アロカリス点滴静注235mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):2391406A1029
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ホスネツピタント塩化物塩酸塩注射液
- 英名(商品名)
- Arokaris
- 規格
- 235mg10mL1瓶
- 薬価
- 11,276.00
- メーカー名
- 大鵬薬品
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 制吐薬〔選択的ニューロキニン1(NK1)受容体拮抗薬〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年6月改訂(第3版)
- 告示日
- 2022年5月24日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2022年6月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
2025年7月8日 DSU No.337 【その他】
【9.4生殖能を有する者】(一部改訂)
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
効能効果
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状<悪心・嘔吐><遅発期を含む>。
(効能又は効果に関連する注意)
本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)を投与する場合に限り使用すること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
用法用量
他の制吐剤との併用において、通常、成人にはホスネツピタントとして235mgを抗悪性腫瘍剤投与1日目に1回、点滴静注する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 抗悪性腫瘍剤投与前に投与を終了すること。
7.2. 本剤は、原則としてコルチコステロイド及び5-HT3受容体拮抗型制吐剤と併用して使用すること。
7.3. コルチコステロイドの用量については、活性本体ネツピタントとコルチコステロイドの薬物相互作用を考慮して適宜減量すること〔10.2、16.7.3、17.1.1、17.1.2参照〕。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.5妊婦の項参照〕。
(重要な基本的注意)
本剤の活性本体ネツピタントはCYP3Aに対する阻害作用を有し、CYP3Aで代謝される抗悪性腫瘍剤を含めた併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、十分注意して投与すること〔10.相互作用の項、16.7.3参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(肝機能障害患者)
9.3.1. 中等度以上の肝機能障害患者(Child-Pughスコア7以上):血中濃度が上昇するおそれがある〔16.6.1参照〕。
(生殖能を有する者)
妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること〔9.5妊婦の項参照〕。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物試験において、臨床用量の曝露量未満より、ラットで恥骨未骨化、ウサギで吸収胚数高値及び胎仔死亡数高値、小型胎仔等が認められており、また、ラットで本剤の胎盤及び胎仔への移行が確認されている)〔2.2、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で本剤の乳汁中への移行が報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(相互作用)
本剤の活性本体ネツピタントは主にCYP3Aで代謝される。また、本剤の活性本体ネツピタントはCYP3A阻害作用を有する〔8.重要な基本的注意の項、16.4参照〕。
10.2. 併用注意:
1). CYP3Aを阻害する薬剤(ケトコナゾール、クラリスロマイシン、フルコナゾール、イトラコナゾール等)〔16.7.1参照〕[本剤の活性本体ネツピタントの作用が増強するおそれがある(CYP3A阻害剤との併用により、本剤の活性本体ネツピタントの血漿中濃度が上昇するおそれがある)。本剤と強いCYP3A阻害剤との併用は慎重に行うこと(CYP3A阻害剤との併用により、本剤の活性本体ネツピタントの血漿中濃度が上昇するおそれがある)]。
2). CYP3Aを誘導する薬剤(リファンピシン、フェニトイン等)〔16.7.2参照〕[本剤の活性本体ネツピタントの作用が減弱するおそれがある(CYP3A誘導剤との併用により、本剤の活性本体ネツピタントの血漿中濃度が低下するおそれがある)。本剤と強いCYP3A誘導剤との併用は治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること(CYP3A誘導剤との併用により、本剤の活性本体ネツピタントの血漿中濃度が低下するおそれがある)]。
3). CYP3Aで代謝される薬剤:
①. CYP3Aで代謝される薬剤(デキサメタゾン)〔7.3、16.7.3参照〕[これらの薬剤の作用が増強されるおそれがあり、なお、デキサメタゾンを併用する場合は、デキサメタゾンの用量を減量するなど用量に注意すること(本剤の活性本体ネツピタントのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある)]。
②. CYP3Aで代謝される薬剤(ドセタキセル、シクロホスファミド、エトポシド、ピモジド、ミダゾラム、エリスロマイシン、経口避妊剤(エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル)等)〔7.3、16.7.3参照〕[これらの薬剤の作用が増強されるおそれがある(本剤の活性本体ネツピタントのCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤調製時の注意
本剤は泡立つため、輸液バッグ等に注入する際は緩徐に注入し、静かに転倒混和すること。
14.2. 薬剤投与時の注意
本剤は、30分かけて点滴静注すること。
(取扱い上の注意)
20.1. 紙箱から取り出して長期間保存した場合は、光により分解又は容易に着色するため、紙箱から取り出した後は速やかに使用するか又は遮光すること。
20.2. 次の場合には使用しないこと。
内容液が無色~微黄色の範囲を超えて着色しているときには使用しないこと。
20.3. 凍結しないように注意すること。
(保管上の注意)
2~8℃。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)。
11.2. その他の副作用
1). 消化器:(5%以上)便秘、(1~5%未満)下痢、(1%未満)腹部膨満、腹痛、口内乾燥。
2). 肝臓:(1~5%未満)ALT上昇、(1%未満)肝機能異常、AST上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇。
3). 精神神経系:(1~5%未満)頭痛、めまい。
4). 呼吸器:(5%以上)しゃっくり。
5). 循環器:(1%未満)QT延長、心室性期外収縮、高血圧、潮紅。
6). 過敏症:(1%未満)蕁麻疹、湿疹。
7). その他:(1~5%未満)倦怠感、食欲不振、(1%未満)低ナトリウム血症、低カリウム血症、耳鳴、味覚障害。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
(1)国内第I相試験
〈健康成人〉
日本人健康成人に本剤118mg、235mg、353mgを30分かけて点滴静脈内投与したとき、ホスネツピタントは速やかに活性本体ネツピタントに代謝された。ホスネツピタント及びネツピタントの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
<<図省略>>
<<表省略>>
(2)国内第II相試験
〈悪性腫瘍患者〉
日本人悪性腫瘍患者に本剤235mgを30分かけて点滴静脈内投与したとき、ホスネツピタントは速やかに活性本体ネツピタントに代謝された。ホスネツピタント及びネツピタントの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった。
<<図省略>>
<<表省略>>
16.3 分布
ホスネツピタント及びネツピタントの血漿蛋白結合率は、それぞれ93.5%及び99.67%であった(in vitro)。
ホスネツピタントはOATP1B1及びOATP1B3の基質であった(in vitro)。ネツピタントはP-糖蛋白質の基質の輸送を5μmol/Lで有意に阻害し、BCRPの基質の輸送を6μmol/Lで50%阻害した(in vitro)。有色ラットで本剤関連成分のメラニン含有組織(眼球・ブドウ膜等)への親和性が認められた。
16.4 代謝
ホスネツピタントは、速やかに活性本体ネツピタントに代謝され、ネツピタントは主に脱メチル体及び2種の酸化体に代謝された。ネツピタントは主にCYP3Aで代謝されたが、CYP2C9及び2D6も代謝に一部関与した(in vitro)。[10.参照]
ネツピタントはCYP3Aの活性を阻害定数1.1~2.2μmol/Lで阻害し、UGT2B7の活性を0.7μmol/Lで50%阻害した(in vitro)。
16.5 排泄
健康成人6名に放射能標識したネツピタント(300mg)注)を経口投与したとき、投与後336時間までに糞中及び尿中にそれぞれ投与量の69%及び4%の放射能が排泄された(外国人データ)。健康成人13名にネツピタント(450mg)注)を経口投与したとき、ネツピタントの尿中排泄率は0.1%未満であった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者
肝機能障害患者にネツピタント(300mg)注)を経口投与したとき、軽度肝機能障害患者(Child-Pughスコア5-6)8名ではAUCinfの有意な上昇はみられなかったが、中等度肝機能障害患者(Child-Pughスコア7-9)8名では健康成人と比べAUCinfが有意(2.43倍)に上昇した。重度肝機能障害患者(Child-Pughスコア10以上)2名では健康成人と比べAUCinfが2.45倍に上昇した(外国人データ)。[9.3.1参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 CYP3Aを阻害する薬剤
(1)ケトコナゾール
健康成人17名にネツピタント(300mg)注)とケトコナゾール(400mg連日)を併用投与したとき、ネツピタントのAUCinfは単独投与時と比べ2.40倍であった(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.2 CYP3Aを誘導する薬剤
(1)リファンピシン
健康成人18名にネツピタント(300mg)注)とリファンピシン(600mg連日)を併用投与したとき、ネツピタントのAUCinfは単独投与時と比べ17%に低下した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.3 CYP3Aで代謝される薬剤
(1)ミダゾラム
健康成人10名にネツピタント(300mg)注)とミダゾラム(7.5mg)を併用投与したとき、ミダゾラムのAUCinfは単独投与時と比べ2.26倍であった(外国人データ)。[8.、10.2参照]
(2)エリスロマイシン
健康成人10名にネツピタント(300mg)注)とエリスロマイシン(500mg)を併用投与したとき、エリスロマイシンのAUCinfは単独投与時と比べ1.56倍であった(外国人データ)。[8.、10.2参照]
(3)ドセタキセル
悪性腫瘍患者8名にネツピタント(300mg)注)とドセタキセル(75~100mg/m2)を併用投与したとき、ドセタキセルのAUClastは単独投与時と比べ1.35倍であった(外国人データ)。[8.、10.2参照]
(4)シクロホスファミド
悪性腫瘍患者10名にネツピタント(300mg)注)とシクロホスファミド(500~1000mg/m2)を併用投与したとき、シクロホスファミドのAUClastは単独投与時と比べ1.20倍であった(外国人データ)。[8.、10.2参照]
(5)エトポシド
悪性腫瘍患者12名にネツピタント(300mg)注)とエトポシド(35~100mg/m2)を併用投与したとき、エトポシドのAUClastは単独投与時と比べ1.28倍であった(外国人データ)。[8.、10.2参照]
(6)経口避妊剤(エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル)
健康成人女性24名にネツピタント(300mg)注)とエチニルエストラジオール(60μg)・レボノルゲストレル(300μg)を併用投与したとき、エチニルエストラジオールのAUCinfは単独投与時と比べ1.12倍、レボノルゲストレルのAUCinfは1.40倍であった(外国人データ)。[8.、10.2参照]
(7)デキサメタゾン
健康成人17名に本剤(235mg)とデキサメタゾン(1日目:朝20mg、2~4日目:朝夕8mg)を併用投与したとき、デキサメタゾンのAUC0-24(1日目)は単独投与時と比べ1.50倍、AUC84-108(4日目)は2.42倍であった(外国人データ)。
健康成人24名にネツピタント(300mg)注)とデキサメタゾン(1日目:12mg、2~4、6、8及び10日目:8mg)を併用投与したとき、デキサメタゾンのAUClastは、1、4、6、8及び10日目に、それぞれ単独投与時と比べ1.58、2.41、1.49、1.20及び1.11倍であった(外国人データ)。[7.3、8.、10.2参照]
16.7.4 P-糖蛋白質の基質薬
(1)ジゴキシン
健康成人16名に対して、ジゴキシン(1日目:0.5mgを3回、2日目以降:0.25mgを連日)の反復投与時に、ネツピタント(8日目450mg)注)を併用投与したとき、ジゴキシンのAUC0-24は単独投与時と比べ1.04倍であった(外国人データ)。
16.7.5 その他の制吐剤
(1)パロノセトロン
健康成人18名にネツピタント(450mg)注)とパロノセトロン(0.75mg)を併用投与したとき、パロノセトロンのAUCinfは単独投与時と比べ1.10倍であった(外国人データ)。
(2)グラニセトロン
日本人健康成人22名に本剤(235mg)とグラニセトロン(40μg/kg)を併用投与したとき、グラニセトロンのAUCinfは単独投与時と比べ1.07倍であった。
注)本剤の承認された用量は、ホスネツピタントとして抗悪性腫瘍剤投与1日目に1回235mgである。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(10057030試験)
高度催吐性抗悪性腫瘍剤投与※1に起因する消化器症状(悪心・嘔吐)に対する本剤(235mg)単回静脈内投与※2の有効性について、ホスアプレピタント(150mg)単回静脈内投与※2を対照に比較した第III相二重盲検試験成績は次のとおりである。[5.、7.3参照]
<<表省略>>
※1:シスプラチン(≧70mg/m2)を含む化学療法
※2:抗悪性腫瘍剤投与前に、パロノセトロン(0.75mg)及びデキサメタゾン(9.9mg)を単回静脈内投与した。2~4日目はデキサメタゾン(6.6mg)を単回静脈内投与した。
本剤の副作用発現率は22.2%(87/392名)であった。主な副作用は便秘11.2%(44/392名)、しゃっくり4.8%(19/392名)であった。
17.1.2 国内第III相試験(10057040試験)
高度催吐性抗悪性腫瘍剤投与※1に起因する消化器症状(悪心・嘔吐)に対する本剤(235mg)単回静脈内投与※2の有効性を副次的に評価した第III相試験成績は次のとおりである。[5.、7.3参照]
<<表省略>>
※1:ドキソルビシン/シクロホスファミド又はエピルビシン/シクロホスファミドを含む化学療法
※2:抗悪性腫瘍剤投与前に、パロノセトロン(0.75mg)及びデキサメタゾン(9.9mg)を単回静脈内投与した。
本剤の副作用発現率は21.2%(11/52名)であった。主な副作用は下痢、倦怠感、食欲減退、頭痛、蕁麻疹でいずれも5.8%(3/52名)であった。
17.3 その他
17.3.1 心電図への影響
健康成人200名(外国人)にネツピタント(プラセボ、200mg、600mg)をパロノセトロン(プラセボ、0.5mg、1.5mg)併用下で投与し心電図に対する影響を評価したところ、心臓再分極に対して影響しないことが確認された。
薬効薬理
18.1 作用機序
ホスネツピタントは、静脈内投与後、速やかに活性本体ネツピタントに代謝される。ネツピタントは、ニューロキニン1(NK1)受容体に対して、選択的な拮抗作用を示す。
18.2 ホスネツピタントの薬理作用
ヒトNK1受容体に対するホスネツピタントのpKi値は9.92であった(in vitro)。
18.3 活性本体ネツピタントの薬理作用
18.3.1 NK1受容体に対する結合阻害活性
ヒトNK1受容体に対するネツピタントのpKi値は8.90であった(in vitro)。
18.3.2 各種薬剤誘発嘔吐反応に対する作用
フェレットにネツピタント(3mg/kg)を経口投与したとき、アポモルヒネ、モルヒネ、トコン又は硫酸銅投与により誘発された嘔吐反応を完全に抑制した。
18.3.3 シスプラチン誘発嘔吐反応に対する作用
フェレットにネツピタント(0.03、0.1、0.3mg/kg)を経口投与したとき、シスプラチン投与により誘発される嘔吐反応を0.1及び0.3mg/kgの用量において有意に抑制した。
18.3.4 シスプラチン誘発嘔吐反応に対するパロノセトロン及びデキサメタゾンとの併用効果
フェレットにネツピタント(1mg/kg)及びパロノセトロン(0.1mg/kg)を経口投与し、更にデキサメタゾン(1mg/kg)を腹腔内投与したとき、シスプラチン投与により誘発される嘔吐反応を有意に抑制し、また、パロノセトロン及びデキサメタゾンの投与時と比べ抑制した。
18.3.5 アポモルヒネ誘発嘔吐反応に対する作用
フェレットにネツピタント(0.03、0.1、0.3mg/kg)を経口投与したとき、アポモルヒネ投与により誘発される嘔吐反応を0.03、0.1及び0.3mg/kgの用量において有意に抑制した。
よく一緒に見られている薬
医師の処方により使用する医薬品。
