シアノキット注射用5gセット
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):3929408D2021
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ヒドロキソコバラミン注射用
- 英名(商品名)
- Cyanokit
- 規格
- 5g1瓶(溶解液付)
- 薬価
- 87,992.00
- メーカー名
- メルクバイオファーマ
- 規制区分
- -
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 金属解毒薬(シアン)
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年1月改訂(第4版)
- 告示日
- 2013年12月13日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2014年1月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
シアン中毒及びシアン化合物による中毒。
(効能又は効果に関連する注意)
火災煙の吸入による中毒の場合、一酸化炭素等他の有毒物質による中毒の可能性があるが、シアン中毒では本剤の投与を可及的速やかに開始する必要があるため、シアン中毒が疑われる場合には、本剤の投与を開始すること。
用法用量
・ 初回投与
通常、成人にはヒドロキソコバラミンとして5g(1バイアル)を日本薬局方生理食塩液200mLに溶解して、15分間以上かけて点滴静注する。
また、小児にはヒドロキソコバラミンとして70mg/kg(ただし、5gを超えない)を、15分間以上かけて点滴静注する。なお、1バイアル(ヒドロキソコバラミンとして5g)を日本薬局方生理食塩液200mLに溶解して必要量を投与する。
・ 追加投与
症状により1回追加投与できる。追加投与する際には、15分間~2時間かけて点滴静注する。総投与量は成人には10g、小児には140mg/kg(ただし、10gを超えない)を上限とする。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(重要な基本的注意)
8.1. 本剤は、酸素療法の代用にならないので、速やかに酸素療法を行うこと。
8.2. チオ硫酸ナトリウムとの併用による有効性及び安全性は確立していない〔10.2、14.1.3参照〕。
8.3. 亜硝酸アミルとの併用による有効性及び安全性は確立していない。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 心臓機能障害、循環器系機能障害のある患者:循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2. ビタミンB12(シアノコバラミン)に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。
9.1.3. 本剤の成分(ヒドロキソコバラミン)に対し過敏症の既往歴のある患者:治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:ヒドロキソコバラミンは主に腎臓から排泄されるため、血中濃度が上昇し、副作用があらわれるおそれがある(また、生理食塩液の投与により、水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすい)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。ラット及びウサギにヒドロキソコバラミン75、150又は300mg/kgを投与した胚/胎仔毒性試験において、150mg/kg以上で、ラットに吸収胚数増加、短肢等、ウサギに脳室拡張及び肢屈曲等の胚毒性/胎仔毒性及び催奇形性が認められ、75mg/kg以上で、ラットに体重増加抑制、自発運動低下、ウサギに摂餌量減少等の母体毒性が認められたとの報告がある。なお投与量150mg/kgは、成人における総投与量の10gに相当する。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト母乳中への移行については知られていない)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。小児に対する本剤の投与経験は極めて限られているが、小児に本剤70mg/kgを投与した事例が報告されている。
(高齢者)
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
チオ硫酸ナトリウム〔8.2、14.1.3参照〕[チオ硫酸ナトリウムを同時に投与すると、解毒作用が抑制することが考えられるため、同時に投与しないこと(チオ硫酸-コバラミン化合物の形成が起こる)]。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
12.1. 次記の臨床検査に影響する可能性があるので注意すること。
1). 臨床検査パラメータに影響なし
①. 血液生化学検査:カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロール、尿素、GGT。
②. 血液学的検査:赤血球、ヘマトクリット、MCV、白血球、リンパ球、単球、好酸球、好中球、血小板。
2). 臨床検査パラメータが上昇
①. 血液生化学検査:クレアチニン、総ビリルビン、直接ビリルビン、トリグリセリド、コレステロール、総タンパク、グルコース、アルブミン、アルカリフォスファターゼが上昇(1機以上の分析器で≧10%の影響が認められる)。総ビリルビン、直接ビリルビンはジアゾ反応による検出では、下降する(1機以上の分析器で≧10%の影響が認められる)。
②. 血液学的検査:ヘモグロビン、MCH、MCHC、好塩基球が上昇(1機以上の分析器で≧10%の影響が認められる)。
3). 臨床検査パラメータが減少
血液生化学検査:ALT、アミラーゼが減少(1機以上の分析器で≧10%の影響が認められる)。
4). 臨床検査パラメータが予測不可
①. 血液生化学検査:リン酸塩、尿酸、AST、CK、CKMB、LDHが予測不可(分析器の種類によって、不整合な結果が認められる)。
②. 凝固試験:aPTT、PT(Quick一段法又はINR値)が予測不可(分析器の種類によって、不整合な結果が認められる)。
5). 臨床検査パラメータへの影響の持続時間
①. 血液生化学検査:血液生化学検査での臨床検査パラメータへの影響の持続時間は24時間、ただしビリルビンは最長4日。
②. 血液学的検査:血液学的検査での臨床検査パラメータへの影響の持続時間は12~16時間。
③. 凝固試験:凝固試験での臨床検査パラメータへの影響の持続時間は24~48時間。
12.2. 本剤はすべての尿の比色法によるパラメータに影響するので、着色尿が認められる限り尿検査には注意すること。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
14.1.1. 本剤1バイアル(ヒドロキソコバラミンとして5g)につき日本薬局方生理食塩液200mLを加え、転倒又は穏やかに振り混ぜて溶解する(少なくとも投与開始前30秒間は激しく振り混ぜないこと)。
14.1.2. 本剤は、次の薬剤との混合によって不溶性粒子を形成する:ジアゼパム、ドブタミン、ドーパミン、フェンタニル、ニトログリセリン、ペントバルビタール、フェニトインナトリウム、プロポフォール、チオペンタール(したがって、本剤と前記の薬剤を含む他剤を使用する場合は同じ静脈ラインでの同時投与は避けること)。
14.1.3. 本剤は、次の薬剤との混合によって、化学的配合変化が認められる:エピネフリン、塩酸リドカイン、アデノシン、アトロピン、ミダゾラム、ケタミン、塩化サクシニルコリン、塩酸アミオダロン、炭酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム及びアスコルビン酸(したがって、本剤と前記の薬剤を含む他剤を使用する場合は同じ静脈ラインでの同時投与は避けること)〔8.2、10.2参照〕。
14.1.4. 血液製剤(全血、濃縮赤血球、濃縮血小板及び/又は新鮮凍結血漿)を本剤と同時に投与する場合には、同じ静脈ラインを使用しないこと(可能ならば、対側四肢からの投与とすること)。
14.2. 薬剤調製後の注意
調製した溶液は速やかに使用すること(なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、2~40℃で調製後6時間以内に使用すること)。添付の溶解液注入針、輸液セット(22ゲージ翼付注射針付き)及び23ゲージ翼付注射針は再使用しないこと。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 肝機能又は腎機能異常がヒドロキソコバラミンの薬物動態に及ぼす影響については明らかではない。
15.1.2. ニトロプルシドナトリウムの過量投与によりシアン中毒を発症することが報告されている(本剤をニトロプルシドナトリウムによるシアン中毒発症時の治療に使用することは可能であるが、シアン中毒に対する予防投与の必要性は不明であり、使用しないこと)。
15.1.3. 海外において本剤の有効成分であるヒドロキソコバラミンの暗赤色による血液透析装置の停止が報告されている。
(保管上の注意)
室温。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. アナフィラキシー(頻度不明)。
11.1.2. 急性腎障害(頻度不明):急性腎障害、腎尿細管壊死があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 臨床検査:(頻度不明)リンパ球数減少、着色血漿。
2). 心臓障害:(頻度不明)心室性期外収縮、心拍数増加。
3). 神経系障害:(頻度不明)記憶障害、浮動性めまい。
4). 眼障害:(頻度不明)眼部腫脹、眼刺激、眼発赤。
5). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(頻度不明)胸水、呼吸困難、咽喉絞扼感、咽喉乾燥、胸部不快感。
6). 胃腸障害:(頻度不明)腹部不快感、消化不良、下痢、嘔吐、悪心、嚥下障害。
7). 腎及び尿路障害:(頻度不明)着色尿暗赤色(特に投与3日後まで著明で、投与35日後まで持続する場合がある)。
8). 皮膚及び皮下組織障害:(頻度不明)可逆性の皮膚着色及び可逆性の粘膜着色、膿疱性皮疹(数週間持続する場合がある)。
9). 血管障害:(頻度不明)一過性血圧上昇(通常数時間で回復する)、ほてり、血圧下降。
10). 全身障害及び投与局所様態:(頻度不明)頭痛、注射部位反応、末梢性浮腫。
11). 免疫系障害:(頻度不明)血管神経性浮腫を含むアレルギー反応、皮疹、蕁麻疹、そう痒症。
12). 精神障害:(頻度不明)落ち着きのなさ。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人にヒドロキソコバラミン2.5g(9例)、5g(12例)、7.5g(9例)及び10g(11例)を静脈内単回投与した結果、用量比例性の薬物動態が観察された(添付文書の図1、2)。ヒドロキソコバラミン5gの投与後の低分子量及び総コバラミン(III)(ヒドロキソコバラミンの測定対象物質)のCmax平均値は、それぞれ113μg eq/mL及び579μg eq/mLであった。同様に、ヒドロキソコバラミン10gの投与後の低分子量及び総コバラミン(III)のCmax平均値は、それぞれ197μg eq/mL及び995μg eq/mLであった。低分子量及び総コバラミン(III)の平均半減期は5gと10gの投与量において約26~31時間であった。
図1 血漿中低分子量コバラミン-(III)濃度(平均値)
<<図省略>>
図2 血漿中総コバラミン-(III)濃度(平均値)
<<図省略>>
16.1.2 排泄
投与後72時間に尿中に排泄されたコバラミン(III)の平均総量は、5g投与でヒドロキソコバラミンの約60%、10g投与で約50%であった(添付文書の図3)。全般的に、総尿中排泄量は投与量の60~70%以上であると算出された。尿中排泄の大半は最初の24時間でみられた。赤色尿は静脈内注入の35日後まで認められた。
図3 総コバラミン-(III)の尿中累積排泄率(%)(平均値)
<<図省略>>
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 海外における火災煙被災者を対象として実施された臨床試験成績が報告されている。
ヒドロキソコバラミン4~15g(中央値で5g)が69例に投与され、50例(73%)が生存し、19例は死亡した。生存した50例中9例は神経後遺症があった。また、血中シアン濃度が中毒発現量と考えられる39μmol/L以上であった42例中28例(67%)が生存し、血中シアン濃度が致死量と考えられる100μmol/L以上であった19例中11例(58%)が生存した。心肺停止状態にあった15例中2例(13%)が生存した。(参考情報)
17.1.2 海外におけるシアン化物の摂取又は工場における吸入事故に関するレトロスペクティブ調査において、14例中10例が生存し、生存した10例中7例の血中シアン濃度が致死量と考えられる100μmol/Lを超えていたと報告されている。(参考情報)
薬効薬理
18.1 作用機序
ヒドロキソコバラミン分子の三価のコバルトイオンに結合している水酸イオンとシアンイオンが置換することにより、シアノコバラミンが形成され、尿中に排泄される。
18.2 薬理作用
麻酔したイヌにシアン化カリウムが静脈内投与された後、生理食塩液、ヒドロキソコバラミン75又は150mg/kgが7.5分以上かけて静脈内投与された。投与4時間の生存率は、生理食塩液投与群41%、75mg/kg投与群95%及び150mg/kg投与群100%、並びに14日後で、生理食塩液投与群18%、75mg/kg投与群79%及び150mg/kg投与群100%であった。
医師の処方により使用する医薬品。
