シベノール静注70mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- 先発品(後発品なし)
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- シベンゾリンコハク酸塩注射液
- 英名(商品名)
- Cibenol
- 規格
- 70mg5mL1管
- 薬価
- 778.00
- メーカー名
- トーアエイヨー
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 抗不整脈薬〔Naチャネル抑制薬〕
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年10月改訂(第4版)
- 告示日
- 2009年9月25日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- -
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
頻脈性不整脈。
用法用量
通常、成人には1回0.1mL/kg(シベンゾリンコハク酸塩として1.4mg/kg)を必要に応じて生理食塩液又はブドウ糖液にて希釈し、血圧及び心電図監視下2~5分間かけて静脈内に注射する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 高度房室ブロック、高度洞房ブロックのある患者[心停止を起こすおそれがある]〔9.1.2参照〕。
2.2. うっ血性心不全のある患者[心機能抑制作用及び催不整脈作用により、心不全を悪化させるおそれがある(また、循環不全により肝障害・腎障害があらわれるおそれがある)]。
2.3. 透析中の患者〔9.2.1参照〕。
2.4. 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]。
2.5. 尿貯留傾向のある患者[抗コリン作用により、尿閉を悪化させるおそれがある]。
2.6. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.7. バルデナフィル塩酸塩水和物投与中、モキシフロキサシン塩酸塩投与中、ラスクフロキサシン塩酸塩<注射剤>投与中、トレミフェンクエン酸塩投与中、フィンゴリモド塩酸塩投与中、シポニモド フマル酸投与中又はエリグルスタット酒石酸塩投与中の患者〔10.1参照〕。
(重要な基本的注意)
8.1. 本剤の投与に際しては必ず血圧及び心電図の連続監視を行うこと(QRS延長・QT延長、徐脈、過度の血圧低下等の異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること)〔9.1.1、9.1.7、9.2.2、9.8高齢者の項、11.1.1、11.1.3参照〕。
8.2. 本剤の投与後は、臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、血糖検査等)を実施し、異常変動に留意すること。特に高齢者及び腎機能障害患者では、血中濃度上昇により低血糖が、また、基礎心疾患のある患者では、心機能抑制作用及び催不整脈作用に起因する循環不全によって肝障害・腎障害があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止すること〔9.2.2、9.8高齢者の項、11.1.4、16.6.1参照〕。
8.3. 本剤は心臓ペーシング閾値を上昇させる場合があるので、恒久的ペースメーカー使用中、あるいは一時的ペーシング中の患者に対しては十分注意して投与すること(異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること)。
8.4. 経口投与が可能となった後は、1時間後を目安に速やかに経口投与に切り換えること。
8.5. 投与中に不整脈が消失した場合は、患者の状態を観察しながら投与を中止すること。
8.6. 本剤には抗コリン作用があり、その作用に基づくと思われる排尿障害、口渇、霧視、視調節障害等の症状があらわれることがあるので注意して投与すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)のある患者:基礎心疾患があり心不全(心筋梗塞があり心不全、弁膜症があり心不全、心筋症があり心不全等)を来すおそれのある患者では、少量を投与するなど投与量に注意し、慎重に観察しながら投与すること(心停止に至ることがあり、心室頻拍、心室細動が発現するおそれが高い)〔8.1参照〕。
9.1.2. 刺激伝導障害<高度房室ブロック・高度洞房ブロックは除く>(房室ブロック<高度房室ブロックは除く>、洞房ブロック<高度洞房ブロックは除く>、脚ブロック等)のある患者〔2.1参照〕。
9.1.3. 著明な洞性徐脈のある患者。
9.1.4. 治療中の糖尿病患者:血糖値に注意すること(低血糖があらわれるおそれがある)〔10.2参照〕。
9.1.5. 血清カリウム低下のある患者:心電図変化に注意すること(催不整脈作用が誘発されやすい)。
9.1.6. 開放隅角緑内障の患者:抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
9.1.7. 他の抗不整脈薬を併用している患者:少量を投与するなど投与量に注意し、慎重に観察しながら投与すること(心停止に至ることがある)、併用時の有効性、安全性は確立していない〔8.1参照〕。
(腎機能障害患者)
9.2.1. 透析中の患者:投与しないこと(急激な血中濃度上昇により意識障害を伴う低血糖などの重篤な副作用を起こしやすい(本剤は透析ではほとんど除去されない))〔2.3参照〕。
9.2.2. 腎機能障害<透析中を除く>患者:少量を投与するなど投与量に十分に注意し、慎重に観察しながら投与すること(心停止に至ることがある)、本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であり、血中濃度が高くなりやすい〔8.1、8.2参照〕。
(肝機能障害患者)
9.3.1. 重篤な肝機能障害のある患者。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(動物実験(ラット)で本剤の乳汁中移行が報告されている)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
腎機能障害のある患者に準じて投与すること(腎機能が低下していることが多く、血中濃度が高くなることがあるので、必ず血圧及び心電図の連続監視を行い、少量(例えば、0.05mL/kg)を投与するなど投与量に注意し、慎重に観察しながら投与すること(心停止に至ることがあり、肝・腎機能が低下していることが多く、また、体重が少ない傾向があるなど副作用が発現しやすい))〔8.1、8.2、16.6.1参照〕。
(相互作用)
本剤は尿中に未変化体として平均65.1%排泄される。また、肝において主にCYP2D6及びCYP3A4で代謝される〔16.4、16.5参照〕。
10.1. 併用禁忌:
バルデナフィル塩酸塩水和物<レビトラ>、モキシフロキサシン塩酸塩<アベロックス>、ラスクフロキサシン塩酸塩<注射剤><ラスビック点滴静注>、トレミフェンクエン酸塩<フェアストン>、フィンゴリモド塩酸塩<イムセラ、ジレニア>、シポニモド フマル酸<メーゼント>、エリグルスタット酒石酸塩<サデルガ>〔2.7参照〕[心室頻拍
10.2. 併用注意:
1). β-受容体遮断剤(プロプラノロール)[本剤の作用が増強される可能性がある(機序は明らかではないが、動物実験において本剤とこれらの薬剤との併用による作用増強の可能性が報告されている)]。
2). 糖尿病用薬(インスリン製剤、スルホニルウレア系薬剤、ビグアナイド系薬剤、チアゾリジン系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、GLP-1受容体作動薬、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤等)〔9.1.4参照〕[低血糖があらわれるおそれがある(動物実験において、本剤高用量投与時にインスリン分泌亢進が認められるとの報告があり、これらの薬剤との併用により血糖降下作用が増強される可能性がある)]。
(臨床検査結果に及ぼす影響)
本剤の投与により、ブロモフェノールブルー系試験紙法での尿蛋白検査では偽陽性を呈することがあるので、尿蛋白検査ではスルホサリチル酸法を用いること。
(過量投与)
13.1. 症状
過量投与時、主として心電図変化、特に著しいQRS幅延長と心原性ショック等の心抑制症状の併発がみられる。また、過量投与時、腎不全があり、本剤の血中濃度が非常に高い場合は低血糖を起こしやすい。
13.2. 処置
過量投与時、心電図、呼吸、血圧の監視及び一般的維持療法を行う(本剤は透析ではほとんど除去されないので、中毒時の治療法としては透析は有効ではない)。
・ 過量投与の治療法としては、乳酸ナトリウムを必要に応じカリウムとともに持続注入する。
・ 過量投与時、心抑制症状に対しては必要に応じてドパミン、ドブタミン、イソプレナリン等の投与を行う。
・ 過量投与時、ブロックがあればペースメーカーを装着する。また、過量投与時、処置薬剤で効果がみられない心電図異常に対してはペースメーカーを装着するか電気ショックを行うなど必要に応じた処置を行う。
・ 過量投与時、低血糖がみられている場合は、ブドウ糖の投与を行う。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 催不整脈作用:心室細動、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)(いずれも頻度不明)、上室性不整脈(1%未満)があらわれ、心停止に至る場合もあるので、心電図に異常な変動が観察された場合には、投与を中止し、抗不整脈薬を投与するなど適切な処置を行うこと〔8.1参照〕。
11.1.2. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):胸内苦悶、冷汗、呼吸困難、血圧低下、発疹、浮腫等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.3. 心不全、心原性ショック(いずれも頻度不明):心機能に異常な変動が観察された場合には、投与を中止し、ドパミンの投与等適切な処置を行うこと〔8.1参照〕。
11.1.4. 循環不全による肝障害(頻度不明):本剤の心機能抑制作用及び催不整脈作用に起因する循環不全によって重篤な肝障害(トランスアミナーゼの急激な上昇、LDHの急激な上昇を特徴とするショック肝)があらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止し、早急にドパミンの投与等心機能改善のための処置を行うとともに、必要に応じ肝庇護療法など適切な処置を行うこと(なお、このような症例では、腎障害を伴うことがある)〔8.2参照〕。
11.1.5. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(1%未満)QRS幅延長、脚ブロック、動悸、(頻度不明)QTc延長、徐脈、血圧低下、PQ延長、房室ブロック。
2). 代謝:(頻度不明)低血糖[低血糖症状(意識障害、錯乱等)が出現した場合には、投与を中止し、必要に応じブドウ糖を投与すること]。
3). 肝臓:(頻度不明)AST上昇、ALT上昇。
4). 血液:(頻度不明)白血球減少、血小板減少。
5). 泌尿器:(頻度不明)尿閉、排尿困難等の排尿障害。
6). 腎臓:(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇。
7). 眼:(頻度不明)霧視等の視調節障害。
8). 消化器:(1~3%未満)口渇、(1%未満)悪心、腹痛。
9). 精神神経系:(1%未満)しびれ、(頻度不明)頭痛、めまい、発汗。
10). その他:(1~3%未満)ほてり、(1%未満)胸痛、(頻度不明)下肢冷感、血管痛。
薬物動態
16.1 血中濃度
不整脈患者(12例)にシベンゾリンコハク酸塩1.4mg/kgを静脈内投与した場合、血漿中濃度は見掛け上3相性で消失し、最終相の消失半減期は7.0時間であった。
基礎疾患として急性心筋梗塞を有する不整脈患者(7例)と有さない不整脈患者(4例)に、シベンゾリンコハク酸塩1.4mg/kgを静脈内投与し、その体内動態を比較したところ、血漿中濃度は両群ともほぼ同様の推移を示し、急性心筋梗塞の有無に影響されなかった。
不整脈患者にシベンゾリンコハク酸塩を1.4mg/kg静脈内投与後の血漿中シベンゾリン濃度
<<図省略>>
16.4 代謝
14C標識シベンゾリンをヒト肝ミクロゾーム又はヒトCYP発現系ミクロゾームと反応させ、代謝反応に関与するP450分子種を検討した結果、p-ヒドロキシ体及びデヒドロ体の生成にはそれぞれCYP2D6及びCYP3A4(一部CYP2D6)が主に関与していることが示唆された。[10.参照]
16.5 排泄
健康成人(6例)にシベンゾリンコハク酸塩1.4mg/kgを静脈内投与した場合、尿中への未変化体の平均排泄率は65.1%であった。
また、外国において健康成人(5例)に、14C標識シベンゾリンコハク酸塩153mgを単回経口投与した場合、尿中への放射能排泄率は最初の24時間で投与量の75.4%、6日間では85.7%であった。糞便中へは6日間で投与量の13.2%が排泄された。なお、ヒトでの代謝物は最初の24時間尿中にデヒドロ体とp-ヒドロキシ体がそれぞれ2.8%及び3.4%(抱合体を含む)排泄された。[10.参照]
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 高齢者
高齢患者では、若年患者に比べてシベンゾリンの血漿中濃度の消失半減期は延長し、AUCは増大し、全身クリアランスは減少した。[8.2、9.8参照]
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(心室性期外収縮患者)
ジソピラミドリン酸塩を対照薬とした二重盲検試験として心室性期外収縮患者を対象に、試験製剤0.15mL/kg(シベンゾリンコハク酸塩の場合1.4mg/kg、ジソピラミドの場合1.5mg/kgに相当)を静脈内投与した結果、本剤の有用性が認められた。副作用発現頻度は両群間に差を認めなかった。
17.1.2 国内第III相試験(発作性上室性頻拍患者)
プラセボを対照とした二重盲検試験として発作性上室性頻拍患者を対象に、試験製剤0.1mL/kg(シベンゾリンコハク酸塩1.4mg/kgに相当)を静脈内投与した結果、本剤の有用性が示された。副作用発現頻度はプラセボにやや劣ったが、臨床的に問題となる重篤な副作用は認められなかった。
17.1.3 国内第III相試験(発作性心房細・粗動患者)
プラセボを対照とした二重盲検試験として発作性心房細・粗動患者を対象に、試験製剤0.1mL/kg(シベンゾリンコハク酸塩1.4mg/kgに相当)を静脈内投与した結果、本剤は発作性心房細・粗動に対して有用であることが検証された。副作用発現頻度は本剤群でやや高い傾向にあり、意識消失(1/46例)及び動悸の悪化(1/46例)が認められた。
薬効薬理
18.1 作用機序
Vaughan Williamsの分類による第I群の抗不整脈薬。Na+チャネルを抑制して、活動電位の最大脱分極速度を抑制することによって抗不整脈作用を現す。細分類ではIa群に属し、Na+チャネルとの結合解離速度は中程度で、活動電位持続時間を延長する。本薬はまた、I群抗不整脈薬としての作用に加えて、特に高濃度では、Ca2+チャネルの抑制作用(第IV群の抗不整脈作用)を有する。
18.2 不整脈モデルに対する作用
18.2.1 電気刺激による不整脈
麻酔ネコにおいて、心室細動を生ずる電気刺激閾値を増加させる。また、冠動脈結紮により心筋梗塞を作成したイヌにおいても、電気刺激による心室細動を抑制する。
18.2.2 薬物投与による不整脈
麻酔ラットないし麻酔イヌにおいて、アコニチン、ウワバイン及びアドレナリンにより惹起された心室性不整脈を抑制する。
18.2.3 冠動脈結紮による不整脈
イヌにおいて、冠動脈二段階結紮により惹起される心室性不整脈を抑制し、その効果はジソピラミドに比べ強く、持続的である。
18.3 電気生理学的作用
ウサギ、イヌ、モルモット及びカエルの各種摘出心筋標本で、Vaughan Williamsらの分類でのクラスI型(心筋活動電位の最大脱分極速度の抑制)の作用を示し、この抑制開始速度のキネティックスは中程度である。なお、活動電位の持続時間の延長及び高濃度において内向きCa2+電流の抑制作用を示す。また、低酸素によって惹起される心房活動電位の持続時間の短縮を抑制する。
18.4 心筋代謝に対する作用
麻酔イヌにおいて、心筋虚血による心筋ATP含量の低下、乳酸含量の増加及び心筋アシドーシスに対して改善作用を示す。
18.5 心血行動態に対する作用
18.5.1 抗不整脈作用発現量では血行動態に対して特に障害となる影響を及ぼさない。すなわち麻酔イヌあるいは冠動脈狭窄イヌにおいて心筋収縮力、心拍出量及び左心室仕事量に対する抑制作用はジソピラミドよりも弱く、また、左心室内圧max dp/dtに対して影響を及ぼさない。
18.5.2 不整脈患者において、本剤1.4mg/kgを静脈内投与した場合、軽度の心拍数抑制、心係数抑制並びに末梢血管抵抗の上昇がみられるが、他の心血行動態パラメーターに変化は認められない。
18.6 腎動脈及び冠動脈血流量に対する作用
腎動脈及び冠動脈血流量に対しても特に明らかな影響を及ぼさない(イヌ)。
医師の処方により使用する医薬品。
特定薬剤管理指導加算等の算定対象となる薬剤。
