オプスミット小児用分散錠2.5mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):2190035X2023
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- マシテンタン分散錠
- 英名(商品名)
- Opsumit
- 規格
- 2.5mg1錠
- 薬価
- 3,712.20
- メーカー名
- ヤンセンファーマ
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 末梢血管拡張薬〔エンドセリン受容体拮抗薬〕
- 色
- 白
- 識別コード
- (本体)Mn (本体)2.5 (被包)Mn 2.5 (被包)Mn 2.5
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年12月改訂(第1版)
- 告示日
- 2026年3月17日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2026年4月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
外形画像
改訂情報
-
効能効果
肺動脈性肺高血圧症。
(効能又は効果に関連する注意)
5.1. WHO機能分類クラス1の患者における有効性及び安全性は確立していない。
5.2. 小児の肺動脈性肺高血圧症の治療に十分な知識及び経験を有する医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対して適用を考慮すること。
5.3. 本剤の使用にあたっては、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(PAHの臨床分類、WHO機能分類、年齢等)を十分に理解した上で、最新の治療ガイドライン等を参考に投与の要否を検討すること。
用法用量
通常、3カ月以上の小児には、マシテンタンとして次に示す用量を1日1回、用時、少量の水に分散させ経口投与する。
1). 3カ月以上、6カ月未満:1.0mg。
2). 6カ月以上、2歳未満:2.5mg。
3). 2歳以上(体重15kg未満):3.5mg。
4). 2歳以上(体重15kg以上、25kg未満):5.0mg。
5). 2歳以上(体重25kg以上、50kg未満):7.5mg。
6). 2歳以上(体重50kg以上):10mg。
(用法及び用量に関連する注意)
1歳未満の患者に対する承認用法・用量における有効性及び安全性は臨床試験において確認されていない。当該用法・用量は、PAH患者を対象とした臨床試験の1歳以上の患者の薬物動態データを用いたシミュレーション結果に基づき設定された。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性〔9.4生殖能を有する者、9.5妊婦の項参照〕。
2.2. 重度肝障害のある患者〔9.3.1、16.6.1参照〕。
2.3. 強いCYP3A4誘導剤投与中(リファンピシン、セイヨウオトギリソウ含有食品、カルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファブチン)の患者〔10.1、16.7.5参照〕。
2.4. 本剤及び本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 他のエンドセリン受容体拮抗薬において肝酵素値上昇が認められているため、肝機能検査を必ず投与開始前に行い、投与中は、必要に応じて肝機能検査を定期的に実施すること。本剤投与中に臨床的に顕著にAST値上昇、顕著にALT値上昇した場合、これら肝酵素値上昇に伴いビリルビン値が基準値上限の2倍を超える場合、又はこれら肝酵素値上昇に伴い黄疸などの肝障害の徴候を伴う場合には、本剤の投与を中止すること〔9.3.2参照〕。
8.2. ヘモグロビン減少が起こる可能性があるため、本剤の投与開始前及び投与中は必要に応じてヘモグロビン濃度を定期的に測定することが望ましい〔9.1.1、11.1.1参照〕。
8.3. 本剤の投与により肺水腫の徴候がみられた場合は肺静脈閉塞性疾患の可能性を考慮し、肺静脈閉塞性疾患が疑われた場合には、本剤の投与を中止すること〔9.1.3参照〕。
8.4. 本剤は血管拡張作用を有するため、本剤の投与に際しては、血管拡張作用により患者が有害な影響を受ける可能性がある状態(降圧剤投与中、安静時低血圧、血液量減少、重度の左室流出路閉塞、自律神経機能障害等)にあるのかを十分検討すること〔9.1.2参照〕。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 重度貧血のある患者〔8.2、11.1.1参照〕。
9.1.2. 低血圧の患者〔8.4参照〕。
9.1.3. 肺静脈閉塞性疾患患者:本剤を投与しないことが望ましい(血管拡張薬を使用した場合に肺水腫の発現が報告されている)〔8.3参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 透析中の患者:臨床試験では除外されている。
9.2.2. 重度腎障害のある患者:血圧及びヘモグロビンの測定を考慮すること(低血圧及び貧血が起こる可能性がある)〔16.6.2参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重度肝障害のある患者:投与しないこと(類薬において重篤な肝障害の報告があり、国内第3相臨床試験及び海外第3相臨床試験では除外されている)〔2.2、16.6.1参照〕。
9.3.2. 投与開始前の肝酵素
(生殖能を有する者)
本剤の投与に際しては、次について説明及び指導し、妊娠する可能性のある女性には本剤投与開始前及び投与中は1カ月に1回妊娠検査を実施すること〔2.1、9.5妊婦の項参照〕。
・ 妊娠する可能性のある女性には、妊娠中に本剤を服用した場合の胎児に及ぼす危険性について説明及び指導すること。
・ 妊娠する可能性のある女性には、投与中及び投与中止後1カ月間は確実な避妊法を用いるとともに、妊娠した場合若しくはその疑いがある場合には、医師に直ちに連絡すること。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと(動物実験(ラット及びウサギ)で下顎弓癒合異常及び心血管系異常などが報告されており、最小毒性量に基づく安全域はラットで約3倍未満、ウサギで約30倍未満であり、また、胚吸収増加などが報告されている)〔2.1、9.4生殖能を有する者の項参照〕。
(授乳婦)
本剤投与中は授乳しないことが望ましい(動物実験(ラット)では、本剤は乳汁中に移行することが確認されており、また、母動物(ラット)に妊娠17日から分娩後20日まで経口投与した結果、出生仔体重低値及び出生仔死亡増加が認められている)。
(小児等)
低出生体重児又は新生児に対する有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
(相互作用)
本剤は主にCYP3A4及びCYP2C9により代謝される〔16.4参照〕。
10.1. 併用禁忌:
強いCYP3A4誘導剤(リファンピシン<リファジン>、セイヨウオトギリソウ<セント・ジョーンズ・ワート>含有食品、カルバマゼピン<テグレトール>、フェニトイン<アレビアチン>、フェノバルビタール<フェノバール>、リファブチン<ミコブティン>)〔2.3、16.7.5参照〕[本剤の血中濃度が低下し本剤の効果が減弱するおそれがある(強いCYP3A4誘導作用により、本剤の曝露量を減少させる)]。
10.2. 併用注意:
1). 強いCYP3A4阻害剤(ケトコナゾール(経口剤、注射剤は国内未発売)、HIV感染症治療薬(リトナビル等))〔16.7.3参照〕[本剤の血中濃度が上昇し本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある(強いCYP3A4阻害作用により、本剤の曝露量を増加させる)]。
2). 中程度のCYP3A4阻害作用かつ中程度のCYP2C9阻害作用を有する薬剤(フルコナゾール)〔16.7.6参照〕[本剤の血中濃度が上昇し本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある(CYP3A4阻害作用及びCYP2C9阻害作用により、本剤の曝露量を増加させる可能性がある)]。
3). CYP3A4誘導剤<強い誘導剤は禁忌>(エファビレンツ、モダフィニル、ルフィナミド等)[本剤の血中濃度が低下し本剤の効果が減弱するおそれがある(CYP3A4誘導作用により、本剤の曝露量を減少させる)]。
(過量投与)
13.1. 症状
外国において、健康男性にマシテンタン600mgを単回経口投与した時、主な有害事象は、頭痛、悪心、嘔吐であった。
13.2. 処置
過量投与時、マシテンタンは血漿タンパクとの親和性が高いため、透析により除去できないと考えられる。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤交付時の注意
ブリスターシートから取り出して服用するよう指導すること(シートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある)。
14.2. 薬剤投与時の注意
本剤はスプーン又は小さなコップを用いて少量の水に分散してから服用する(さらに、使用したスプーン又は小さなコップに少量の水を再度加え、全量を確実に服用する)。調製後、直ちに服用しなかった場合は新たな薬剤を準備すること。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
15.1.1. 成人を対象とした海外臨床試験において、月経障害、卵巣嚢胞、白血球減少症及び白血球減少に関する有害事象がプラセボ群では1.1%(2/184例)、0.0%(0/184例)、1.6%(4/249例)及び0.0%(0/249例)であったのに対し、マシテンタン10mg投与では5.1%(10/194例)、1.5%(3/194例)、2.5%(6/242例)及び0.8%(2/242例)であり、プラセボに比べ、マシテンタンで多く報告された。
小児を対象とした海外臨床試験に参加した2歳以上の小児の被験者において、月経障害及び白血球数低値に関する有害事象が標準治療群では2.6%(1/38例)及び2.9%(2/69例)であったのに対し、マシテンタン群では18.4%(9/49例)及び9.7%(7/72例)であり、標準治療群に比べ、マシテンタン群で多く報告された。同試験に参加し、マシテンタンを投与した2歳未満の被験者において白血球数低値が11.1%(1/9例)に認められた。また、小児を対象とした国内臨床試験において、マシテンタンを投与した症例で白血球数低値が14.3%(1/7例)に認められた。
15.1.2. 関連性は明確ではないが本剤投与後に精子数減少をみとめた症例が報告されており、本剤はヒトの精子形成に影響を及ぼすおそれがある。なお、他のエンドセリン受容体拮抗薬を服用した患者においても精子数減少が報告されている。
15.2. 非臨床試験に基づく情報
ラット及びイヌの反復投与毒性試験において、精細管萎縮又は精細管拡張が認められた。ラットの反復投与毒性試験において、可逆的な異常精子割合増加が認められた。イヌの反復投与毒性試験において、精子形成低下が認められた。
(取扱い上の注意)
吸湿性を有するためブリスター包装のまま保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 貧血(3.9%):貧血、ヘモグロビン減少が起こる可能性がある〔8.2、9.1.1参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 感染症及び寄生虫症:(頻度不明)*上気道感染、*鼻炎、*胃腸炎[*:これらの事象は小児集団のみで副作用として特定された]。
2). 血液及びリンパ系障害:(0.5%以上5%未満)血小板減少。
3). 免疫系障害:(頻度不明)過敏症(皮疹、蕁麻疹、血管浮腫)。
4). 神経系障害:(5%以上)頭痛、(0.5%以上5%未満)片頭痛、浮動性めまい。
5). 血管障害:(0.5%以上5%未満)潮紅、低血圧。
6). 呼吸器、胸郭及び縦隔障害:(0.5%以上5%未満)鼻閉、呼吸困難。
7). 胃腸障害:(0.5%以上5%未満)悪心/嘔吐、腹痛、下痢。
8). 皮膚及び皮下組織障害:(0.5%以上5%未満)皮膚そう痒症/発疹。
9). 生殖系および乳房障害:(頻度不明)子宮出血増加(月経中間期出血、重度月経出血、不規則月経等)。
10). 一般・全身障害:(0.5%以上5%未満)浮腫、末梢性浮腫、顔面浮腫、胸痛。
11). 臨床検査:(0.5%以上5%未満)肝機能検査異常、ALT増加、AST増加、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、(頻度不明)白血球数減少。
薬物動態
16.1 血中濃度
16.1.1 反復投与
2歳以上の日本人小児肺動脈性肺高血圧症患者に、体重に応じた量の本剤を1日1回少なくとも10日間反復経口投与したとき、マシテンタン及び活性代謝物の薬物動態パラメータは次のとおりであった。
2歳以上の日本人小児肺動脈性肺高血圧症患者に体重に応じた量の本剤を反復経口投与したときのマシテンタン及び活性代謝物の薬物動態パラメータ
<<表省略>>
2歳以上の日本人小児肺動脈性肺高血圧症患者に、体重に応じた量の本剤を1日1回12週間以上反復経口投与したとき、マシテンタン及び活性代謝物のトラフ時血漿中濃度(n=4、平均値±標準偏差)は85.6±37.3ng/mL及び917±266ng/mLであった。6カ月以上2歳未満の日本人小児肺動脈性肺高血圧症患者(n=2)に本剤2.5mgを1日1回8週間以上反復経口投与したとき、マシテンタンのトラフ時血漿中濃度は59.4ng/mL及び83.5ng/mLであった。活性代謝物のトラフ時血漿中濃度は982ng/mL及び648ng/mLであった。
16.1.2 生物学的同等性
健康成人に、本剤2.5mgを4錠又はマシテンタン普通錠10mgを空腹時に単回経口投与したときの、マシテンタン及び活性代謝物の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは次のとおりであった(外国人データ)。
健康成人に本剤2.5mgを4錠又はマシテンタン普通錠10mgを空腹時に単回経口投与したときのマシテンタンの血漿中濃度推移
<<図省略>>
健康成人に本剤2.5mgを4錠又はマシテンタン普通錠10mgを空腹時に単回経口投与したときの活性代謝物の血漿中濃度推移
<<図省略>>
健康成人に本剤2.5mgを4錠又はマシテンタン普通錠10mgを空腹時に単回経口投与したときのマシテンタン及び活性代謝物の薬物動態パラメータ
<<表省略>>
16.2 吸収
16.2.1 食事の影響
健康成人10例にマシテンタン10mg製剤を空腹時又は食後に単回経口投与した時、食後投与時のマシテンタン及び活性代謝物のAUC0-∞、Cmaxは空腹時投与と同様であり、食事の影響は認められなかった(外国人データ)。
16.3 分布
16.3.1 タンパク結合率
血漿タンパク結合率は、マシテンタンは99%以上、活性代謝物は99.5%であり、主にアルブミン及びα1-酸性糖タンパク質と結合する。
16.4 代謝
本剤の主要な代謝はCYP酵素、主にCYP3A4及びCYP2Cファミリー(CYP2C8、CYP2C9及びCYP2C19)による。活性代謝物の生成は主にCYP3A4によるものであり、CYP2C8、CYP2C9及びCYP2C19の関与はわずかであった。薬理活性を有さない代謝物の生成は主にCYP2C9によるものであり、CYP2C8、CYP2C19及びCYP3A4の関与はわずかであった。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人6例に14C-マシテンタン10mgを単回経口投与した時、投与後14日間までの放射能回収率は、尿中49.7%、糞中23.9%であった。尿中にマシテンタン及び活性代謝物は排泄されなかった(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 肝機能障害患者における体内動態
健康成人8例及び軽度肝障害患者(Child-Pugh分類A)7例、中等度(Child-Pugh分類B)8例、重度(Child-Pugh分類C)8例にマシテンタン10mgを単回経口投与した時、マシテンタン及び活性代謝物のAUC0-∞は肝障害患者で健康成人の66~94%であったが、t1/2は健康成人と肝障害患者で変わらなかった(外国人データ)。[2.2、9.3.1、9.3.2参照]
16.6.2 腎機能障害患者における体内動態
健康成人8例及び重度腎障害患者(CLcr=15~29mL/分)8例にマシテンタン10mgを単回経口投与した時、マシテンタンのCmax及びAUC0-∞は健康成人に比べ重度腎障害患者でそれぞれ11%及び24%高く、t1/2は10%未満の延長であった。活性代謝物のCmax及びAUC0-∞は健康成人よりも重度腎障害患者でそれぞれ39%及び58%高く、t1/2は約32%延長した(外国人データ)。[9.2.2参照]
16.7 薬物相互作用
16.7.1 ワルファリン
健康成人14例に、マシテンタン10mgとワルファリン25mgを併用投与した時、マシテンタンの薬物動態にワルファリンは影響を与えなかった。また、マシテンタンはワルファリンの薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
16.7.2 シルデナフィル
健康成人12例に、マシテンタン10mgとシルデナフィル20mgを併用投与した時、マシテンタンの薬物動態にシルデナフィルは影響を与えなかった。また、マシテンタンはシルデナフィルの薬物動態に影響を与えなかった(外国人データ)。
16.7.3 ケトコナゾール
健康成人12例に、ケトコナゾール400mg反復投与時にマシテンタン10mgを併用した結果、マシテンタンのCmax、tmax及びt1/2が増加し、AUC0-∞は約2倍に増加した。活性代謝物のCmaxは51%、AUC0-∞は26%減少し、tmaxは48時間から72時間に延長した(外国人データ)。[10.2参照]
16.7.4 シクロスポリン
健康成人10例に、マシテンタン10mg反復投与時にシクロスポリン100mgを併用した結果、マシテンタンのAUCτ及びCtroughはそれぞれ10%及び38%増加したが、活性代謝物のAUCτ及びCtroughに対する影響は認められなかった(外国人データ)。
16.7.5 リファンピシン
健康成人10例に、マシテンタン10mg反復投与時にリファンピシン600mgを併用した結果、マシテンタンのAUCτ及びCtroughはそれぞれ79%及び93%減少した。活性代謝物のCtroughは17%減少したが、AUCτに対する影響は認められなかった(外国人データ)。[2.3、10.1参照]
16.7.6 フルコナゾール
生理学的薬物動態モデルによる解析の結果、マシテンタン10mg単剤投与時に比べてフルコナゾール400mg/日の併用時では、マシテンタンのAUC及びCmaxがそれぞれ約3.8倍及び約1.3倍になることが推定された。活性代謝物のAUC及びCmaxはそれぞれ約1.0倍及び約0.6倍になることが推定された。[10.2参照]
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験
生後3カ月以上15歳未満の肺動脈性肺高血圧症患者7例を対象に、本剤を年齢及び体重区分に応じて1.0mg(生後6カ月未満)、2.5mg(生後6カ月以上2歳未満)、3.5、5.0、7.5又は10mg(2歳以上で体重15kg未満、15~25kg、25~50kg又は50kg以上)を1日1回52週間投与したときの有効性、安全性、及び薬物動態を評価した。ベースライン時のWHO機能分類の内訳はクラスIIが3例注1)、肺動脈性肺高血圧症の臨床分類の内訳は特発性肺動脈性肺高血圧症が3例、先天性心疾患に伴う肺動脈性肺高血圧症が4例であった。
主要有効性評価項目である投与24週時の肺血管抵抗係数(PVRI)の各症例の成績は次のとおりであり、ベースラインからの変化率の幾何平均値[95%信頼区間]は59.43[32.019,110.303]%であった。
ベースラインから投与24週時までの肺血管抵抗係数の変化
<<表省略>>
注1)4歳超の患者3例でのみ評価された。
安全性解析対象症例7例に副作用は認められなかった。
17.1.2 海外第III相試験
生後1カ月以上18歳未満の肺動脈性肺高血圧症患者157例を対象に、標準治療(SoC)注1)を対照として、本剤を年齢及び体重区分に応じて1.0mg(生後6カ月未満)、2.5mg(生後6カ月以上2歳未満)、3.5、5.0、7.5又は10mg(2歳以上で体重15kg未満、15~25kg、25~50kg又は50kg以上)で1日1回投与した。本試験は薬物動態の評価を主目的に実施し、安全性のデータも得られている。
本試験には1歳以上2歳未満の患者9例(全例本剤群)、2歳以上の患者148例(本剤群73例、SoC群75例)が組み入れられた。
注1)マシテンタン及びプロスタグランジンI2系注射剤を除く肺動脈性肺高血圧症治療薬の単剤投与又は2剤併用投与。
安全性解析対象症例のうち本剤群の81例中15例(18.5%)に副作用が認められた。主な副作用は、ヘモグロビン減少3例(3.7%)、頭痛2例(2.5%)、貧血2例(2.5%)であった。
薬効薬理
18.1 作用機序
マシテンタンはETA及びETB受容体に対して拮抗作用を示し、125I-ET-1結合に対するIC50値(平均値±標準誤差)はそれぞれ0.49±0.07nM及び391±49nMであった。活性代謝物もマシテンタンと同様の拮抗作用を示し、そのIC50値はそれぞれ3.4±0.20nM及び987±92nMであった。
18.2 血管収縮の阻害
マシテンタンはラットから摘出した内皮剥離大動脈のエンドセリン(ET)-1刺激誘発収縮(ETA受容体媒介性)及び上皮剥離気管のサラフォトキシンS6c刺激誘発収縮(ETB受容体媒介性)を阻害し、そのpA2値はそれぞれ7.6±0.2(ETA受容体)及び5.9±0.2(ETB受容体)であった。
18.3 病態モデルに対する作用
18.3.1 肺高血圧モデル
マシテンタンはモノクロタリン誘発肺高血圧ラットにおいて、心拍数に影響することなく平均肺動脈圧を低下させ、また、肺動脈肥大及び右室肥大を抑制した。さらに、生存率を改善した。
18.3.2 高血圧モデル
マシテンタンはDahl食塩感受性(Dahl-S)高血圧ラット及び酢酸デオキシコルチコステロン(DOCA)食塩高血圧ラットにおいて、心拍数に影響することなく平均動脈圧を低下させた。
18.3.3 肺線維症モデル
マシテンタンはブレオマイシン誘発肺線維症ラットにおいて、右室肥大及び肺ヒドロキシプロリン含量を抑制した。
医師の処方により使用する医薬品。
