ライゾデグ配合注 フレックスタッチ
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- インスリン デグルデク(遺伝子組換え)・インスリン アスパルト(遺伝子組換え)配合剤キット
- 英名(商品名)
- Ryzodeg
- 規格
- 300単位1キット
- 薬価
- 1,670.00
- メーカー名
- ノボ ノルディスク ファーマ
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- インスリンアナログ配合製剤〔超速効型30:持効型70〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2023年11月改訂(第2版)
- 告示日
- 2015年11月25日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2015年12月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
-
注意情報あり(使用の適否を判断するものではありません)注意
- ドーピング
-
禁止物質あり(使用の適否を判断するものではありません)
競技会区分:常に禁止(競技会検査及び競技会外検査)
セクション:S4. ホルモン及び代謝モジュレーター類
競技会区分:常に禁止(競技会検査及び競技会外検査)
セクション:S4. ホルモン及び代謝モジュレーター類
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
インスリン療法が適応となる糖尿病。
(効能又は効果に関連する注意)
2型糖尿病患者においては、急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮すること。
用法用量
本剤は、超速効型インスリン(インスリン アスパルト)と持効型インスリン(インスリン デグルデク)を3:7のモル比で含有する溶解インスリン製剤である。通常、成人では、初期は1回4~20単位を1日1~2回皮下注射する。1日1回投与のときは、主たる食事の直前に投与し、毎日一定とする。1日2回投与のときは、朝食直前と夕食直前に投与する。投与量は症状及び検査所見に応じて適宜増減するが、維持量は通常1日4~80単位である。但し、必要により前記用量を超えて使用することがある。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 本剤は、作用発現が速いため、食事の直前に投与すること〔16.1.1参照〕。
7.2. 適用にあたっては、本剤の作用時間や患者の病状に留意すること。他のインスリン製剤と同様に、患者の病状が本剤の製剤的特徴に適する場合に投与すること。
7.3. 1日1回投与の場合には、朝食、昼食又は夕食のうち主たる食事の直前に投与し、いずれの食事の直前に投与するかは毎日一定とすること。
7.4. インスリン依存状態にある患者(1型糖尿病患者等)には、他のインスリン製剤と併用して本剤は1日1回投与とすること。
7.5. 糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用すること。
7.6. 1日1回又は1日2回投与の中間型又は持効型インスリン製剤あるいは混合製剤によるインスリン治療から本剤に変更する場合、患者の状態に応じて用量を決定するなど慎重に本剤の投与を開始すること(目安として1日投与量は前治療におけるインスリン製剤の1日投与量と同単位で投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性を考慮の上行うこと)。
7.7. インスリン以外の他の糖尿病用薬から本剤に切り替える場合又はインスリン以外の他の糖尿病用薬と併用する場合は、低用量から開始するなど、本剤の作用特性を考慮の上慎重に行うこと。
7.8. 本剤の投与開始時及びその後の数週間は血糖コントロールのモニタリングを十分に行うこと(併用する他の糖尿病用薬の投与量や投与スケジュールの調整が必要となることがある)。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 低血糖症状を呈している患者〔11.1.1参照〕。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 低血糖に関する注意について、その対処法も含め患者及びその家族に十分徹底させること〔9.1.2、11.1.1参照〕。
8.2. 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意すること〔11.1.1参照〕。
8.3. 肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合はインスリン製剤を変更するなど適切な処置を行うこと。
8.4. 急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性神経障害)があらわれることがあるので注意すること。
8.5. 本剤の自己注射にあたっては、次の点に留意すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、投与法について十分な教育訓練を実施したのち、患者自ら確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導の下で実施すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、全ての器具の安全な廃棄方法について指導を徹底すること。
・ 本剤の自己注射にあたっては、添付されている取扱説明書を必ず読むよう指導すること。
8.6. 本剤と他のインスリン製剤を取り違えないよう、毎回注射する前に本剤のラベル等を確認するよう患者に十分指導すること。
8.7. 同一箇所への繰り返し投与により、注射箇所に皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれることがあるので、定期的に注射箇所を観察するとともに、次の点を患者に指導すること。
・ 本剤の注射箇所は、少なくとも前回の注射箇所から2~3cm離すこと〔14.1.2参照〕。
・ 注射箇所の腫瘤や硬結が認められた場合には、当該箇所への投与を避けること。
8.8. 皮膚アミロイドーシス又はリポジストロフィーがあらわれた箇所に本剤を投与した場合、本剤の吸収が妨げられ十分な血糖コントロールが得られなくなることがあるので、血糖コントロールの不良が認められた場合には、注射箇所の腫瘤や硬結の有無を確認し、注射箇所の変更とともに投与量の調整を行うなどの適切な処置を行うこと(血糖コントロールの不良に伴い、過度に増量されたインスリン製剤が正常な箇所に投与されたことにより、低血糖に至った例が報告されている)。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 手術、外傷、感染症等の患者:インスリン需要の変動が激しい。
9.1.2. 低血糖を起こすおそれがある次の患者又は状態。
・ 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。
・ 下痢、嘔吐等の胃腸障害。
・ 飢餓状態、不規則な食事摂取。
・ 激しい筋肉運動。
・ 過度のアルコール摂取者。
〔8.1、11.1.1参照〕。
9.1.3. 食物の吸収遅延が予測される疾患を有する患者又は食物の吸収を遅延させる薬剤服用中の患者:本剤は作用発現が速いことから、低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 重度腎機能障害患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝機能障害患者:低血糖を起こすおそれがある〔11.1.1参照〕。
(妊婦)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(本剤を妊婦に投与した臨床試験成績は得られていない)。
(授乳婦)
用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整すること(インスリンの需要量が変化しやすい)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は国内で実施していない。
(高齢者)
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(生理機能が低下していることが多く、低血糖が発現しやすい)〔11.1.1参照〕。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). 糖尿病用薬(ビグアナイド薬、スルホニルウレア薬、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、チアゾリジン薬、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(血糖降下作用が増強される)]。
2). モノアミン酸化酵素
3). 三環系抗うつ剤(ノルトリプチリン塩酸塩等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある)]。
4). サリチル酸誘導体(アスピリン、エテンザミド)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有し、また、末梢で弱いインスリン様作用を有する)]。
5). 抗腫瘍剤(シクロホスファミド水和物)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある)]。
6). β-遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロール)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制し、また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある)]。
7). クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。
8). クロラムフェニコール[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(機序不明)]。
9). ベザフィブラート[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する)]。
10). サルファ剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられており、腎機能低下、空腹状態遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる)]。
11). シベンゾリンコハク酸塩、ジソピラミド、ピルメノール塩酸塩水和物[血糖降下作用の増強による低血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること〔11.1.1参照〕(インスリン分泌作用を認めたとの報告がある)]。
12). チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(カリウム喪失が関与すると考えられており、カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある)]。
13). 副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、トリアムシノロン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。
14). ACTH(テトラコサクチド酢酸塩)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加し、糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。
15). アドレナリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する)]。
16). グルカゴン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。
17). 甲状腺ホルモン(レボチロキシンナトリウム水和物)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。
18). 成長ホルモン(ソマトロピン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する)]。
19). 卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール、結合型エストロゲン)、経口避妊薬[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でインスリンの作用に拮抗する)]。
20). ニコチン酸[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす)]。
21). 濃グリセリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する)]。
22). イソニアジド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する)]。
23). ダナゾール[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン抵抗性を増強するおそれがある)]。
24). フェニトイン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン分泌抑制作用を有する)]。
25). 蛋白同化ステロイド(メテノロン)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(機序不明)]。
26). ソマトスタチンアナログ製剤(オクトレオチド酢酸塩、ランレオチド酢酸塩)[血糖降下作用の増強による低血糖症状〔11.1.1参照〕、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状があらわれることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること(インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. 投与時
(1). 本剤はJIS T 3226-2に準拠したA型専用注射針を用いて使用すること。本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている。
(2). 本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導すること。
(3). 1本の本剤を複数の患者に使用しないこと。
14.1.2. 投与部位:皮下注射は腹部・上腕・大腿に行う。投与部位により吸収速度が異なるので部位を決め、その中で注射箇所を毎回変える(前回の注射箇所より2~3cm離して注射する)〔8.7参照〕。
14.1.3. 投与経路:静脈内及び筋肉内に投与しないこと。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖があらわれることがあるので注意すること。
14.1.4. その他
(1). 本剤は他の薬剤との混合により、成分が分解するおそれがあるため、本剤と他の薬剤を混合しないこと。
(2). 注射後、注射針は廃棄する(注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付ける)。
(3). インスリンカートリッジにインスリン製剤を補充してはならない。
(4). インスリンカートリッジにひびが入っている場合は使用しないこと。
(5). 液に濁りが生じていたり、変色している場合は、使用しないこと。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. インスリン又は経口糖尿病薬の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
15.1.2. ピオグリタゾンと併用した場合、浮腫が多く報告されているので、併用する場合には、浮腫及び心不全の徴候を十分観察しながら投与すること。
(取扱い上の注意)
使用中は室温にキャップ等により遮光して保管し、4週間以内に使用する(冷蔵庫保管(2~8℃)も可能であるが、凍結を避ける)、残った場合は廃棄すること。
(保管上の注意)
凍結を避け、2~8℃に保存する。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 低血糖(頻度不明):脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、めまい、嘔気、視覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等があらわれることがある。低血糖が無処置の状態が続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとるおそれがある。
長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β-遮断剤投与中あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状があらわれないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
低血糖症状が認められた場合には糖質を含む食品を摂取する等、適切な処置を行うこと。α-グルコシダーゼ阻害薬との併用時に低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。低血糖症状が認められ経口摂取が不可能な場合は、ブドウ糖の静脈内投与やグルカゴンの筋肉内投与等、適切な処置を行うこと。
本剤の作用は持続的であるため、回復が遅延するおそれがある(低血糖は臨床的に回復した場合にも、再発することがあるので継続的に観察すること)〔2.1、8.1、8.2、9.1.2、9.1.3、9.2.1、9.3.1、9.8高齢者の項、10.2参照〕。
11.1.2. アナフィラキシーショック(頻度不明):呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身発疹、血管神経性浮腫等の症状が認められた場合は投与を中止すること。
11.2. その他の副作用
1). 過敏症:(頻度不明)アレルギー、じん麻疹、そう痒感、*血圧降下、*発疹。
2). 肝臓:(頻度不明)*肝機能異常(*AST上昇、*ALT上昇等)。
3). 消化器:(頻度不明)*嘔吐、*嘔気、*腹痛、*食欲不振。
4). 神経系:(0.5~5%未満)頭痛、(頻度不明)*めまい、*治療後神経障害(主に*有痛性神経障害)。
5). 眼:(0.5~5%未満)糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、(頻度不明)*眼の屈折異常、*白内障。
6). 注射部位:(0.5~5%未満)注射部位反応(疼痛、そう痒、硬結等)[注射部位反応の症状の多くは軽度であり、治療の継続中に軽快又は消失している]、(注射部位)(頻度不明)リポジストロフィー(皮下脂肪萎縮・皮下脂肪肥厚等)、皮膚アミロイドーシス。
7). 呼吸器系:(頻度不明)*呼吸困難。
8). 血液:(頻度不明)*血小板減少。
9). その他:(頻度不明)*発熱、*浮腫、*倦怠感、*多汗、*振戦、*空腹感、*体重増加、*血中ケトン体増加、抗インスリン抗体産生に伴う血糖コントロール不良。
*)インスリン デグルデクもしくはインスリン アスパルトで認められている副作用。
薬物動態
本剤は、2つの画分(インスリン デグルデクとインスリン アスパルト)の作用プロファイルを併せ持つ製剤である。
16.1 血中濃度
16.1.1 日本人1型糖尿病患者における本剤単回投与後のインスリン アスパルトの薬物動態
1型糖尿病患者21例に本剤0.5単位/kgを単回皮下投与し、インスリン アスパルト(本剤の超速効型画分)の薬物動態プロファイルを検討した。
インスリン アスパルトの速やかに血中に吸収される特性は本剤においても認められた。インスリン アスパルトは投与後10分に血中に認められ、投与後72分に最高血中濃度に達した。[7.1参照]
16.1.2 日本人1型糖尿病患者におけるインスリン デグルデク反復投与後の定常状態でのインスリン デグルデクの薬物動態
1型糖尿病患者22例にインスリン デグルデク0.4単位/kgを1日1回6日間皮下投与し、インスリン デグルデク(本剤の持効型画分)の薬物動態プロファイルを検討した。
インスリン デグルデクの血中濃度は投与後2~3日で定常状態に達した。定常状態のインスリン デグルデクの半減期は約18時間であった。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者におけるインスリン デグルデク単回投与後のインスリン デグルデクの薬物動態
腎機能障害の程度の異なる患者[クレアチニンクリアランス(mL/min)に基づく分類。軽度(50以上80以下)、中等度(30以上50未満)、重度(30未満)、末期(血液透析を必要とする患者)]にインスリン デグルデク0.4単位/kgを単回投与し、インスリン デグルデク(本剤の持効型画分)の薬物動態を比較した。腎機能障害患者と健康成人の薬物動態プロファイルに違いは認められなかった(外国人データ)。
<<表省略>>
16.6.2 肝機能障害患者におけるインスリン デグルデク単回投与後のインスリン デグルデクの薬物動態
肝機能障害の程度の異なる患者[Child-Pugh scoresに基づく分類。軽度:Grade A(5~6ポイント)、中等度:Grade B(7~9ポイント)、重度:Grade C(10~15ポイント)]にインスリン デグルデク0.4単位/kgを単回投与し、インスリン デグルデク(本剤の持効型画分)の薬物動態を比較した。肝機能障害患者と健康成人のインスリン デグルデクの薬物動態プロファイルに違いは認められなかった(外国人データ)。
<<表省略>>
16.6.3 小児における本剤単回投与後のインスリン アスパルト及びインスリン デグルデクの薬物動態
小児(8~11歳:平均年齢10.3歳)、青年期(12~17歳:平均年齢14.7歳)及び成人(18~57歳:平均年齢25.1歳)の1型糖尿病患者に本剤0.5単位/kgを単回皮下投与し、本剤投与後の薬物動態を検討した。成人患者において認められたインスリン アスパルト(本剤の超速効型画分)の速やかに血中に吸収される特性は、小児及び青年期患者においても認められた。インスリン アスパルトの曝露量及び最高血中濃度は成人患者より小児患者において大きく、成人患者と青年期患者で同様であった。また、成人患者で認められたインスリン デグルデク(本剤の持効型画分)の長い薬物動態プロファイルは小児及び青年期患者においても認められた。単回投与後のインスリン デグルデクの総曝露量は成人患者より小児及び青年期患者において大きかった(外国人データ)。
<<表省略>>
16.6.4 高齢者における薬物動態
(1)本剤単回投与後のインスリン アスパルトの薬物動態
若年(19~33歳:平均年齢25.4歳)及び高齢(65~79歳:平均年齢68.2歳)の1型糖尿病患者に本剤0.5単位/kgを単回投与し、本剤投与後の薬物動態を検討した。インスリン アスパルト(本剤の超速効型画分)の速やかに血中に吸収される特性は、高齢者においても認められ、若年者及び高齢者の薬物動態プロファイルに違いは認められなかった(外国人データ)。
<<表省略>>
(2)インスリン デグルデク反復投与後の定常状態でのインスリン デグルデクの薬物動態
若年(19~34歳:平均年齢27.1歳)及び高齢(65~78歳:平均年齢67.8歳)の1型糖尿病患者にインスリン デグルデク0.4単位/kgを1日1回6日間投与し、インスリン デグルデク(本剤の持効型画分)の定常状態における薬物動態を検討した。
インスリン デグルデクの平坦で安定した薬物動態プロファイルは高齢者においても認められ、若年者及び高齢者の薬物動態プロファイルに違いは認められなかった(外国人データ)。
<<表省略>>
16.8 その他
16.8.1 日本人1型糖尿病患者における本剤単回投与後の薬力学的作用
1型糖尿病患者21例に本剤0.5単位/kgを単回皮下投与し、本剤の薬力学的プロファイル[24時間平均グルコース注入速度(グルコースクランプにおけるGIR)推移プロファイル]を検討した。本剤の血糖降下作用は、インスリン アスパルト(本剤の超速効型画分)とインスリン デグルデク(本剤の持効型画分)の作用プロファイルを反映した2つの画分に区別された(添付文書の図参照)。本剤は、投与後速やかに作用を発現し、約2時間後にGIRが最大に達した。本剤の単回投与後の作用持続時間は24時間を超えていた。
26時間グルコースクランプ実施時のデータ
<<図省略>>
本剤0.5単位/kg:インスリン アスパルト0.15単位/kg及びインスリン デグルデク0.35単位/kgに相当
16.8.2 日本人1型糖尿病患者におけるインスリン デグルデク反復投与後の定常状態でのインスリン デグルデクの薬力学的作用
1型糖尿病患者22例にインスリン デグルデク0.4単位/kgを1日1回6日間皮下投与し、インスリン デグルデク(本剤の持効型画分)の薬力学的プロファイルを検討した。
定常状態におけるインスリン デグルデクの24時間平均グルコース注入速度(グルコースクランプにおけるGIR)推移プロファイルから、インスリン デグルデクの血糖降下作用は一定であり、平坦で安定していることが示された。
1回の投与間隔(24時間)でのインスリン デグルデクの血糖降下作用は、投与開始後~12時間及び投与後12時間以降で同様であった。インスリン デグルデクの作用持続時間は長く、検討したすべての患者において26時間を超えていた。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 インスリン治療歴のない日本人2型糖尿病患者における試験:本剤の1日1回投与(国内第III相試験)
インスリン治療歴のない日本人2型糖尿病患者296例(本剤群:147例、インスリン グラルギン群:149例)を対象とし、26週間投与試験を実施した。本剤又はインスリン グラルギンを単独療法又は2剤までの経口糖尿病薬(スルホニル尿素薬、DPP-4阻害薬及びグリニド薬を除く)の併用下で1日1回投与した。本剤は主たる食事(最も食事量の多い食事等)の直前に、インスリン グラルギンは承認用法・用量に従って投与を行った。試験実施中、本剤及びインスリン グラルギンの投与量は、平均朝食前血糖値(血糖自己測定)に基づいて継続的に調節した。
HbA1cを指標とした血糖コントロールについて、本剤のインスリン グラルギンに対する非劣性(非劣性マージン:0.4%)が検証された(群差(本剤-インスリン グラルギン)の推定値[95%信頼区間]:-0.28%[-0.46;-0.10])。空腹時血糖値(FPG)の低下量は両群で同様であった。
有害事象及びその他の安全性評価項目に群間で明らかな違いは認められなかった。
<<表省略>>
投与後26週の1日9点血糖測定値プロファイル
<<図省略>>
17.1.2 2型糖尿病患者における試験:本剤の1日2回投与(アジア共同第III相試験)
メトホルミン併用又は非併用下でのインスリン製剤の1日1回又は2回投与で十分な血糖コントロールが得られていない2型糖尿病患者424例[本剤群:282例(日本人118例)、ノボラピッド30ミックス注群:142例(日本人60例)]を対象とし、26週間投与試験を実施した。本剤は前治療の1日投与量と同量で切り替えた。本剤又はノボラピッド30ミックス注を1日2回、朝食直前及び夕食直前に投与した。試験実施中、本剤及びノボラピッド30ミックス注の投与量は、平均朝食前/夕食前血糖値(血糖自己測定)に基づいて継続的に調節した。
HbA1cを指標とした血糖コントロールについて、本剤のノボラピッド30ミックス注に対する非劣性(非劣性マージン:0.4%)が検証された(群差(本剤-ノボラピッド30ミックス注)の推定値[95%信頼区間]:0.05%[-0.10;0.20])。FPGの低下量は、ノボラピッド30ミックス注と比較して本剤群で大きかった。有害事象及びその他の安全性評価項目に群間で明らかな違いは認められなかった。
<<表省略>>
投与後26週の1日9点血糖測定値プロファイル
<<図省略>>
17.1.3 1型糖尿病患者における試験(海外第III相試験)
1型糖尿病患者548例(本剤群:366例、インスリン デテミル群:182例)を対象とし、52週間(26週間+26週間)投与試験を実施した。本剤の1日1回食直前投与に加え、他の2回の食事の直前にノボラピッド注を投与する投与法と、インスリン デテミルの1日1回投与に加えすべての食事の直前にノボラピッド注を投与する投与法を比較検討した。Basal-Bolus療法で治療していた患者は、本剤のBasal画分が前治療のBasalインスリンと同量となる投与量で切り替えた。混合型インスリンで治療していた患者は、前治療の70%の投与量で本剤を1日1回、30%の投与量でノボラピッド注を残りの食事時に投与した。本剤及びインスリン デテミルの投与量は、平均朝食前血糖値(血糖自己測定)に基づいて継続的に調節した。本剤は主たる食事の直前に投与するが、他の食事の直前に変更することを可とした(投与タイミング変更回数別の被験者の割合:変更なし61%、変更1回14%、変更2回14%、変更3回3%、変更4回以上8%)。インスリン デテミルは夕食開始時から就寝前までに投与するが、投与後8週以降、必要に応じて1日2回投与を可とした。
HbA1cを指標とした長期血糖コントロールの改善は、投与後26週及び52週のいずれにおいても両群で同様であり、投与後26週において本剤のインスリン デテミルに対する非劣性(非劣性マージン:0.4%)が検証された(群差(本剤-インスリン デテミル)の推定値[95%信頼区間]:-0.05%[-0.18;0.08])。FPGの低下量は両群で同様であった。有害事象及びその他の安全性評価項目に群間で明らかな違いは認められなかった。
<<表省略>>
薬効薬理
18.1 作用機序
本剤は持効型のインスリン デグルデクと超速効型のインスリン アスパルトを含有するインスリン製剤である。本剤は、製剤中でインスリン デグルデクが可溶性で安定なダイヘキサマー、インスリン アスパルトが可溶性で安定なヘキサマーとして存在するよう最適化されている。
インスリン アスパルトヘキサマーは、投与後ただちに皮下組織においてモノマーに解離し、速やかに毛細血管に吸収される。
インスリン デグルデクダイヘキサマーは、投与後毛細血管に吸収されない分子サイズの可溶性マルチヘキサマーを皮下で形成する。マルチヘキサマーは一時的に皮下組織にとどまり、そこからインスリン デグルデクモノマーが解離し、緩徐にかつ持続的に皮下組織から循環血中へ移行する。さらに、持続化への寄与の程度は小さいが、脂肪酸の一部を介してアルブミンと結合する。これにより、本剤のBolus画分(インスリン アスパルト)とBasal画分(インスリン デグルデク)の作用が明らかに区別される。
本剤の主な薬理作用は、グルコース代謝の調節である。本剤を含むインスリン製剤は、インスリンレセプターに結合し、特異的な作用を発現する。インスリンレセプターに結合したインスリンは、骨格筋及び脂肪細胞における糖の取り込みを促進し、また肝臓におけるグルコース産生を阻害することによって血糖値を降下させる。さらに、脂肪細胞における脂肪分解及び蛋白質分解を阻害し、蛋白質合成を促進する。
類似した薬効の薬
よく一緒に見られている薬
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。
