ケタラール筋注用500mg
医療用
医療用医薬品:
医師の処方により使用する医薬品
医師の処方により使用する医薬品
医薬品コード(YJコード):1119400A2038
- 収載区分
- 銘柄別収載
- 先発・後発情報
- その他
- オーソライズド
ジェネリック - -
- 一般名
- ケタミン塩酸塩注射液
- 英名(商品名)
- Ketalar
- 規格
- 500mg10mL1瓶
- 薬価
- 1,529.00
- メーカー名
- 第一三共
- 規制区分
- 劇薬/麻薬
- 長期投与制限
- 14日
- 標榜薬効
- 全身麻酔薬
- 色
- -
- 識別コード
- -
- [@: メーカーロゴ]
- 添付文書
-
PDF 2025年4月改訂(第2版)
- 告示日
- 2004年7月9日
- 経過措置期限
- -
- 医薬品マスタに反映
- -
- 医薬品マスタ削除予定
- -
- 運転注意
- 情報なし(使用の適否を判断するものではありません)
- ドーピング
- 禁止物質なし(使用の適否を判断するものではありません)
- CP換算
- -
- 長期収載品選定療養
- -
[識別コードの表記 @: メーカーロゴ]
改訂情報
-
効能効果
手術、検査および処置時の全身麻酔および吸入麻酔の導入。
用法用量
通常、ケタミンとして、初回体重1kg当り5~10mgを筋肉内注射し、必要に応じて初回量と同量又は半量を追加投与する。
(用法及び用量に関連する注意)
7.1. 麻酔方法
本剤の用法及び用量は患者の感受性、全身状態、手術々式、麻酔方法等に応じてきめるが、一般に行われている方法を示すと次のとおりである。
手術の少なくとも6時間前から絶飲絶食とし、アトロピン硫酸塩水和物等の前投薬を行い、次いで本剤の1回量を緩徐に筋注する。麻酔の維持には、本剤の追加投与を行うが、手術の種類によっては、吸入麻酔剤に切り替える。また必要によりスキサメトニウム塩化物水和物等の筋弛緩剤を併用する。
なお、筋注で追加投与する場合、麻酔時間及び覚醒時間が延長する傾向があるので、術後管理に十分注意すること。
7.2. 作用発現及び持続
成人及び小児に5~10mg/kgを筋注した場合3~4分で手術可能な麻酔状態が得られ、作用は12~25分前後持続する。
警告・禁忌・相互作用・その他の注意
(禁忌)
2.1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.2. 脳血管障害、高血圧<収縮期圧160mmHg以上・拡張期圧100mmHg以上>、脳圧亢進症及び重症心代償不全の患者[一過性の血圧上昇作用、脳圧亢進作用がある]。
2.3. 痙攣発作の既往歴のある患者[痙攣を誘発することがある]。
2.4. 外来患者[麻酔前後の管理が行き届かない]。
(重要な基本的注意)
8.1. 本剤の使用に際しては、一般の全身麻酔と同様に適応、投与法、用量は医師が判断し、麻酔開始より患者が完全に覚醒するまで、患者の全身状態を専任の医師が注意深く監視すること。
また、呼吸・循環管理等ができるような整備された手術の状態で使用すること。
8.2. 麻酔を行う際にはあらかじめ絶食させておくこと。
8.3. 麻酔前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具を手もとに準備しておくこと。
8.4. 麻酔を行う際には原則として麻酔前投薬を行うこと。
8.5. 手術が内臓の痛覚路への侵襲を含む場合、他の鎮痛剤を併用すること。
8.6. 本剤には筋弛緩作用がほとんどないので、開腹術等には、筋弛緩剤の併用がすすめられる。
8.7. 本剤による麻酔時には咽喉頭反射が維持されているので、咽喉頭に機械的刺激を与えないこと(従って、咽頭、喉頭及び気管支の手術、処置には筋弛緩剤の使用その他の方法により反射を除くこと)。
8.8. 麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。
8.9. 麻酔の深度は手術、検査に必要な最低の深さにとどめること。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
9.1.1. 急性アルコール中毒・慢性アルコール中毒の患者:一般に麻酔がかかりにくい。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
(高齢者)
減量するなど注意すること(一般に生理機能が低下している)。
(相互作用)
10.2. 併用注意:
1). 中枢神経系抑制剤(バルビツール酸系薬剤、向精神薬、麻薬性鎮痛剤等)[覚醒が遅延することがあるので、減量するなど注意すること(本剤の作用が増強されるためと考えられる)]。
2). ツボクラリン[本剤がツボクラリンの筋弛緩作用を増強させることがある(本剤がツボクラリンの蛋白結合を阻害すると考えられている)]。
3). β-遮断剤[血圧下降作用が増強するおそれがあり、また、一般にβ-遮断剤を投与中の患者は高血圧症の場合が多いので、本剤の一過性の血圧上昇作用に注意すること(本剤の二次的な血圧下降作用が増強される)]。
(適用上の注意)
14.1. 薬剤投与時の注意
14.1.1. バルビツール酸系薬物のナトリウム塩及びジアゼパムと混合すると沈殿を生じるので、同じ注射筒を使用しないこと。
14.1.2. 本剤は筋注用にのみ使用すること。
14.1.3. 筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、次の点に配慮すること。
・ 神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
・ 繰り返し注射する場合には同一注射部位を避けること。
・ 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き部位を変えて注射すること。
(その他の注意)
15.1. 臨床使用に基づく情報
外国において、乱用により依存性が生じたとの報告がある。
(保険給付上の注意)
本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、1回14日分を限度として投与する。
(保管上の注意)
室温保存。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1. 重大な副作用
11.1.1. 急性心不全(頻度不明)。
11.1.2. 呼吸抑制(2.5%)、無呼吸(頻度不明)、舌根沈下(頻度不明):過量投与した場合に起こることがあるので、緩徐に注射すること。
なお、呼吸抑制の症状があらわれた場合には、補助呼吸を行うなど適切な処置を行うこと。
11.1.3. 痙攣(0.4%):喉頭痙攣、声門痙攣又は全身痙攣等が起こることがあるので、このような症状があらわれた場合には筋弛緩剤を投与の上、気管内挿管のもとに調節呼吸を行うなど、適切な処置を行うこと。
11.1.4. 覚醒時反応(頻度不明):夢のような状態、幻覚あるいは興奮、錯乱状態等が起こることがあり、通常数時間で回復するが、まれに24時間以内に再び起こることがあるので、覚醒時反応を防ぐには、回復期の早期に患者に話しかけたりするような不必要な刺激は避け、完全に覚醒するまで患者のバイタルサインを監視するなど、全身状態の観察を十分に行うこと(また、ジアゼパム、ドロペリドール等の前投薬を行うことが望ましい)。
興奮、錯乱状態等の激しい覚醒時反応に対する処置としては、短時間作用型又は超短時間作用型バルビツール酸系薬剤の少量投与、あるいはジアゼパム投与を行うことが望ましい。
11.2. その他の副作用
1). 循環器:(1.5%未満)不整脈、低血圧、(頻度不明)徐脈、*血圧下降、*血圧上昇[*:血圧上昇作用は一過性で、二次的に血圧降下を招く場合がある]。
2). 呼吸器:(頻度不明)過呼吸。
3). 中枢神経系:(1.5%以上)頭痛、(頻度不明)筋緊張亢進、不随意運動、めまい・ふらつき。
4). 精神神経系:(1.5%以上)夢、(1.5%未満)興奮、精神症状、(頻度不明)呻吟。
5). 感覚器:(1.5%未満)流涙、(頻度不明)複視、眼振、眼内圧上昇。
6). 過敏症:(1.5%以上)発疹、(頻度不明)皮膚紅斑。
7). 消化器:(1.5%以上)悪心・嘔吐、食思不振、(1.5%未満)唾液分泌過多、(頻度不明)口渇、腹痛。
8). その他:(1.5%以上)発熱、発汗、悪寒、(1.5%未満)顔面潮紅、(頻度不明)しゃっくり、なきじゃくり、眼瞼浮腫。
薬物動態
16.1 血中濃度
イヌにケタミン5mg/kg、10mg/kgを筋注し、5、15、30分、1、2、4、6時間後の血中濃度を測定した結果、投与後5分で最高値に達し、5mg/kgでは1.2±0.2μg/mL、10mg/kgでは2.9±0.6μg/mLを示した。1時間までは急激な減少を示し、その後は徐々に減少し、5mg/kgでは30~60分、10mg/kgでは1~2時間で0.4~0.5μg/mL以下の微量となった。
16.3 分布
16.3.1 血漿蛋白結合率
In vitroにおいて、成人血漿における血漿蛋白結合率は47%であった(外国人データ)。
16.4 代謝
ケタミンの主代謝経路は、肝臓においてチトクロームP450によりノルケタミンとなる。また、ヒドロオキシノルケタミンやデヒドロノルケタミンなどに変化するが、薬理活性はほとんどない。ノルケタミンだけがケタミンの1/3~1/5の麻酔作用をもつ。
16.5 排泄
ラットにケタミン54mg/kgを筋注したところ、24時間以内に50%以上が尿中並びに糞便中に排泄された。
臨床成績
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
6施設317例について実施された。本剤は、手術及び検査のための麻酔として使用され、また、一般に大手術に際しては笑気麻酔等の他の麻酔法と併用して使用された。
本剤を筋肉内投与すると約3~5分以内に意識消失し、その持続時間は、疼痛反応消失でみると5mg/kgで30分、10mg/kgでは60分、言語応答消失でみると10mg/kgで30分であった。
また、睡眠持続時間でみると5mg/kgで90分、10mg/kgでは100分であり、全例で手術可能な麻酔状態が得られた。
薬効薬理
18.1 作用機序
興奮性神経伝達の抑制(NMDA型グルタミン酸受容体拮抗作用):ケタミンは非競合性拮抗薬としてMg2+結合部位と重なるフェンシクリジン結合部位に結合してNMDA受容体機能に拮抗する。大脳に密に存在するNMDA受容体の遮断が麻酔作用に、脊髄後角痛覚系の二次ニューロンNMDA型受容体の遮断が鎮痛作用に関与する。
18.2 麻酔・鎮痛作用
動物実験(ウサギ・ネコ)において、新皮質(例:連合野)、皮質下領域(例:視床)には抑制的に作用する一方、海馬等辺縁系を活性化する脳波的所見があり、ケタミンは新皮質-視床系と、辺縁系に対し解離的に作用する。
18.3 循環器系、呼吸器系等に対する作用
18.3.1 血圧に対する作用
本剤により一過性の血圧上昇作用がみられ、投与後1~5分に最高に達するが、以後緩徐に下降し、投与前値に対する増加率は筋注では平均11%である。また、二次的に血圧降下をきたす場合がある。
18.3.2 脈拍に対する作用
通常の用量(1~3mg/kg)により、一過性の頻脈がみられ、1~3分で最高に達し、以後正常に復する。頻脈は初回投与の時に著明である。
18.3.3 頭蓋内圧に対する作用
本剤の筋注により、脳脊髄液圧は投与後2~4分間下降し、その後2~4分後より急激に上昇しはじめ、前値より平均14%上昇し、10~20分後に注射前値に向かって下降する。繰り返し投与するとその都度同じ程度に上昇する。
18.3.4 脳血流量に対する作用
本剤により、脳血流量は増加するが、脳血管の炭酸ガスに対する反応性並びに脳血流自己調節機序は温存されている。
18.3.5 呼吸に対する作用
本剤により一過性の呼吸抑制がみられることがある。喘息患者にケタミン1~2mg/kgを静注した際、発作を誘発又は増悪することはないが、気管支痙縮を軽減する作用はない。
18.3.6 筋弛緩作用
本剤には筋弛緩作用がない。なお、筋緊張が亢進することがある。
医師の処方により使用する医薬品。
