンツと本剤の臨床用量(70mgを1日2回)を併用投与したとき、本剤のCmax及びAUC0-12hは単独投与時と比較してそれぞれ0.72倍及び0.43倍に低下すると推定された。
16.7.13 In vitro試験
In vitro試験において本剤はCYP2B6の誘導作用を示した。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外第III相試験(CCDZ173X2201試験Part 2)
成人又は12歳以上の小児(体重45kg以上)のAPDS患者注1)を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検試験において、本剤70mg(21例)又はプラセボ(10例)を1日2回投与した注2)。主要評価項目(co-primary endpoints)である「12週時の標的リンパ節病変のlog10変換したSPDのベースラインからの変化量」及び「12週時の総B細胞のうちナイーブB細胞が占める割合のベースラインからの変化量」の結果は次のとおりであり、いずれの評価項目においても、本剤群とプラセボ群の間に統計学的な有意差が認められた。
注1)次を満たす患者
・PIK3CD又はPIK3R1に変異が確認されている。
・リンパ節病変を少なくとも1個有する。
・リンパ節又は節外にリンパ球増殖が見られる。
・反復性の耳・副鼻腔・肺感染症又は関連する臓器(肺、肝臓等)の機能不全の既往などAPDSに一致する臨床所見及び症状を有する。
注2)12時間(±1時間)の間隔で投与することとし、飲み忘れた場合には、飲み忘れた分は服用しないこととした。
<<表省略>>
副作用発現頻度は23.8%(5/21例)であり、主な副作用は脱毛症9.5%(2/21例)であった。臨床検査値で好中球数が基準値下限を下回った治験参加者の割合は85.7%(18/21例)であった。
17.1.2 国内第III相試験(LE4301試験)
成人又は12歳以上の小児の日本人APDS患者注1)3例を対象とした非盲検非対照試験において、本剤を体重に応じた投与量(体重35kg以上38kg未満では40mg、38kg以上45kg未満では50mg、45kg以上では70mg)で1日2回投与した注2)。主要評価項目の「12週時の標的リンパ節病変のSPDのベースラインからの変化量」及び「12週時の総B細胞のうちナイーブB細胞が占める割合のベースラインからの変化量」は次表のとおりであった。
注1)次を満たす患者
・PIK3CD又はPIK3R1に変異が確認されている。
・リンパ節病変を少なくとも1個有する。
・リンパ節又は節外にリンパ球増殖が見られる。
・反復性の耳・副鼻腔・肺感染症又は関連する臓器(肺、肝臓等)の機能不全の既往などAPDSに一致する臨床所見及び症状を有する。
注2)12時間(±1時間)の間隔で投与することとし、飲み忘れた場合には、飲み忘れた分は服用しないこととした。
<<表省略>>
副作用発現頻度は100%(3/3例)であり、主な副作用は尿中アルブミン/クレアチニン比増加66.7%(2/3例)であった。臨床検査値で好中球数が基準値下限を下回った治験参加者の割合は33.3%(1/3例)であった。
17.1.3 小児を対象とした国際共同第III相試験(LE3301試験)
4歳~11歳の小児APDS患者注1)21例を対象とした非盲検非対照試験において、本剤を体重に応じた投与量(体重13kg以上19kg未満では20mg、19kg以上27kg未満では30mg、27kg以上38kg未満では40mg、38kg以上45kg未満では50mg、45kg以上では70mg)を1日2回投与した注2)。主要評価項目の「12週時の標的リンパ節病変のSPDのベースラインからの変化量」及び「12週時の総B細胞のうちナイーブB細胞が占める割合のベースラインからの変化量」は次表のとおりであった。
注1)次を満たす患者
・PIK3CD又はPIK3R1に変異が確認されている。
・リンパ節病変を少なくとも1個有する。
・リンパ節又は節外にリンパ球増殖が見られる。
・反復性の耳・副鼻腔・肺感染症又は関連する臓器(肺、肝臓等)の機能不全の既往などAPDSに一致する臨床所見及び症状を有する。
注2)12時間(±1時間)の間隔で投与することとし、飲み忘れた場合には、飲み忘れた分は服用しないこととした。
<<表省略>>
副作用発現頻度は33.3%(7/21例)であり、主な副作用は好中球数減少9.5%(2/21例)及び脱毛症9.5%(2/21例)であった。臨床検査値で好中球数が基準値下限を下回った治験参加者の割合は71.4%(15/21例)であった。
17.1.4 海外第III相試験(継続投与試験)(CCDZ173X2201E1試験)
海外第II/III相試験(CCDZ173X2201試験)に参加した患者又は過去に本剤以外のPI3Kδ阻害薬の投与を受けた成人又は12歳以上の小児(体重45kg以上)のAPDS患者を対象に、本剤を70mg1日2回で最長6年間継続投与した注)。
注)12時間(±1時間)の間隔で投与することとし、飲み忘れた場合には、飲み忘れた分は服用しないこととした。
副作用発現頻度は13.5%(5/37例)であり、主な副作用は体重増加8.1%(3/37例)であった。臨床検査値で好中球数が基準値下限を下回った治験参加者の割合は56.8%(21/37例)であった。
薬効薬理
18.1 作用機序
本剤は、免疫細胞に特異的に発現するPI3Kδ触媒サブユニットp110δを選択的に阻害することで、APDS1及びAPDS2において過剰に活性化したmTOR/AKT経路を遮断する。
18.2 薬理作用
18.2.1 In vitro試験
本剤は、キナーゼアッセイにおいて、PI3Kアイソフォームの中でもPI3Kδの活性を選択的に阻害した。また、機能獲得変異型PI3Kδ導入細胞株のアッセイにおいて、野生型PI3Kδと比較し、変異型PI3Kδをより強く阻害した。本剤は、初代培養細胞のアッセイにおいて、B細胞の活性化、増殖、サイトカイン産生、抗原提示及び抗体産生などの機能を抑制するとともに、T細胞の活性化、増殖、並びに1型、2型及び17型のヘルパーT細胞への分化を阻害した。さらに、本剤は、FcεRを介した好塩基球の活性化及び脱顆粒、TLR9刺激による形質細胞様樹状細胞のIFNγ産生、好中球及び単球のfMLP誘発性酸化バースト、並びにc-kitを介した肥満細胞の活性化などの自然免疫細胞の応答を阻害した。
18.2.2 In vivo試験
本剤は、ラットにおいてコラーゲン誘発関節炎を改善し、マウスにおいてオゾン誘発性好中球浸潤を抑制した。
医師の処方により使用する医薬品。