セボフルラン吸入麻酔液「ニッコー」
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):1119702G1070
- 収載区分
- 統一名収載
- 先発・後発情報
- 後発品(加算対象)
- オーソライズド
ジェネリック - ○
- 一般名
- セボフルラン吸入液
- 英名(商品名)
- Sevoflurane
- 規格
- 1mL
- 薬価
- 25.80
- メーカー名
- 日興製薬/丸石製薬
- 規制区分
- 劇薬
- 長期投与制限
- -
- 標榜薬効
- 全身麻酔薬
- 色
- 無色澄明
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2023年6月改訂(第1版)
- 告示日
- 2016年12月8日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- 2017年1月版
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
-
禁止情報あり(使用の適否を判断するものではありません)禁止
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
全身麻酔。
用法用量
1). 導入:セボフルランと酸素もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスとで導入する。また、睡眠量の静脈麻酔剤を投与し、セボフルランと酸素もしくは酸素・亜酸化窒素混合ガスでも導入できる。本剤による導入は、通常、0.5~5.0%で行うことができる。
2). 維持:患者の臨床徴候を観察しながら、通常、酸素・亜酸化窒素と併用し、最小有効濃度で外科的麻酔状態を維持する。通常、4.0%以下の濃度で維持できる。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 以前にハロゲン化麻酔剤を使用して、黄疸又は原因不明の発熱がみられた患者[同様の症状があらわれるおそれがある]。
2.2. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(重要な基本的注意)
8.1. 麻酔技術に熟練した麻酔専門医が使用すること。
8.2. 麻酔を行う際には原則としてあらかじめ絶食をさせておくこと。
8.3. 麻酔を行う際には原則として麻酔前投薬を行うこと。
8.4. 麻酔中、麻酔後は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。
8.5. 麻酔の深度は手術、検査に必要な最低の深さにとどめること。
8.6. 本剤の高濃度導入時、特に過換気状態において異常脳波や異常運動がみられたとの報告があるので、患者の状態に注意して投与すること。
8.7. 麻酔の影響が完全に消失するまでは、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 胆道疾患のある患者:胆道疾患が増悪するおそれがある。
9.1.2. スキサメトニウム塩化物水和物の静注により筋強直がみられた患者:悪性高熱があらわれることがある〔11.1.1参照〕。
9.1.3. 血族に悪性高熱がみられた患者:悪性高熱があらわれることがある〔11.1.1参照〕。
9.1.4. てんかんの既往歴のある患者:痙攣があらわれるおそれがある〔11.1.4参照〕。
9.1.5. 心疾患及び心電図異常のある患者:心停止、完全房室ブロック、高度徐脈、心室性期外収縮、心室頻拍(Torsade de pointesを含む)、心室細動があらわれるおそれがある〔11.1.6参照〕。
9.1.6. セントラルコア病、マルチミニコア病、King Denborough症候群のある患者:悪性高熱があらわれるおそれがある〔11.1.1参照〕。
9.1.7. 筋ジストロフィーのある患者:悪性高熱、横紋筋融解症があらわれるおそれがある〔11.1.1、11.1.2参照〕。
(腎機能障害患者)
腎機能障害患者:腎機能がさらに悪化するおそれがある。
(肝機能障害患者)
肝機能障害患者:肝疾患が増悪するおそれがある。
(妊婦)
9.5.1. 妊婦<3カ月以内>又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.5.2. 産科麻酔に用いる場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること(子宮筋を弛緩させる可能性がある)。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(高齢者)
9.8.1. 手術後一過性の臨床検査値異常が起こりやすい。
9.8.2. 患者の状態を観察しながら慎重に投与すること(一般に生理機能が低下していることが多い)。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). アドレナリン製剤(アドレナリン、ノルアドレナリン等)[頻脈、不整脈、場合によっては心停止を起こすことがある(本剤が心筋のアドレナリンに対する感受性を亢進することが知られている)。本剤麻酔中、5μg/kg未満のアドレナリンを粘膜下に投与しても3回以上持続する心室性期外収縮は誘発されなかったが、5μg/kg~14.9μg/kgのアドレナリンを投与した場合、1/3の症例に3回以上持続する心室性期外収縮が誘発された(アドレナリン5μg/kgは、60kgのヒトの場合、20万倍希釈アドレナリン含有溶液60mLに相当する)(本剤が心筋のアドレナリンに対する感受性を亢進することが知られている)]。
2). 非脱分極性筋弛緩剤(ロクロニウム臭化物)[非脱分極性筋弛緩剤の作用を増強するので、本剤による麻酔中、この種の筋弛緩剤を投与する場合には減量すること(本剤は筋弛緩作用を持つため、これらの薬剤と相乗的に働く)]。
3). β遮断剤(エスモロール塩酸塩等)[過剰の交感神経抑制を来すおそれがあるので、注意すること(相互に作用(交感神経抑制作用)を増強する)]。
4). 降圧剤(ニトロプルシドナトリウム水和物等)[血圧低下が増強されることがあるので、注意すること(相互に作用(降圧作用)を増強する)]。
5). α2受容体刺激薬(デクスメデトミジン塩酸塩等)[鎮静・麻酔作用が増強し血圧低下などの症状があらわれるおそれがあるので、注意すること(相互に作用(鎮静、麻酔、循環動態への作用)を増強する)]。
6). Ca拮抗剤(ジルチアゼム塩酸塩等)[徐脈、房室ブロック、心停止等があらわれることがある(相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させると考えられる)]。
7). 中枢神経系抑制剤(モルヒネ塩酸塩、フェンタニルクエン酸塩等)[中枢神経抑制作用が増強されるおそれがあるので、注意すること(相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させると考えられる)]。
(取扱い上の注意)
20.1. 本剤を閉鎖系麻酔回路で二酸化炭素吸収剤に接触させると分解するので、注意すること。
20.2. セボフルランの指示色は黄色である。
20.3. 正確な濃度の気体を供給できるセボフルラン専用気化器を使用することが望ましい。
20.4. 本剤の瓶頸部には麻酔薬液別注入装置用のカラー(リング状の気化器接続部分)を装着している。
20.5. 乾燥した二酸化炭素吸収剤を用いた場合に異常発熱を呈することがあり、海外においては発火したとの報告もあることから、二酸化炭素吸収剤が乾燥しないように定期的に新しい二酸化炭素吸収剤に交換し、二酸化炭素吸収装置の温度に注意すること。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 悪性高熱(頻度不明):原因不明の終末呼気二酸化炭素濃度上昇・頻脈・不整脈・血圧変動、過呼吸、二酸化炭素吸収剤の異常過熱・二酸化炭素吸収剤の急激な変色などの初期症状、急激な体温上昇、筋強直、血液暗赤色化(チアノーゼ)、発汗、アシドーシス、高カリウム血症、心停止、ミオグロビン尿(ポートワイン色尿)等を伴う重篤な悪性高熱があらわれることがあるので、本剤を使用中、悪性高熱に伴うこれらの症状を認めた場合は、直ちに投与を中止し、ダントロレンナトリウム水和物の静脈内投与、全身冷却、純酸素での過換気、酸塩基平衡の是正など適切な処置を行うこと(なお、本症については麻酔後にもみられることがあるので、患者の状態に注意し、また、本症は腎不全を続発することがあるので、尿量の維持を図ること)〔9.1.2、9.1.3、9.1.6、9.1.7参照〕。
11.1.2. 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って高カリウム血症、心停止、また急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがある〔9.1.7参照〕。
11.1.3. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明):血圧低下、頻脈、皮膚発赤、蕁麻疹、気管支喘息様発作、全身紅潮、顔面浮腫等異常があらわれた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
11.1.4. 痙攣、不随意運動(いずれも頻度不明):周術期に痙攣、不随意運動(主としてミオクロヌス様)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の減量又は中止、あるいは他剤を併用するなど適切な処置を行うこと〔9.1.4参照〕。
11.1.5. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明):著しいAST上昇、著しいALT上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
11.1.6. 重篤な不整脈(頻度不明):心停止、完全房室ブロック、高度徐脈、心室性期外収縮、心室頻拍(Torsade de pointesを含む)、心室細動があらわれることがあるので、異常が認められた場合には本剤の減量又は中止、除細動、心肺蘇生等の適切な処置を行うこと〔9.1.5参照〕。
11.2. その他の副作用
1). 精神・神経:(0.1~5%未満)頭痛、興奮、(0.1%未満)筋硬直、(頻度不明)異常脳波(棘波、棘徐波結合等)。
2). 自律神経:(0.1%未満)瞳孔散大。
3). 呼吸器:(0.1~5%未満)咳、(頻度不明)気管支痙攣、呼吸抑制。
4). 循環器:(0.1~5%未満)不整脈、血圧変動、心電図異常、(0.1%未満)心拍出量低下。
5). 消化器:(0.1~5%未満)悪心・嘔吐。
6). 肝臓:(0.1~5%未満)肝機能検査値異常。
7). 泌尿器:(0.1~5%未満)乏尿、多尿、ミオグロビン尿、(頻度不明)BUN上昇、クレアチニン上昇。
8). 皮膚:(0.1~5%未満)紅斑。
9). その他:(0.1~5%未満)悪寒、発熱。
薬物動態
16.1 血中濃度
健常成人6人を対象とし、本剤2~4%で麻酔導入し、3%で1時間維持したときの動脈血中濃度は、吸入後15分で最高値359.8μmol/Lを示し、その後、吸入中の血中濃度はほぼ一定であった。吸入停止後5分の値は、90.5μmol/Lで、吸入中の約1/3以下となり、60分後には14.5μmol/Lで速やかに約1/20に減少した。
血中セボフルラン濃度
<<図省略>>
16.3 分布
吸入濃度に対する肺胞内濃度の割合(FA/FI)はエンフルランやハロタンに比べて高い。
吸入濃度に対する肺胞内濃度の割合(FA/FI)
<<図省略>>
体内摂取量は手術患者を亜酸化窒素・酸素・窒素混合ガス(5:3:2)中、1.1MACで1時間麻酔を行ったとき703mLで、ハロタンの797mLやエンフルランの1345mLに比べて少なかった。
16.5 排泄
吸入中止後はほとんどが呼気中に速やかに排泄され、吸入中止後の肺胞内濃度は速やかに低下した。
手術患者を亜酸化窒素・酸素・窒素混合ガス(5:3:2)中、1.1MACで1時間麻酔を行ったとき3.3%が有機及び無機フッ素化合物として尿中に排泄され、代謝率は低かった。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
国内臨床試験は1364例(一般臨床試験1296例、比較臨床試験68例)で行われた。
一般臨床試験においては急速導入例が45.5%、緩徐導入例が54.5%で、導入時の平均濃度は3.33±1.02%、維持時の平均濃度は2.05±0.71%であった。また、挿管までの導入時間は8.92±5.84分、呼びかけに応じるまでの覚醒時間は14.09±11.24分で有効率(手術が支障なく施行された率)は99.4%であった。
全臨床試験を通じて円滑かつ迅速な導入と覚醒、すぐれた麻酔深度調節性が認められた。
承認時迄の成績では1364例中、副作用は178例(13.0%)にみられ、主なものは血圧下降(2.7%)、不整脈(2.9%)、悪心・嘔吐(3.7%)であった。
薬効薬理
18.1 作用機序
中枢神経系を可逆的に抑制して、意識の喪失や鎮痛、筋弛緩などを起こす。吸入麻酔薬の作用機序は確定していないが、最近では、グルタミン酸受容体機能抑制やGABAA受容体機能促進が麻酔効果と関連すると考えられている。
18.2 麻酔作用
セボフルランのヒトでのMAC(minimum alveolar concentration:最小肺胞内濃度)は次の通りである。
<<表省略>>
気道刺激性は少なく、麻酔の導入及び覚醒は円滑かつ速やかで、麻酔深度は容易に調節できる。
18.3 神経系への影響
麻酔中の脳波変化は急速導入時、急速に徐波パターンとなり、ついで大徐波があらわれ、その後は紡錘波主体に徐波が混在する脳波像へ移行する。緩徐導入時では、麻酔が深くなるにつれて速波があらわれ、ついで紡錘波群発主体の脳波像からこれに徐波が混じり急速導入時の最終パターンと同様になる。
18.4 呼吸・循環器系への影響
呼吸数は麻酔導入とともに増加し、1回換気量は減少する。分時換気量はほぼ一定している。麻酔の深度にほぼ平行して呼吸抑制傾向を示すが、適当な補助もしくは調節呼吸により換気を適正に保つことができる。麻酔後の呼吸抑制はハロタンに比し軽微である。心拍数は不変ないし減少の傾向を示す。収縮期血圧は麻酔導入によって低下するが、その後安定する。不整脈の発現も少ない。
イヌでの実験ではアドレナリンに対する心筋の感受性を高めるが、ハロタンに比し軽度であった。また、イヌでの実験で、AV伝導、特にヒスプルキンエ伝導系にはほとんど影響を与えなかった。
類似した薬効の薬
医師の処方により使用する医薬品。
