エンレスト錠200mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):2190041F3020
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物錠
- 英名(商品名)
- Entresto
- 規格
- 200mg1錠
- 薬価
- 171.10
- メーカー名
- ノバルティス ファーマ/大塚製薬
- 規制区分
- -
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 心血管系用薬〔アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)〕
血圧降下薬〔アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)〕 - 色
- 薄赤白
- 識別コード
- (本体)NVR (本体)L11 (被包)200mg (被包)NVR L11 @ (被包)NVR L11 @NOVARTIS
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2024年2月改訂(第6版)
- 告示日
- 2020年8月25日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2020年9月版
- DIRに反映
- 2020年10月版
- DIR削除予定
- -
- 運転注意
-
注意情報あり(使用の適否を判断するものではありません)注意
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
効能効果
1). 成人:
慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)。
2). 小児:
慢性心不全。
3). 高血圧症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. 〈成人の慢性心不全〉本剤は、アンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシン2受容体拮抗薬から切り替えて投与すること〔2.2、8.1、17.1.1、17.1.2参照〕。
5.2. 〈成人の慢性心不全〉「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療、左室駆出率、収縮期血圧等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること〔17.1.1、17.1.2参照〕。
5.3. 〈小児の慢性心不全〉本剤投与開始前にアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシン2受容体拮抗薬を投与されている場合はそれらの薬剤から切り替え、小児の慢性心不全で本剤投与開始前にアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシン2受容体拮抗薬を投与されていない場合は患者の状態を観察しながら本剤を慎重に投与すること〔2.2、8.1、17.1.3参照〕。
5.4. 〈小児の慢性心不全〉小児の慢性心不全の治療に十分な知識及び経験を有し、「臨床成績」の項の内容及び臨床試験に組み入れられた患者の背景(基礎疾患や心不全の病態、前治療、収縮期血圧等)を十分に理解した医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対して適用を考慮すること〔17.1.3参照〕。
5.5. 〈高血圧症〉過度な血圧低下のおそれ等があり、原則として本剤を高血圧治療の第一選択薬としないこと。
用法用量
〈慢性心不全〉
通常、成人にはサクビトリルバルサルタンとして1回50mgを開始用量として1日2回経口投与する。忍容性が認められる場合は、2~4週間の間隔で段階的に1回200mgまで増量する。1回投与量は50mg、100mg又は200mgとし、いずれの投与量においても1日2回経口投与する。なお、忍容性に応じて適宜減量する。
通常、1歳以上の小児には、サクビトリルバルサルタンとして次のとおり体重に応じた開始用量を1日2回経口投与する。忍容性が認められる場合は、2~4週間の間隔で段階的に目標用量まで増量する。なお、忍容性に応じて適宜減量する。
[小児における用量(1回投与量)]
1). 体重40kg未満:開始用量0.8mg/kg、第1漸増用量1.6mg/kg、第2漸増用量2.3mg/kg、目標用量3.1mg/kg。
2). 体重40kg以上50kg未満:開始用量0.8mg/kg、第1漸増用量50mg、第2漸増用量100mg、目標用量150mg。
3). 体重50kg以上:開始用量50mg、第1漸増用量100mg、第2漸増用量150mg、目標用量200mg。
〈高血圧症〉
通常、成人にはサクビトリルバルサルタンとして1回200mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最大投与量は1回400mgを1日1回とする。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 〈慢性心不全〉次の患者では、患者の状態を注意深く観察し、増量の可否を慎重に判断すること[1)腎機能障害(eGFR 90mL/min/1.73㎡未満)のある患者〔7.2、7.3、9.2.1、9.2.2参照〕、2)中等度肝機能障害<Child-Pugh分類B>のある患者〔7.2、7.3、9.3.2参照〕、3)慢性心不全で血圧が低い患者〔7.2、7.3、8.2、9.1.4、11.1.3、17.1.1-17.1.3参照〕]。
7.2. 〈慢性心不全〉本剤の増量は、臨床試験で用いられた血圧、血清カリウム値及び腎機能に関する[成人の臨床試験で用いられた増量時の基準][小児の臨床試験で用いられた増量時の基準]も目安に検討すること〔7.1、8.2、17.1.2、17.1.3参照〕。
[成人の臨床試験で用いられた増量時*の基準]
1). 血圧:症候性低血圧がみられず、収縮期血圧が95mmHg以上。
2). 血清カリウム値:5.4mEq/L以下。
3). 腎機能:eGFR 30mL/min/1.73㎡以上かつeGFRの低下率が35%以下。
*1回50mgから1回100mgへの増量時の基準であり、臨床試験ではいずれの項目も満たす患者が増量可能とされた。
[小児の臨床試験で用いられた増量時*の基準]
1). 血圧:収縮期血圧が次の値超。
・ 1歳以上10歳未満:70mmHg+2×年齢。
・ 10歳以上:90mmHg。
2). 血清カリウム値:5.4mEq/L以下。
3). 腎機能:eGFRが次の値以上かつeGFRの低下率が35%未満。
・ 12ヵ月以上19ヵ月未満:31mL/min/1.73㎡。
・ 19ヵ月以上18歳未満:38mL/min/1.73㎡。
*目標用量に到達するまでの各段階の増量時の基準であり、臨床試験ではいずれの項目も満たす患者が増量可能とされた。
7.3. 〈慢性心不全〉小児のうち、アンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシン2受容体拮抗薬が投与されている患者では、これらの用量や忍容性、及び患者の状態を踏まえ、医師が適切と判断した場合には、第1漸増用量から投与を開始することもできる〔7.1、8.2参照〕。
7.4. 〈高血圧症〉本剤はサクビトリル及びバルサルタンに解離して作用する薬剤であるため、本邦のバルサルタンの承認用法及び用量での降圧効果、本剤の降圧効果を理解した上で、患者の状態、他の降圧薬による治療状況等を考慮し、本剤適用の可否を慎重に判断するとともに、既存治療の有無によらず1回100mgを1日1回からの開始も考慮すること〔17.1.3参照〕。
7.5. 〈高血圧症〉慢性心不全を合併する高血圧症患者では、原則として慢性心不全の用法及び用量に従うこととするが、慢性心不全の発症に先んじて高血圧症の治療目的で本剤を使用している場合等は、患者の状態に応じて適切に用法及び用量を選択すること。
外形画像
改訂情報
2024年3月1日 DSU No.324 【その他】
【2.禁忌】(一部改訂)
【新様式】
アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
【新様式】
〈小児の慢性心不全〉
本剤投与開始前にアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を投与されている場合はそれらの薬剤から切り替え、投与されていない場合は患者の状態を観察しながら本剤を慎重に投与すること。
【5.効能又は効果に関連する注意】(追記)
【新様式】
小児の慢性心不全の治療に十分な知識及び経験を有し、「臨床成績」の項の内容及び臨床試験に組み入れられた患者の背景(基礎疾患や心不全の病態、前治療、収縮期血圧等)を十分に理解した医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対して適用を考慮すること。
【6.用法及び用量】(一部改訂)
【新様式】
〈慢性心不全〉
通常、成人にはサクビトリルバルサルタンとして1回50mgを開始用量として1日2回経口投与する。忍容性が認められる場合は、2~4週間の間隔で段階的に1回200mgまで増量する。1回投与量は50mg、100mg又は200mgとし、いずれの投与量においても1日2回経口投与する。なお、忍容性に応じて適宜減量する。
通常、1歳以上の小児には、サクビトリルバルサルタンとして下表のとおり体重に応じた開始用量を1日2回経口投与する。忍容性が認められる場合は、2~4週間の間隔で段階的に目標用量まで増量する。なお、忍容性に応じて適宜減量する。
小児における用量表(1回投与量)
【7.用法及び用量に関連する注意】(一部改訂)
【新様式】
〈慢性心不全〉
本剤の増量は、臨床試験で用いられた血圧、血清カリウム値及び腎機能に関する以下の基準も目安に検討すること。
成人の臨床試験で用いられた増量時※の基準
※1回50mgから1回100mgへの増量時の基準であり、臨床試験ではいずれの項目も満たす患者が増量可能とされた。
小児の臨床試験で用いられた増量時※の基準
※目標用量に到達するまでの各段階の増量時の基準であり、臨床試験ではいずれの項目も満たす患者が増量可能とされた。
【7.用法及び用量に関連する注意】(追記)
【新様式】
小児のうち、アンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬が投与されている患者では、これらの用量や忍容性、及び患者の状態を踏まえ、医師が適切と判断した場合には、第1漸増用量から投与を開始することもできる。
【9.4生殖能を有する者】(一部改訂)
【新様式】
妊娠する可能性のある女性:
妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
・妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
・本剤投与中及び最終投与後1週間は避妊する必要があること及び適切な避妊法。
・妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
・妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
【9.7小児等】(追記)
【新様式】
〈慢性心不全〉
低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
【10.1併用禁忌】(一部改訂)
【新様式】
【15.2非臨床試験に基づく情報】(追記)
【新様式】
サクビトリルの幼若ラットを用いた毒性試験において、骨量及び骨長の減少、並びに体重増加抑制が認められた。これらの所見に関して、小児の臨床用量での安全域は確保されていない。
2023年5月23日 DSU No.317 【重要】
【9.4生殖能を有する者】(一部改訂)
【新様式】
妊娠する可能性のある女性:
妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
(1)本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
(2)次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
・妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
・本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊を行うこと。
・妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
・妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
2023年5月23日 DSU No.317 【その他】
【9.5妊婦】(一部改訂)
【新様式】
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。本剤を投与した動物実験(ラット、ウサギ)において、サクビトリルの活性代謝物(sacubitrilat)及びバルサルタンの曝露量が、臨床用量投与時の曝露量の0.06倍及び0.72倍(ラット)並びに0.03倍及び2.04倍(ウサギ)に相当する用量から、胚・胎児致死(着床後死亡率の高値)及び催奇形性(水頭症)が認められたとの報告がある。また、バルサルタンを含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬並びにアンジオテンシン変換酵素阻害薬で、妊娠中期~末期に投与を受けた妊婦において、母体及び胎児への影響(自然流産、胎児・新生児死亡、羊水過少症、胎児・新生児の低血圧、腎機能障害、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全、羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、脳、頭蓋顔面の奇形、肺の発育形成不全等)が報告されている。
2023年5月9日 使用上の注意改訂情報 令和5年5月9日指示分
【9. 特定の背景を有する患者に関する注意-9.4 生殖能を有する者】(一部改訂)
【新記載要領】
妊娠する可能性のある女性
妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害薬又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。
本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。
(1)本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
(2)次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
・妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
・本剤投与中及び本剤投与終了後一定期間は適切な避妊を行うこと。
・妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
・妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。
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